技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ポリプロピレンの強度向上と自動車部材への応用

ポリプロピレンの強度向上と自動車部材への応用

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子の分析・評価技術、添加剤の適切な配合法、高分子材料の劣化と対策について詳解いたします。

開催日

  • 2018年12月5日(水) 10時30分 16時00分

修得知識

  • 自動車に使われる種々の樹脂材料と対比したポリプロピレンの長所と欠点
  • ポリプロピレンの構造と物性との関係
  • 射出成形を中心とした成形加工と製品との関係
  • ポリプロピレンの基礎知識
  • ポリプロピレンの精密熱分解反応
  • ポリプロピレンの修飾と自動車部材への応用

プログラム

第1部 ポリプロピレンの自動車部材への応用と樹脂開発の取り組み

(2018年12月5日 10:00〜12:00)

本講座では、まず、自動車材料の歴史を振り返りながら、ポリプロピレン系材料の現在と将来を概観する。そして、ポリプロピレンが使われている理由を、化学構造と物性の観点から説明する。最終的なポリプロピレン系の自動車部品は、射出成形で生産されることが多いので、成形加工による部品の品質・機能の向上について述べる。

  1. 自動車用途の樹脂材料の動向
    1. アメリカ車に学びつつ、試行錯誤した時代 (1945年〜1973年)
    2. 自動車に使われる樹脂材料が種類、量ともに拡大した時代 (1973年〜2001年)
    3. 自動車会社の研究の基軸が変化した時代 (2001 – 現在)
    4. これからの自動車材料
  2. ポリプロピレンの位置づけ
    1. 金属、セラミックス、樹脂との比較
      1. 樹脂には隙間が多い
      2. なぜ隙間が多い
    2. 色々な樹脂とポリプロピレン
      1. 結晶性と非晶性樹脂
      2. 構造と物性
    3. ポリオレフィン
      1. ポリエチレンとポリプロピレンの基礎、製造方法
      2. ポリエチレンとポリプロピレンとの違い
      3. 添加剤の重要性
      4. 共重合によるポリエチレンの性能の拡大
      5. 複合化によるポリプロピレンの性能の拡大
  3. 加工技術によるポリプロピレン製品の変化
    1. 成形加工の重要性
      1. 冷却条件による物性の変化
      2. 延伸による物性の変化
      3. 押出成形
      4. 射出成形
    2. 製品の実現に必要な技術
      1. 調色
      2. 印刷
      3. 接着
      4. 塗装
  4. まとめ
    1. 自動車部材の要求特性の変化
    2. ポリプロピレンの課題と今後の狙い所
    • 質疑応答

第2部 末端反応性ポリプロピレンの特徴と自動車部材への応用

(2018年12月5日 12:50〜14:50)

最も身近なプラスチックであるポリプロピレンの基礎的知識の解説から新素材開発動向を解説する。また、ポリプロピレンの精密熱分解の基礎から応用までを解説し、新素材開発や接着剤への応用を示す。

  1. ポリプロピレンについて
    1. ポリプロピレンの特徴
    2. ポリプロピレン改質剤の現状
    3. ポリプロピレンの機能化
    4. 両末端反応性ポリプロピレンの合成
  2. 精密熱分解について
    1. 精密熱分解により得られる両末端二重結合ポリプロピレンの特徴
    2. 両末端二重結合ポリプロピレンの生成メカニズム
    3. 様々なポリオレフィンへの精密熱分解の応用
    4. 廃ポリプロピレンの精密熱分解
  3. 両末端二重結合ポリプロピレンの応用
    1. 両末端二重結合ポリプロピレンの官能基化
    2. 両末端官能基化ポリプロピレンを用いたポリプロピレン系共重合体
  4. 機能性ポリプロピレン原料への応用
    • 質疑応答

第3部 新規高溶融張力PPの特性と自動車発泡部材への応用

(2018年12月5日 15:00〜17:00)

