技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

薄膜の低温成膜技術とそのプロセス、膜質の制御

薄膜の低温成膜技術とそのプロセス、膜質の制御

~有機EL、フレキシブルデバイスへの活用に向けて / 熱に弱い部品、基板上へ高品質な薄膜をいかに低温で作るのか~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーは、 ALD , CVD の基礎から解説し、CVD/ALDプロセスの開発・解析能力を養うことを目標とします。

開催日

  • 2018年9月28日(金) 10時00分17時00分

プログラム

第1部 プラズマ支援反応性スパッタリング製膜による機能性薄膜の低温・大面積形成技術

~プラズマ生成制御から低温・低ダメージ・大面積のプロセス技術まで~

(2018年9月28日 10:00〜14:00) ※途中昼休み含む

 プラズマを用いた表面改質、薄膜形成あるいは微細加工などを行う技術 (いわゆるプラズマプロセス) は、表面の高機能化や新たな材料創製を高精度かつ効率良く行える実用的なプロセス技術として発展し、今日のエレクトロニクス、薄膜工学、機械工学をはじめとする広範な分野にわたる産業を支える基幹技術の一つになっています。プラズマを利用した応用分野は多岐にわたっていますが、目的に合わせた技術開発と最適化を行うためには、プラズマ生成と制御に関わる基本的な理解が極めて重要です。
 本講座では、プラズマプロセス技術の新規導入や応用展開を志す研究者や技術者の皆様の一助となることを念頭において、放電ならびにプラズマの生成・制御の基礎から、次世代のフレキシブルデバイスの創成ならびにソフトマテリアル (有機材料) への適用に不可欠な低温・低ダメージ・大面積のプロセスに向けたプラズマ技術を基盤に据えて、先進的なスパッタリング製膜技術への展開について講述します。
 特に、ものづくりの「道具」としてのプラズマプロセスでは、多様化が望まれる材料との関わりやコスト低減に資する技術が極めて重要であることから、本講座では、放電技術としてのプラズマの生成・制御に関する知見だけではなく、プラズマと材料との相互作用を踏まえ、プラズマプロセス技術の展望について実例を交えて紹介します。

  1. はじめに
    • 放電科学の黎明期からの展開、プラズマ技術の応用
  2. プラズマ生成の原理と実際
    1. プラズマの生成と維持
    2. プロセスプラズマ生成法
    3. 大気圧・液中でのプラズマ生成と利用
  3. 大面積プラズマの生成と制御
    1. プラズマ源に求められる性能
    2. プラズマ源のスケールアップに伴う問題点
    3. 大面積プロセスプラズマ生成・制御技術
  4. 低ダメージ・高密度プラズマの生成と制御
    1. プラズマ電位・イオンエネルギー制御技術
  5. プラズマ支援スパッタリング製膜技術
    1. イオン衝撃を利用した製膜プロセスの特徴 (ionized sputter deposition)
    2. 反応性スパッタリング製膜プロセスの問題点と制御法
    3. 放電の高密度化と反応性制御技術
      • 磁場構造の改善による高密度化
      • 高電力インパルスマグネトロンスパッタリング
        High Power Impulse Magnetron Sputtering (HIPIMS)
      • プラズマ支援スパッタ製膜技術 (高速製膜・大面積・長尺)
  6. プラズマプロセス技術の展望
    1. ソフトマテリアルの低温クリーニング・表面処理技術
    2. シリコン薄膜の低温形成技術
    3. 窒化シリコン薄膜の低温・高速・長尺形成技術
    4. 高移動度酸化物半導体InGaZnO薄膜の低温形成技術
  7. まとめ、基礎・応用に関するQ&A
    • 質疑応答

第2部 室温原子層堆積法による金属酸化物薄膜のコーティング技術

(2018年9月28日 14:15〜17:00)

 原子層堆積法は微細化が進むLSI製造に広く用いられているが、それ以外の様々な分野での応用が試みられている。また、堆積温度を室温化することで、従来活用できなかったELやフレキシブルエレクトロニクスでの可能性も見出されている。
 本セミナーでは、従来技術としての熱ALDの基礎を振り返り、我々が取り組んできたALDの室温化研究について解説する。近年、ニーズが高まっている微粒子コーティングについても紹介する。

