技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント

試験検査室管理におけるOOS/OOT対応とサンプリング実施のポイント

~PMDAとFDAの査察で最近多くなってきている指摘事項とは / PMDAおよびFDAの査察での事例をもとに解説~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年9月26日(木) 10時30分 16時30分

プログラム

 逸脱、OOS/OOT、変更管理、是正処置は査察時にGMPが適切に運用されているかの観点から必ず確認される重要な項目です。今回、OOS/OOTについて、考え方、仕組みを紹介し、実際にOOS/OOTが起きた時の、初動調査、製造工程調査、再試験、再サンプリングの方法並びに問題点を紹介します。また、よくある質問についても一緒に考えます。OOS/OOTが十分機能しなかったために製品回収に至った事例を紹介し、品質管理のどこに問題があったか、品質管理における様々な具体的な事例 (教育訓練、認定制、バリデーション、ノウハウの継承、リスク防止など) を紹介します。
 また、品質管理にとって今一番課題のPIC/S GMPガイドラインのサンプリング問題についても考え方、対応方法、サンプリングに関して知っておくべき基本的な考え方についても紹介します。
 最近のPMDAとFDAの査察は試験室、OOSに関するデータ・インテグリティに関して指摘を行っており、それに伴うWarning Letterなど発出されています。それについても最近の話題を紹介します。また、今問題になっている無通告査察の実態とその対応についても紹介します。品質管理を担当する方にとって有意義な時間になる時間になることを願います。

  • 初めに
    • 無通告査察に備えて、試験検査室で注意すること
  1. 試験検査室管理におけるOOS/OOT判断・調査・対応のポイント
    1. OOS/OOTについて
      1. OOS/OOTの考え方
      2. OOS/OOTの仕組み
      3. OOTの導入について (工程能力指数{CpとCpk}の活用)
      4. 海外製造所のOOS調査不備による欠品リスクの事例
    2. ラボエラー調査
      1. ラボエラーチエックシート活用
      2. 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
      3. 明確なラボエラーが断定できない時
      4. 安定性試験で含量が低下事例を考える
        • ラボエラー有無
        • 過去の安定栄試験のデータ参照
        • 標準品と検体の面積値検証
        • データ処理の確認
      5. 安定性モニタリングで溶出試験がOOS/OOTの対応事例
      6. 強熱残分試験のOOSの対応事例
    3. 製造工程の調査
      1. 該当ロットの逸脱確認
      2. 最近のロットの試験結果の確認
      3. 最近のインプロデータの確認
    4. 再試験実施の問題点
      1. 再試験のための調査
      2. 試験者数と試験数
      3. 再試験の判定
    5. 再サンプリング時の問題点
      1. サンプリング時の問題有無
      2. 再サンプリングのための調査
      3. 再サンプリングの根拠
    6. よくある質問
      1. OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
      2. 外部試験委託先のOOS/OOTの管理
      3. 最初のデータを棄却するためにはどうするか
    7. OOSが棄却できなかった時の対応
      1. 原因究明
      2. 是正対応 (CAPA)
    8. 外部試験委託先のOOS/OOTの管理
      1. 取決め事項作成
      2. 試験委託先とOOS/OOT報告・判断
    9. OOSで頭を悩ました事例
      1. 事例1 A顆粒
      2. 事例2 Bカプセルの溶出試験
      3. 事例3 品質再評価
      4. 事例4 Cバルク (原薬)
    10. 査察時のOOS/OOTの確認
      1. プラントツアーでの査察時の質問
      2. OOS/OOTのSOPと実際の確認
      3. OOS/OOTの事例の確認
    11. ラボエラーによる製品回収/欠品対応事例
      1. 凍結乾燥製剤の製品回収 (2005年) の事例
      2. 標準品変更に伴う欠品リスクによる当局対応
    12. 安定性モニタリングの実施 (25℃×60%) のOOS対応
      1. 25℃×60%と承認当時保管条件空欄 (成り行き室温) 結果の相違時
      2. 25℃×60%への対応
      3. 製品回収の多い溶出試験の正しい理解 (溶出試験での製品回収を防ぐ)
    13. 試験方法の変更
      1. 製造販売承認書の視点
      2. GMP上の視点
      3. 特異性と安定性試験時の視点
  2. PIC/S GMPガイドラインのサンプリング対応
    1. PIC/S – GMPガイドラインの位置づけ
    2. PIC/S – GMPガイドライン Annex8「サンプリング」
    3. 全梱包の原料確認試験の要求と統計的根拠に基づく受け入れ試験検査
    4. 製造所の実施状況とPIC/S GMPガイドライン対応方針
    5. 全梱包の同一性の確認
      1. 相手先製造所の品質保証体制の確認
      2. 流通段階の保証 (GDPの視点も含め)
      3. 輸送中の一時保管場所での管理
      4. 受け入れ時の保証
    6. 均質性の確認
      1. 原料/製剤の均質性評価
      2. 受け入時のロット毎の均質性の確認
      3. 縮分による均質性の確認
    7. 確認試験の簡便法
      1. ラマン分光
      2. 近赤外
      3. アルミピロー/金属容器など、非破壊検査ができない包装形態品の対応
    8. まとめ (製造所の実際の方法案)
      1. 計画案の作成
      2. ラマン分光/近赤外での検討
      3. 均質性データの確認
      4. 査察による製造所のコンタミ防止策確認
      5. 輸送業者、方法の確認と取り決め
      6. サンプリングの削減について
    9. サンプリングでの保証に関する基礎知識
      1. 第1種の誤り/第2種の誤り
      2. 様々なサンプリング方法
        (ロット構成&製造方法を考慮してサンプリング方法を定める)
      3. OC曲線の理解
      4. 抜き取り試験 (JISA – 9015)
      5. 現場でのサンプリングの課題とその対応
        • 意図的なサンプリングによる製品回収
        • 現場でサンプリングを行う場合
      6. 外観不良/異物は全工程 (QCの抜き取り試験含め) で保証
  3. PMDA&FDAの査察とOOS等試験検査に関して
    1. PMDA
      • GMP不備による製品回収事例での指摘された問題点
      • 製造販売承認書との不一致
      • GMP不備 (他社のGMP適合性調査不備が既存品に影響)
      • 原料の使用期限管理不備
      • OOT管理に不備があったと想定される事例
      • 洗浄バリデーションに不備があったことによる事例
      • 韓国原薬企業のPMDA不適合による既存品原薬使用した製品回収
      • 日本の原薬製造所のPMDA不適合による既存品原薬使用した製品回収
    2. FDA
      • 査察官の過去の査察の指摘事項確認
      • システム査察
      • 要求されるドキュメント類
      • ラップアップミーティングでの対応
      • フォーム483への対応
      • 最近のFDAのWarning Letter事例 (日本の製造所含む)
      • データインテグリティ対応
    3. 無通告査察対応
  4. 人が創る品質/Quality Cultureの醸成

