技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

コロナ禍の半導体産業を生き抜くための羅針盤

オンセミナー対応

コロナ禍の半導体産業を生き抜くための羅針盤

~コロナ禍でも成長している世界半導体産業 / アフター・コロナ (AC) で覇権を握るには自己防衛が必要 / 米中ハイテク戦争の新たな局面~
東京都 開催 会場・オンライン 開催

開催日

  • 2020年7月7日(火) 13時00分 16時30分

修得知識

  • 加賀東芝エレクトロニクスでクラスターが発生した経緯
  • 半導体関連企業がクラスター発生を回避する方法
  • コロナによってダメージを受けた電子機器の需要と供給
  • コロナによって需要が拡大した電子機器と半導体
  • 世界半導体市場動向 (世界全体、地域別、種類別)
  • DRAM、NAND、ファンドリー、プロセッサの企業動向と市場動向
  • EUVの現状と展望
  • エッセンシャル・ビジネスとしての半導体産業
  • 欧米政府と日本政府の対応の違い
  • 2050年までの半導体産業の成長予測
  • 米中ハイテク戦争の最新情報とその影響
  • データ・リテラシーとは何か

プログラム

 パワー半導体を製造している加賀東芝エレクトロニクス (石川県) で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、同社は2週間工場を休止した。最初に発症した社員2人がPCR検査を受けたのが約10日後であり、その間に感染が拡大してしまった。世界でコロナにより半導体工場が生産休止したのは加賀東芝が初めてのケースとなったが、PCR検査を迅速に受けることができたら、クラスターの発生を回避でき、生産休止を免れた可能性がある。
 コロナは世界中に感染が拡大した。日米欧では都市封鎖や緊急事態宣言が解除されつつあるが、新たにロシア、ブラジルなどの南米、インドなどのアジア、さらにアフリカで感染拡大が続いており、日米欧にも、第2波、第3波が到来する可能性が極めて高い。
 そこで、本セミナーでは、コロナ禍の世界で、半導体メーカー、装置メーカー (その部品や設備メーカー) 、材料メーカーなどが、どのようにして自社と社員をコロナから防衛し、生き残り、そして成長していくかを論じたい。
 幸いに、コロナ禍にあっても、世界中に飛躍的にテレワークが普及している影響で、PC、通信基地局、データセンタの需要が急拡大しており、それに関連する多くの半導体市場が成長している。半導体関連企業は、この好機を逃す手は無い。そのためには、万全のコロナ対策を講じ、生き延びなくてはならない。
 欧米など諸外国では、半導体関連産業は、エッセンシャル・ビジネスと位置付けられ、コロナ禍での企業活動を政府が支援している。半導体の供給が途絶えた時のネガテイブ・インパクトがあまりにも大きいからだ。ところが、日本政府や業界団体には、そのような認識が希薄なため、具体的な対策が講じられていない。それが、PCR検査の遅延による加賀東芝の生産休止という事態を招いてしまった。
 日本の半導体関連企業は、政府や業界団体の支援はあてにできない。したがって、自助努力によって生き延びるしか道は無い。そして、コロナ禍を生き延びた者だけが勝者となり、アフター・コロナ (AC) の時代の覇権を握ることができるだろう。まずはコロナを防衛する。そして成長する。そのための指針をお伝えしたい。
 加えて、コロナ騒動に紛れているが、米中ハイテク戦争が新たな局面を迎えている。米商務省は、中国ファーウェイに対する輸出強化を厳格化した。その結果、TSMCが最先端プロセスで製造したスマートフォン用プロセッサをファーウェイに輸出できなくなる可能性が高い。また、そのTSMCは米国政府の要請を受け、約1兆3000億円を投じて米国に5nmの最先端半導体工場をけ節することを発表した。これらの余波は、日本の半導体メーカー、装置メーカー、材料メーカーにも影響が広がることを説明する。

  1. はじめに (自己紹介)
  2. 本講演の概要と結論
  3. 加賀東芝エレクトロニクスの事例研究
    1. どのようにしてクラスターが発生したのか
    2. なぜ生産休止を防げなかったのか
      (PCR検査の遅延が原因)
    3. 加賀東芝のケースから導き出される教訓
  4. コロナ禍で顕在化した半導体産業の問題
    1. ホンハイの中国工場への電子機器生産依存リスク
    2. 多くの電子機器の需要と供給が消滅
    3. 技術者の渡航制限による半導体メーカーの設備投資の遅延
    4. 次世代の最先端技術開発の遅延
    5. 世界中にテレワークが普及したことによるPCやサーバー需要の拡大
    6. 日米中が半導体の自給自足に舵を切る
  5. コロナ禍でも成長している世界半導体産業
    1. 世界半導体市場動向
      (コロナによる落ち込みは一時的)
    2. 地域別半導体市場動向
      (アジア、中国、米国市場が回復中)
    3. 種類別半導体市場動向
      (メモリ市場が急回復)
    4. DRAM企業と市場動向
      (先端技術でマイクロンがリード)
    5. NAND企業と市場動向
      (96層で四日市がリード)
    6. ファンドリー企業動向
      (EUVで世界をリードするTSMCの一人勝ち)
    7. プロセッサ市場動向
      (AMDがインテルを猛追中)
  6. 半導体産業はエッセンシャル・ビジネス
    1. 半導体が無ければ人類の文明は維持できない
    2. 欧米諸国と日本政府の温度差 (日本政府に支援は期待できない)
    3. 2050年までの半導体産業の成長予測
  7. 米中ハイテク戦争の新たな局面
    1. 米商務省がファーウェイへの輸出規制を厳格化
    2. TSMCが最先端5nm工場を米国に建設すると発表
    3. 日本の半導体メーカー、装置メーカー、材料メーカーへの影響
  8. まとめと提言:アフター・コロナ (AC) の時代に覇権を握るためには
    1. 第1にコロナに対する自己防衛
    2. 第2にチャンスをつかむマーケテイング
    3. 第3にデータ・リテラシーの強化
    • 質疑応答・名刺交換