  1. 原子層堆積の基礎
    1. 原子層堆積法とは
    2. 原子層堆積の開発の歴史
    3. 熱ALDの事例紹介
    4. プラズマを用いたALD
    5. 低温製膜の限界
  2. 室温ALDの開発
    1. SiO2の室温形成事例とペットボトル・アクリル樹脂コーティング
    2. 生体親和膜TiO2の室温形成事例とペットボトルコーティング
    3. Al2O3の室温形成事例と防食コーティング応用
    4. HfO2の室温形成事例
    5. 窒化物薄膜の低温形成事例
  3. 蛍光微粒子コーティング技術
    • 質疑応答

講師

  • 節原 裕一
    大阪大学 接合科学研究所 スマートプロセス研究センター
    副所長 / スマートプロセス研究センター長 / 教授
  • 廣瀬 文彦
    山形大学 大学院 理工学研究科
    教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/9/5 スパッタ・真空蒸着による成膜技術と膜質改善技術の徹底解説 オンライン
2025/9/5 真空成膜技術・装置の基礎と機能性薄膜作成におけるトラブルシューティング オンライン
2025/9/5 シリカの分散・凝集制御とフィラーとして使いこなす活用術 オンライン
2025/9/9 自己組織化単分子膜 (SAM) の基礎と評価・分析手法およびその応用技術 オンライン
2025/9/10 各種機能性ハードコートの材料、塗布製膜、耐候・耐久・密着性評価 オンライン
2025/9/10 Roll To Roll製造と各工程における要素技術の実践 オンライン
2025/9/10 自己組織化単分子膜 (SAM) の基礎と評価・分析手法およびその応用技術 オンライン
2025/9/11 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2025/9/12 化粧品粉体の基礎と表面処理 オンライン
2025/9/16 ナノ粒子分散系コーティング膜の各種評価テクニックとその応用 オンライン
2025/9/19 ALD (原子層堆積法) の基礎とプロセス最適化および最新技術動向 東京都 会場
2025/9/19 ぬれ性の基礎と滑水性の評価・制御 オンライン
2025/9/24 微粒子・ナノ粒子の特性・作製・表面処理・分散の基礎 オンライン
2025/9/24 基礎から学ぶポリイミドの高性能化・機能化設計 オンライン
2025/9/25 微粒子・ナノ粒子の特性・作製・表面処理・分散の基礎 オンライン
2025/9/25 押出・延伸・冷却による構造制御と可視化・解析による機能発現の最適化 オンライン
2025/9/25 バリアフィルム作製の基礎とガス透過性メカニズム・評価技術および最新技術動向 オンライン
2025/9/26 基礎から学ぶフィラー活用術および環境対応・サステナブルコンポジット技術 オンライン
2025/9/26 ナノ粒子分散系コーティング膜の各種評価テクニックとその応用 オンライン
2025/9/26 基礎から学ぶポリイミドの高性能化・機能化設計 オンライン

関連する出版物

発行年月
2025/6/30 ウェブハンドリング、Roll to Rollを利用した生産技術とトラブル対策
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2025/5/26 表面プラズモン技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/30 非フッ素系撥水・撥油技術の開発動向と性能評価
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2025/4/21 塗料技術〔2025年版〕技術開発実態分析調査報告書 (書籍版)
2024/8/30 塗工液の調製、安定化とコーティング技術
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/1 反射防止フィルム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2023/8/31 “ぬれ性“の制御と表面処理・改質技術
2023/5/31 塗布・乾燥のトラブル対策
2022/5/20 コーティング技術の基礎と実践的トラブル対応
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻)
2021/3/26 超撥水・超撥油・滑液性表面の技術 (第2巻) (製本版 + ebook版)
2021/3/8 プラズマ技術
2021/3/8 プラズマ技術 (CD-ROM版)
2019/12/20 高分子の表面処理・改質と接着性向上
2018/9/27 プラズマCVDにおける成膜条件の最適化に向けた反応機構の理解とプロセス制御・成膜事例
2018/8/31 防汚・防水・防曇性向上のための材料とコーティング、評価・応用
2018/3/29 超親水・親油性表面の技術