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異種材料接着・接合技術と接合界面の強度、耐久性向上

異種材料接着・接合技術と接合界面の強度、耐久性向上

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年10月23日(水) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 各種素材の長所・短所
  • 溶接、締結、接着技術の各長所・短所
  • 研究レベルの接合技術と、実際に採用されている接合技術
  • マルチマテリアル化に関して世界と日本の対比
  • 最新接合技術
  • 異種材料の高精度、高強度、高生産性接合技術である塑性流動結合技術
  • 金属板接合の種類と特徴、特性
  • 金属ブロック材、管材、軸材の接合法の種類と結合品の特性
  • 摩擦攪拌接合法FSW適用の現状、課題、展望

プログラム

第1部 自動車ボディのマルチマテリアル化と、異材接合技術の動向

(2019年10月23日 10:00〜11:30)

 自動車の軽量化に有効な素材として、超高張力鋼板やアルミニウム合金、さらにはCFRPの採用が期待されている。これらはいずれも難接合性素材であり、さらにそれらを組み合わせるとなると、異材接合は非常な重要な要素となる。既に欧米においては異材接合技術の普及期に入って日が経つが、日本はこれからである。
 主に鋼とアルミニウムの接合を対象とした、既存異材接合技術の特徴と課題、さらには今後実用化が期待される新技術について紹介する。

  1. 自動車の車体に用いられる素材の動向
    1. 鉄鋼材料
    2. アルミニウム材料
    3. 樹脂材料
  2. 接合法の分類
  3. 異材接合の一般的問題
  4. 異材接合法のメカニズム的分類
  5. 異材接合法の種類~ (1) 機械的接合法
  6. 異材接合法の種類~ (2) 機械的接合+溶接法
  7. 異材接合法の種類~ (3) 直接接合法
  8. 異材接合法の種類~ (4) 接着
  9. 欧州で実用化されている異材接合法の実績
  10. 従来材接合法の課題
  11. 開発中の新異材接合法の紹介
  12. 今後の展望と総括
    • 質疑応答

第2部 塑性結合技術を用いた異種材料結合技術

(2019年10月23日 12:10〜13:40)

 金属部材の接合法としては溶接が代表的であるが、変形による精度低下、変質による特特性低下があり、また異種金属材料間の接合は困難である。塑性流動結合法は、部材組立後に部材の一部を加圧し塑性流動させて結合する方法であり、高精度、高強度、高生産性、また異種材料の結合にも適する。本講座では、塑性流動結合法を詳しく説明するとともに、他の接合法についても紹介する。
 これにより、参加者が自社製品に最適な接合法を開発、適用するためのヒントを提供する。

  1. 塑性変形を利用した結合法の種類と特徴 (溶接との比較)
  2. 金属薄板の塑性結合法
    1. 金属薄板の塑性接合法の種類と特徴
    2. 金属薄板のはぜ折りかしめ結合の応用事例
    3. 自動車車体用アルミニウムと鋼板の結合事例
  3. バルク材 (塊状材) の塑性接合法
    1. 圧入、焼嵌めによる弾塑性結合
    2. 押込み、拡散を利用した結合法
    3. 圧入、通電加熱を利用した接合
  4. 鋼材の塑性流動結合法
    1. 塑性流動結合法の原理
    2. 塑性流動結合の強度特性
    3. 中空軸の塑性流動結合
    4. 自動車部品等への応用事例
  5. 異種材料の塑性流動結合法
    1. アルミニウムダイカストと鋼材の塑性流動結合
    2. 樹脂とアルミ合金部材の塑性流動結合
    3. 自動車部品への応用事例
    4. パンチを用いない塑性流動結合法
  6. 塑性流動結合法と他の結合法の比較
    • 質疑応答

第3部 レーザを用いた金属表面への隆起微細構造形成と異種材料接合

(2019年10月23日 13:50〜15:20)

 レーザを利用して金属表面に隆起した微細構造を形成し接合層とすることにより金属とプラスチックの強力な直接接合を実現することができる。完全ドライプロセス、成形品同士の強力接合、高効率工程、汎用接合技術の利用が可能と云う特徴を有している。隆起微細構造形成手法であるPMS処理、PMS処理により可能となるポジティブアンカー効果による異種材料接合について講演します。

  1. 金属 – プラスチック接合技術の概要
  2. 異種材料接合の為のレーザ加工
  3. レーザクラッディングで実現するPMS処理
  4. ポジティブアンカー効果
  5. 様々な接合方法による異種材料接合
    • 質疑応答

第4部 摩擦攪拌を援用する異種材料間接合技術

(2019年10月23日 15:30〜17:00)

 環境負荷低減に対し輸送機器類の軽量化が至上命題とされ、劇的深化を遂げるAIを基に各種材料を適材適所に配置設計するマルチマテリアル化への期待が大きい。溶融法適用の困難な異種材料間の接合に対し、非溶融を特長とするFSW法の果たす役割は大きく、当該技術の現状、課題、未来への展望を概説する。
 溶接を代表とする溶融プロセスの適用が困難な異種材料間の組み合わせとして鉄/Al等の異種金属、金属/セラミックス、金属/高分子等の接合に対し、非溶融を特長とする摩擦攪拌接合法FSW適用の現状、課題、展望の情報を習得する。

  1. サステイナブル人類社会構築に向けた材料・加工学分野の責務
    1. マルチマテリアル化の基本概念,取り組みの現状,課題
  2. 異種金属間接合に対する既存接合技術の比較
  3. 摩擦攪拌接合FSWの基礎,特徴
    1. 摩擦攪拌現象の基礎
    2. 摩擦攪拌現象に関わる基本因子
    3. 同種材料間の摩擦攪拌接合における技術課題
    4. 異種材料間の摩擦攪拌接合における技術課題
  4. 異種金属材料間突合せ継手の摩擦攪拌接合
    1. ツールオフセット,回転方向の影響
    2. ツール送り速度,回転速度の適正範囲,プロセス制御の現状
  5. 異種金属材料間摩擦攪拌突合せ継手の各種特性
    1. 界面反応相形成状況
    2. ガルバニック腐食特性,高サイクル疲労特性
  6. 摩擦攪拌援用異材接合への展開
    1. 異種金属材料間重ね継ぎ手創製への応用
    2. 金属/セラミックス間接合への応用
    3. 金属/高分子,金属/CFRP間接合への応用
  7. 技術の現状,課題と今後の展望
    1. 塑性流動の実像解明,可視化
    2. 界面接合に対する塑性流動関与性把握の現状と課題
    3. FSW技術現状の課題と今後の展望
    • 質疑応答

講師

  • 鈴木 励一
    株式会社 神戸製鋼所 技術開発本部 自動車ソリューションセンター マルチマテリアル接合研究室
    室長
  • 村上 碩哉
    京浜精密工業 株式会社
    技術顧問
  • 前田 知宏
    輝創 株式会社
    代表取締役
  • 福本 昌宏
    豊橋技術科学大学 大学院 工学研究科 機械工学専攻
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
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  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
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  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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