近年、環境的側面より軽量化ニーズが高まっており、樹脂発泡製品の適用がさらに拡がりを見せている。従来のポリプロピレン (PP) の発泡特性の課題を解消した新規高溶融張力PPの射出及び押出発泡成形性について報告する。

  1. 発泡成形におけるPPの課題と改良
    1. 発泡成形について
    2. 発泡成形に求められる樹脂特性
    3. 新規高溶融張力PPの基本特性
  2. 射出発泡成形分野への適用
    1. 最近の射出発泡成形プロセス
    2. 発泡特性改良効果
    3. 発泡部材の特性
  3. 押出発泡成形分野への適用
    1. 発泡特性改良効果
    2. 発泡シートの熱成形性
    • 質疑応答

講師

  • 小林 豊
    株式会社 プライムポリマー 自動車材研究所
    所長付
  • 佐々木 大輔
    株式会社 三栄興業 柏テクニカルセンター
    センター長
  • 飛鳥 一雄
    日本ポリプロ 株式会社 材料技術センター 新規材料開発グループ
    主任研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/4/8 生分解性マイクロカプセルの材料設計、用途展開、今後の展望 オンライン
2024/4/8 プラスチック強度設計の基礎知識 オンライン
2024/4/9 エポキシ樹脂の分子構造・硬化性および耐熱性とその他の機能性付与技術 オンライン
2024/4/9 架橋ポリオレフィンのマテリアルリサイクル技術の最先端 オンライン
2024/4/10 高分子の結晶化メカニズムと解析ノウハウ オンライン
2024/4/10 押出加工技術の基本技術とトラブル対策 オンライン
2024/4/10 ポリイミドの基礎とポリイミド系材料の低誘電率化・低誘電正接化 オンライン
2024/4/11 粘度の基礎と実用的粘度測定における留意点と結果の解釈 オンライン
2024/4/12 動的粘弾性のチャート読み方とその活用ノウハウ オンライン
2024/4/12 ラジカル重合の重合反応と開始剤の種類・選び方、応用 オンライン
2024/4/12 光学樹脂における屈折率・複屈折の考え方とその測定・制御 オンライン
2024/4/12 プラスチックの難燃化技術 オンライン
2024/4/12 プラスチックの難燃化技術の基礎と技術動向 オンライン
2024/4/18 エポキシ樹脂の基礎と硬化剤の選定、変性・配合改質および複合材料用途の動向 オンライン
2024/4/18 静的・動的光散乱法を中心とした粒径計測の基礎と応用 オンライン
2024/4/19 生分解性プラスチックの基礎・最新動向と食品容器・包装への応用展開 オンライン
2024/4/19 副資材を利用した高分子材料の設計技術 オンライン
2024/4/19 高分子合成におけるラジカル重合の基礎講座 オンライン
2024/4/19 プラスチック光学素子の基礎、超高精度加工技術 オンライン
2024/4/22 高分子インフォマティクスの応用事例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/12/25 CFRP/CFRTPの界面制御、成形加工技術と部材応用
2020/11/30 高分子の延伸による分子配向・結晶化メカニズムと評価方法
2020/11/30 高分子の成分・添加剤分析
2020/10/30 ポリウレタンを上手に使うための合成・構造制御・トラブル対策及び応用技術
2020/9/30 食品容器包装の新しいニーズ、規制とその対応
2020/3/31 自己修復材料、自己組織化、形状記憶材料の開発と応用事例
2020/1/31 添加剤の最適使用法
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2019/10/31 UV硬化技術の基礎と硬化不良対策
2019/1/31 マテリアルズ・インフォマティクスによる材料開発と活用集
2018/11/30 複雑高分子材料のレオロジー挙動とその解釈
2018/11/30 エポキシ樹脂の高機能化と上手な使い方
2018/7/31 高耐熱樹脂の開発事例集
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/6/19 ゴム・エラストマー分析の基礎と応用
2017/2/27 プラスチックの破損・破壊メカニズムと耐衝撃性向上技術