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技術移転 (試験法/製法変更・サイトチェンジ、原薬銘柄追加) の注意点

品質トラブル事例から学ぶ

技術移転 (試験法/製法変更・サイトチェンジ、原薬銘柄追加) の注意点

~過去の技術トランスファーの課題・失敗から学ぶ注意すべき点、レギュレーション上で配慮すべき点 / スムーズな技術移転のための方法例~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、ICH8の製剤開発について基礎から開設し、過去の技術トランスファーの課題・失敗などから注意すべき点を紹介いたします。
また、レギュレーション上での配慮すべき点についても考察いたします。

開催日

  • 2019年6月14日(金) 10時30分 16時30分

修得知識

  • ICH Q8製剤開発ガイドライン (通知) の基礎
  • 技術移転時の注意点
  • 試験法の技術移転時における具体的な手順、規格設定、バリデーションなど
  • 技術移転時の判定基準
  • 同等性評価の仕方
  • 製法変更・サイトチェンジ時の品質評価
  • 技術移転でのレギュレーション上、考慮すべき点

プログラム

 技術移転はますます重要になって来ている。その理由として、自社製造所より委託先が増え、技術移転の機会が増えている。トラブルは3H (初めて、変更、久しぶり) の時に起きやすいと言われており、まさに技術移転はトラブルの宝庫でありそれをいかに減らすかが重要になっている。技術移転とは新製品の設計部門から製造部門に移管することでもあり、製造所を変更することでもある。技術移転はできるだけ早く、コストを下げて行いたいとの考えがあり、一方ではミスを失くしたいために慎重にあらゆるリスクを確認して行いたいという考えのせめぎ合いでもある。さらに、2005年の改正薬事法により、製造販売承認書に製造場所並びに詳細な製造方法を記載することになったことで、技術だけの問題ではなく、レギュレーション上の対応も必須になって来た。
 本講習会では、ICH Q8の製剤開発を学び、過去の技術トランスファーの課題や失敗などから注意すべき点を紹介し、レギュレーション上での配慮すべき点についても考察する。

h4.本テーマ関連法規・ガイドライン

  • ICH Q8製剤開発ガイドライン (薬食審査発第0628第1号 2010年6月28日)
  1. 技術移転の抱える問題点
    1. 委託先の増加
    2. グローバルな製剤の与える影響の大きさ
    3. 製造場所の自社以外の委託先との関係
  2. 技術移転のタイプ
    1. 設計部門から製造部門への技術移管
    2. 製造場所の変更
    3. 導入品の技術評価
  3. ICH Q8 製剤開発のガイドライン (通知)
    1. 第1部 製剤開発に関するガイドライン
    2. 第2部 製剤開発に関するガイドライン 補遺
  4. GMP適合性調査
    1. GMP適合性調査について
    2. 書面調査/実査について
  5. サイト変更の技術移転時のGMP/レギュレーション (軽微・一変) 対応のポイント
    1. 軽微変更・一変申請の視点
    2. 品質面の評価の視点
  6. 技術移転時の品質トラブル事例
    1. 新製品のPV失敗
    2. 委託に伴う製造販売承認書齟齬発見 (カルナロウバロウ)
    3. 海外の製造所移管時に製造販売承認書通りに造れない (イタリア)
    4. 添加剤の銘柄追加に伴う品質トラブル (プエルトリコ)
    5. 再結晶のスケールを10倍にしたところ結晶形が変わり品質に影響
    6. 導入品の品質評価とその技術対応 (欠けと溶出試験対応)
    7. 凍結乾燥製剤の移管時の製造上のゴム栓トラブル (機械適性)
    8. アルミピロー包装のバリデーション不備によるピンフォール (米国、英国)
  7. 事前に対応を行った事例
    1. 注射剤製造ラインで水だけを充填し評価する
    2. 注射剤の不良率削減に取り組む (イタリア)
    3. 導入前に品質の問題点の把握と改善後に導入
    4. 技術移転により、慢性的な苦情が低減した事例
    5. 注射剤移管時の無菌性/オーバーキルの課題
    6. 表示資材のラインでの全数保証
    7. 包装工程のフェールセーフ機構導入
  8. レギュレーション上の課題
    1. 新製品開発時のレギュレーション対応不備 (海外の製造所/保管場所)
    2. 製造所との契約不備に伴う販売延期 (米国)
    3. 海外の原薬製造所変更に伴う、品質トラブル (中国)
    4. 導入品の実際の製造方法と製造販売承認書の齟齬
    5. 新規申請の前に外国製造所認定に必要な資料提供の契約
  9. スムーズな技術移転のための方法例
    1. 設計部門から製造部門へ
    2. 製造場所の変更に伴う技術移転
    3. レギュレーションの立場から品質保証部門の関わり
  10. 技術移転時注意点
    1. 試験法の技術移転時における具体的な手順、規格設定、バリデーションなど
      • 新規試験法の場合
      • 公定書記載試験方法の場合
      • 試験方法の移管 (公定書、新規試験など)
      • サイトバリデーション不備による製品回収事例
      • サイトバリデーション項目と統計処理例
    2. 技術移転時の判定基準
      • 判定基準の設定について
    3. 同等性評価の仕方
      • 4液性での評価
    4. 製法変更・サイトチェンジ時の品質評価
      • PVの実施、
      • 加速試験の実施/長期安定性試験の実施
      • コンカレントでの評価
    5. 自動化や初回生産時の確認
  11. 技術移管後の品質保証
    1. 自社に技術者がいない場合
    2. 品質トラブルを防ぐための委託先とのコミュニケーション
    3. 品質トラブルの共有化の仕組み構築
  12. 人が創る品質/Quality Culture (FDA)
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

4F 第1グループ活動室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

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: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
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本セミナーは終了いたしました。

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