会場

江東区産業会館

第2会議室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
案内および割引をご希望される方は、お申込みの際、「案内の希望 (割引適用)」の欄から案内方法をご選択ください。
複数名で同時に申込いただいた場合、1名様につき 23,139円(税別) / 24,990円(税込) で受講いただけます。

  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 43,750円(税別) / 47,250円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 69,417円(税別) / 74,970円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 46,278円(税別) / 49,980円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 92,556円(税別) / 99,960円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 138,833円(税別) / 149,940円(税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/28 ICH Q12,Q14の要件と承認後変更管理 (PACMP) の具体的進め方 オンライン
2024/11/28 開発段階 (求められる要件) に応じたQbDによる製剤開発と品質規格・Validation実施範囲 オンライン
2024/11/28 安定性試験実施の留意事項と安定性試験結果の統計解析/安定性予測・評価方法および有効期間の設定 オンライン
2024/11/28 化粧品OEM/ODMにおける品質管理・保証とトラブル防止のリスクアセスメント オンライン
2024/11/28 医薬品品質試験における生データの取扱いとQC実施のポイント 東京都 会場・オンライン
2024/11/28 炎症性腸疾患における治療・薬剤選択の実際と今後の展望 オンライン
2024/11/28 バイオ医薬品の原薬製造における外来性感染性物質のクリアランスと安全性試験 オンライン
2024/11/28 残留溶媒に関する規制と申請上の留意点、規格値設定の考え方 オンライン
2024/11/29 原薬製造のプロセスバリデーション実施方法とスケールアップ・MF登録申請 オンライン
2024/11/29 非無菌医薬品における微生物学的品質管理の必要レベルと微生物限度試験法実施事例 2024 オンライン
2024/11/29 無菌医薬品 GMP入門 東京都 会場・オンライン
2024/11/29 サプリメント (機能性表示食品) におけるGMP (製造・品質管理の基準) 実施にむけた理解と実践 オンライン
2024/11/29 再生医療等製品における治験薬製造の進め方とトラブル対応 オンライン
2024/11/29 動物用医薬品・体外診断薬における薬事規制と国内外市場動向 オンライン
2024/11/29 CSV (コンピュータ化システムバリデーション) ・GAMP5の基礎知識および実施のポイント オンライン
2024/12/2 製造設備のバリデーション実施項目・各段階の様式例と適合性調査にむけた文書作成管理 オンライン
2024/12/2 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2024/12/2 ペプチド医薬品原薬の製造プロセス開発とスケールアップの留意点 オンライン
2024/12/3 GMPバリデーションのポイントと失敗事例 オンライン
2024/12/4 医薬品不純物 (有機不純物、無機不純物、残留溶媒) の化学的及び安全性評価と管理ポイント オンライン

関連する出版物

発行年月
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル
2013/5/30 新薬開発にむけた臨床試験(第I~III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/20 ドラッグデリバリーシステム 技術開発実態分析調査報告書
2013/3/27 医薬品・食品包装の設計と規制・規格動向 - 品質・安全・使用性向上のために -
2013/2/27 リスクマネジメント・CAPA(是正措置・予防措置)導入手引書
2013/2/5 放射線医療(癌診断・治療) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)