疼痛のオーダーメイド治療薬開発と適応拡大
~患者の属性や特性を考慮した治療薬選定基準の実際とは / 名医が今求める薬剤プロファイル~
東京都 開催
会場 開催
開催日
2018年3月14日(水) 10時00分
~
17時15分
プログラム
第1部. 神経障害性疼痛治療薬への適応拡大、ドラッグ・リポジショニングのための有望な作用メカニズムの考え方とその治療薬開発のための薬効評価法
(2018年3月14日 10:00〜11:30)
現在、神経障害性疼痛治療薬として適応拡大されたプレガバリンおよびデュロキセチンは第一選択薬であり、両剤とも臨床において重要な位置を占めている。これらの薬剤の適応拡大・リポジショニングまでの基礎・臨床試験成績について述べる。
さらに、現存するアンメットメディカルニーズの克服に向け新たに国内外で開発中の適応拡大可能な神経障害性疼痛治療薬を作用機序の面より解析、かつ適応取得に向けた薬効評価法について述べる。
神経障害性疼痛の分類
末梢性神経障害および中枢性神経障害の種類
神経障害性疼痛を含む混合痛の種類
神経障害性疼痛の成因
神経障害性疼痛発症機構
疼痛関連分子のupdate
神経障害性疼痛治療薬のアンメットメディカルニーズ
適応拡大済みの神経障害性疼痛治療薬の治療必要数 (NNT ) および有害必要数 (NNH ) の解析
有効性および副作用改善への取り組み
神経障害性疼痛治療薬の開発の経緯
適応拡大・リポジショニングの意義
プレガバリンおよびデュロキセチンの適応取得の流れ
神経障害性疼痛治療薬として適応拡大した薬剤のまとめ~作用機序に基づく各薬剤の位置づけ
神経障害性疼痛治療薬開発のための薬効評価法の捉え方~from bed to bench
神経障害性疼痛の臨床症状について
神経障害性疼痛治療薬開発のために作製された動物モデルの背景
知覚異常としての見方から神経障害性疼痛モデルを再考
神経障害性疼痛治療薬開発のための薬効評価法 ~ 基礎
神経障害性疼痛治療薬の薬効評価法のスクリーニングカスケード
プレガバリンおよびデュロキセチンの薬効薬理試験のまとめ
プレガバリンおよびデュロキセチンの作用機序の解析
プレガバリンおよびデュロキセチンの種々の神経障害性疼痛疾患モデルに対する試験結果の解析
神経障害性疼痛に対する適応拡大、ドラッグ・リポジショニングに向けた創薬現状
承認薬から適応拡大に有望と考えられる作用機序の解析結果
神経障害性疼痛の混在する混合痛への適応事例
国内外の開発の現状
第2部. 医療経済的観点からみた疼痛治療薬の価値評価
(2018年3月14日 11:45〜13:15)
疼痛など感覚的な指標を伴う疾病は、高血圧など数値化することが困難で、臨床的および経済的な疾病負担を示すためには医療経済・アウトカム研究が有用である。Quality of Life (QOL ) やPatient Reported Outcome (PRO ) は、患者の身体的な状況だけでなく精神的・社会的な影響もアウトカムとして明らかにすることが可能である。
本講演では、QOLやPROについて概説し、医療経済への適用を事例と共に紹介する。
医療経済とアウトカム研究
アウトカム研究とは
費用対効果とは
疼痛治療薬のアウトカム研究と医療経済評価
疼痛関連のアウトカム指標
疼痛治療薬のアウトカム研究 (事例紹介)
疼痛治療薬の費用対効果研究 (事例紹介)
医療経済・アウトカム研究による疼痛分野の価値最大化
第3部. がん治療時でのしびれの診断・治療と薬剤選定
(2018年3月14日 14:00〜15:30)
がん薬物療法によるしびれ (末梢神経障害) は、患者のQOLを低下させる重大な有害反応である。がん治療継続にはしびれ対策が必要であり、臨床現場での実際を症例を提示しながら説明する。
がん治療時におけるしびれ (末梢神経障害) の基礎
神経系の構造
しびれの発症機序?軸索障害、神経細胞体障害、脱髄障害
しびれの原因となるがん薬物療法とその症状
症例提示
しびれの評価
しびれの対策?ケア
しびれの薬物療法
臨床現場からみるしびれの問題点
客観的な評価困難
しびれが患者のQOLを低下させる
医療者側の問題点
患者側の問題点
しびれの有効な対策とは何か
神経障害の予防
神経障害の修復
しびれの対症療法
医師、医療従事者が望む薬剤とは何か。
第4部. ペインクリニックからみるオーダーメイド治療と期待される適応外治療薬の考察
(2018年3月14日 15:45〜17:15)
慢性の痛みには2種類ある
慢性の痛みに対する薬物の効果と副作用
どうして薬が効かないか?
薬物の用量・用法に問題がある
同種薬物へのスイッチングが必要な薬剤がある
薬物の併用が必要な場合がある
痛みの性質分数にこだわりすぎている
併用している薬物が影響して効かない場合がある
患者の属性や特性が薬と合わない
患者のアドヒアランスが不良である
ヘルス・リテラシーに問題がある
薬を有効に活用する工夫
これからの薬剤への期待
講師
砥出 勝雄 氏
ニューロサイエンス創薬コンサルティング
代表
大西 佳恵 氏
クリエイティブ・スーティカル 株式会社
日本代表
福田 博之 氏
静岡県立静岡がんセンター
神経内科
部長
川井 康嗣 氏
仙台ペインクリニック石巻分院
院長
主催
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