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高分子材料の組成・微細構造解析テクニック

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高分子材料の組成・微細構造解析テクニック

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、高分子材料の劣化解析、残渣分析、新材料開発など目的に応じた解析手法を詳解いたします。

開催日

  • 2020年6月30日(火) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 熱分解GC/MSの基礎 (原理・特徴)
  • ポリマー材料の構造解析や組成分析への実用性
  • NMRの基礎的知識と測定手法の活用
  • NMRを中心としたスペクトル多変量解析の応用

プログラム

第1部 熱分解GC/MSによる高分子材料の組成分析と微細構造解析

(10:00〜12:00)

熱分解ガスクロマトグラフィーー質量分析法 (熱分解GC/MS) は、近年の測定システムの高性能化により、各種ポリマー材料の実用的な解析・評価手法として重要な地位を占めるようになってきた。本講では、その基礎となる測定システムの原理と特徴、および操作上の注意点などを解説するとともに、ポリマー材料の構造解析や組成分析への様々な応用例を紹介する。

  1. 熱分解GC – MSの基礎
    1. 測定システムの基本特性
    2. 測定条件の最適化と測定システムの保守・点検
  2. 熱分解GC – MSのポリマー材料の構造解析・組成分析への応用
    1. ポリマーの識別・同定
    2. 共重合体の組成分析
    3. ポリマーの微細構造解析
      1. 共重合体の連鎖構造・連鎖分布解析
      2. 立体規則性の解析
      3. 末端基および平均分子量解析
      4. 樹脂の硬化挙動解析
      5. 樹脂の劣化挙動解析
      6. 反応熱分解GC/MSによる精密組成分析・微細構造解析
    • 質疑応答

第2部 NMRと多変量解析のものづくりへの活用

(12:45〜14:45)

NMRおよびスペクトルを利用した解析手法に関して講義を行う。応用事例として実際のメーカーにおいて分析を用いた、ものづくり支援について述べる。

  1. NMRの基本
    1. NMRの原理
    2. NMR装置概要
    3. 溶液状態のNMR
    4. 固体状態のNMR
    5. 時間領域NMR (緩和時間測定)
  2. スペクトル多変量解析
    1. 多変量解析とは
    2. 多次元空間のスペクトル
    3. 近赤外分光への活用
  3. 分析技術のものづくりへの活用
    1. ものづくりの基盤「分析技術」
    2. 水溶性共重合ポリマーの構造解析
    3. 無機化合物の品質管理
    • 質疑応答

第3部 MALDI-TOF/MSの分析原理と前処理、高分子の組成・末端基解析

(15:00〜17:00)

マトリックス支援レーザー脱離イオン化 (MALDI) は, 適切なイオン化促進剤の選択により幅広い種類の高分子をイオン化することが可能です。高質量分解能飛行時間質量分析計 (TOFMS) と組み合わせれば、高分子を構成するモノマーや末端基の組成の違いを容易に識別でき, 各シリーズの分子量分布を算出することができます.本講座では、高分子のための効率的な前処理・測定方法・解析手法について習得できます。

  1. MALDI-TOF/MSの基礎
    1. MALDIイオン化の原理と高分子分析への応用
    2. TOF/MSの種類と活用方法
  2. 前処理の実際
    1. イオン化促進剤 (マトリックス) の選択
    2. 実験器具
    3. 試料調製
  3. 測定の実際
    1. 測定モード
    2. 測定上の注意点
    3. 質量校正方法
  4. 高分子の解析
    1. マススペクトルから読み取れること
    2. ケンドリックマスディフェクト法を利用した解析法
    • 質疑応答

講師

  • 大谷 肇
    名古屋工業大学 大学院工学研究科 物質工学専攻
    教授
  • 日下 康成
    積水化学工業 株式会社 開発研究所先端技術センター 技術融合チーム
    技術融合チーム長 / 評価分析テクノロジープラットフォーム リーダー
  • 佐藤 貴弥
    日本電子 株式会社 MS事業ユニット MSアプリケーション部 1G
    グループ長

主催

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受講料

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: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
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  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

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