技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

レオロジーを特許化・権利化するには

レオロジーを特許化・権利化するには

~その粘度や粘弾性値、特許として権利化できるかもしれません~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2019年3月25日(月) 13時00分 16時30分

修得知識

  • 材料のレオロジー物性評価
  • 粘度・粘弾性測定のノウハウ
  • 粘弾性的現象論と分子論的メカニズムの関係づけ
  • レオロジーデータから特許として有効な技術的特性値を抽出するためのコツ

プログラム

 新材料の発明に際して特許を申請するとき、その請求項としては分子構造や組成が主であり、物性はそれに付随するものとして取り扱われるのが普通です。しかし、ある機能を実現するために材料のレオロジー的性質が極めて重要で技術の根幹となる場合、粘度や粘弾性値などが特許として権利化されることがあります。技術的対象を特定するために数値を限定した特許はパラメータ特許と呼ばれていますが、権利化のためには機能とレオロジー量との関係を明解に説明できることが要件となります。
 本セミナーでは、レオロジー特許について基礎科学と応用技術という観点から経験を交えてわかりやすく解説します。

  1. パラメータ特許の概要
  2. 粘度および粘度曲線の特許化
    1. 粘度挙動の基礎
      1. せん断流動場とせん断速度
      2. 定常せん断粘度の定義
      3. 非ニュートン流動 (擬塑性流動とダイラタント流動)
      4. 流動曲線と流動パターン
      5. 降伏応力
      6. チクソトロピー
      7. 履歴現象と平衡流動曲線
      8. 技術用語「チクソ性」のあいまいさ
    2. 粘性挙動とメカニズムとの関係
      1. 高分子の分子運動と分子形態
      2. 低濃度高分子溶液のゼロせん断粘度と分子量
      3. 高分子鎖の絡み合い
      4. 高濃度高分子溶液の非ニュートン流動
      5. 微粒子分散系のおける粒子間相互作用と凝集
      6. 凝集分散系の非ニュートン流動
    3. 粘度測定における問題点
      1. 二重円筒型粘度計におけるせん断速度の不均一性
      2. B型粘度計における粘度測定
      3. JISに規定されている粘度測定の特徴
    4. 粘度挙動に関する特許の例
      1. 粘度値による特許
      2. 流動曲線による特許
    5. 粘度特許の解釈と技術的あいまいさ
    6. 特性値としての降伏応力決定法の例
  3. 動的粘弾性値の特許化
    1. 粘弾性の基礎
      1. 弾性と粘性の基礎
      2. マックスウェルモデルと応力緩和
      3. フォークとモデルと遅延弾性
      4. 正弦振動ひずみと正弦振動応力
      5. 動的粘弾性 (複素弾性率) の定義
      6. 動的粘弾性曲線の特徴
      7. 動的粘弾性曲線による固体と液体の判別
    2. 動的粘弾性とメカニズムとの関係
      1. 高分子の分子運動と温度
      2. ミクロブラウン運動とガラス転移
      3. 無定形高分子における時間 – 温度換算則
      4. シフトファクターの温度依存性
      5. 高分子の粘弾性挙動と分子量
      6. 高分子における高次構造性と粘弾性
      7. 分散系における微粒子の凝集と三次元網目構造の形成
      8. 凝集分散系の線形領域における動的粘弾性曲線
      9. 凝集分散系の非線形粘弾性
    3. 粘弾性に関する特許の例
      1. 線形粘弾性値に関する特許
      2. 非線形粘弾性値に関する特許
    4. 粘弾性特許の解釈と技術的あいまいさ
    5. 粘弾性値によるプロセスの特許化
  4. 規格とレオロジー
    1. 粘度の規格基準
    2. 規格基準のあいまいさ
  5. パラメータ特許取得に係る経験と留意点
    1. 米国特許取得の経験談
    2. 学術論文と特許
    • 質疑応答

講師

会場

連合会館

4F 404会議室

東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
連合会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,000円 (税別) / 41,040円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 21,600円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 20,000円(税別) / 21,600円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,000円(税別) / 41,040円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 40,000円(税別) / 43,200円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/19 特許明細書、出願書類作成への生成AI/ChatGPTの活用 オンライン
2024/12/19 高剪断成形加工法の基礎と新規材料創出への応用 オンライン
2024/12/19 ベンチマーキングの基本と実践法、研究開発テーマへの展開 東京都 会場・オンライン
2024/12/19 ナノ粒子・ナノカーボンへの表面グラフト化による機能付与及び分散性制御 オンライン
2024/12/19 高分子・ポリマー材料の合成、重合反応の基礎、プロセスと工業化・実用化の総合知識 オンライン
2024/12/19 研究者・技術者のやる気を変える発明の具体的手法 オンライン
2024/12/19 シリカ微粒子の基礎 (分類・製法・特性と評価) とポリマーへの配合・複合化技術 オンライン
2024/12/19 高分子の相溶性と相分離および結晶化の基礎 オンライン
2024/12/20 ゴム材料のトライボロジー入門 オンライン
2024/12/20 次世代バイオプラスチックの開発最前線 オンライン
2024/12/20 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/20 二軸押出機における樹脂流動解析の基礎と AI/IoT 活用展開 東京都 会場
2024/12/20 共同研究・開発契約の実務とトラブル対応 オンライン
2024/12/20 特許出願・ノウハウ保護の選択基準と留意点 オンライン
2024/12/23 高分子延伸による分子配向・結晶化制御技術 東京都 会場
2024/12/23 プラスチックリサイクル技術の現状・課題・最新動向 オンライン
2024/12/23 熱可塑性エポキシ樹脂の基礎と応用 オンライン
2024/12/24 粘度、粘弾性の測定法とデータの読み方、活用例 オンライン
2024/12/24 プラスチックフィルムの種類、添加剤、 製膜、応用、評価 オンライン
2024/12/25 プラスチック廃棄、海洋汚染防止、再生プラスチック、PFAS問題に関する国内外規格規制の動向と対応 オンライン

関連する出版物

発行年月
2017/12/27 「特許の棚卸し」と権利化戦略
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術
2017/1/31 放熱・高耐熱材料の特性向上と熱対策技術
2016/8/31 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と物性制御ノウハウ
2014/11/30 繊維強化プラスチック(FRP)〔2015年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/8/28 高分子の劣化・変色メカニズムとその対策および評価方法
2014/7/30 キヤノン〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 キヤノン〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/25 有機EL〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/25 有機EL〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/15 化粧品13社〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/7/15 化粧品13社〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/10 芳香剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/10 芳香剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2014/6/15 射出成形機〔2014年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/1 パテントマップの全知識 (増刷改訂版)