その他/備考

 パワー半導体を製造している加賀東芝エレクトロニクス (石川県) でコロナのクラスターが発生し、同社は2週間生産を休止しました。加賀東芝は世界で初めてコロナで生産休止した半導体工場となりましたが、このことを取り上げるメデイアはありません。筆者が公開情報を基に分析したところ、最初に発症した社員2人が迅速にPCR検査を受けることができていたら、クラスター発生を回避でき、工場を休止せずに済んだかもしれないことが分かりました。この分析結果を業界団体に伝え、何か手を打つように要請しましたが、反応がありませんでした。また、首相官邸に、「半導体はエッセンシャル・ビジネスだから、社員にコロナが疑われる者が出た場合、迅速にPCR検査を行って頂きたい」という要望書を提出しましたが。今の所、何の回答もありません。筆者は、日本政府や業界団体が動かないことに大きな危機感を抱きました。
 そこで、この実態を関係者にお伝えし、第2の加賀東芝を出さないために、自己防衛をして頂きたいと願って本セミナーを提案するに至りました。驚くべきことに、深刻なコロナ禍にあっても世界の半導体産業は成長しています。この好機を掴むためにも、関連企業は自己防衛を徹底し、生き残り、成長して欲しいと思っています。

講師

会場

連合会館

502会議室

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,800円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 22,000円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 22,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

オンライン受講割引

  • オンライン受講の場合、1名様 30,400円(税別) / 33,440円(税込) で受講いただだけます。
  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 22,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 44,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
  • 申込みフォームの通信欄に「オンライン受講割引」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/16 半導体めっきの基礎とめっき技術の最新技術動向 オンライン
2024/5/17 半導体装置・材料のトレンドと今後の展望 オンライン
2024/5/21 チップレット集積技術の最新動向と要素技術展望 オンライン
2024/5/21 プラズマプロセスにおける基礎と半導体微細加工へのプラズマによるエッチングプロセス オンライン
2024/5/27 SiCパワー半導体の最新動向とSiC単結晶ウェハ製造の技術動向 オンライン
2024/5/28 先進半導体パッケージングの市場・技術動向と開発トレンド オンライン
2024/5/28 半導体用レジストの基礎、材料設計、プロセス、評価方法 オンライン
2024/5/29 ドライエッチングのメカニズムと最先端技術 オンライン
2024/5/30 半導体製造におけるシリコンウェーハのクリーン化技術・洗浄技術 オンライン
2024/5/30 半導体洗浄の基礎と洗浄機内の流れ・反応および洗浄法の評価方法 オンライン
2024/5/30 次世代半導体パッケージング・実装技術動向と市場展望 オンライン
2024/5/31 研磨プロセスの見える化と最適化およびアシスト加工 オンライン
2024/6/3 車載半導体の最新技術と今後の動向 オンライン
2024/6/7 半導体表面におけるウェットプロセスの基礎と最新動向 大阪府 会場
2024/6/10 SiCパワー半導体の最新動向とSiC単結晶ウェハ製造の技術動向 オンライン
2024/6/11 簡単な回路から始めるアナログ設計と実装の基礎 東京都 会場・オンライン
2024/6/11 ALD (原子層堆積) / ALE (原子層エッチング) 技術の基礎と応用 オンライン
2024/6/11 半導体用レジストの基礎、材料設計、プロセス、評価方法 オンライン
2024/6/12 半導体用レジストの材料設計とその評価 オンライン
2024/6/13 半導体洗浄の基礎と洗浄機内の流れ・反応および洗浄法の評価方法 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/30 次世代半導体用の難加工結晶材料のための超精密加工技術
2024/2/26 EUV (極端紫外線) 露光装置 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/2/26 EUV (極端紫外線) 露光装置 技術開発実態分析調査報告書
2023/9/29 先端半導体製造プロセスの最新動向と微細化技術
2023/4/28 次世代半導体パッケージの最新動向とその材料、プロセスの開発
2022/11/29 半導体製造プロセスを支える洗浄・クリーン化・汚染制御技術
2022/10/31 半導体製造におけるウェット/ドライエッチング技術
2022/6/17 2022年版 電子部品市場・技術の実態と将来展望
2022/6/13 パワー半導体〔2022年版〕
2022/6/13 パワー半導体〔2022年版〕 (CD-ROM版)
2021/11/12 レジスト材料の基礎とプロセス最適化
2021/6/18 2021年版 電子部品・デバイス市場の実態と将来展望
2020/7/17 2020年版 電子部品・デバイス市場の実態と将来展望
2019/7/19 2019年版 電子部品・デバイス市場の実態と将来展望
2018/3/20 レジスト材料・プロセスの使い方ノウハウとトラブル解決
2018/1/10 SiC/GaNパワーエレクトロニクス普及のポイント
2014/10/31 炭化ケイ素半導体 技術開発実態分析調査報告書
2014/10/31 炭化ケイ素半導体 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/12/15 パワー半導体 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/12/15 パワー半導体 技術開発実態分析調査報告書