技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高薬理活性医薬品における封じ込め技術の構築と維持管理

高薬理活性医薬品における封じ込め技術の構築と維持管理

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、科学的な根拠に基づいた洗浄バリデーションの進め方について詳解いたします。

開催日

  • 2017年5月9日(火) 10時00分 17時00分

プログラム

第1部. 一次、二次封じ込めにおける設備設計と維持管理

(2017年5月9日 10:00〜12:00)

 抗がん剤などの薬理活性の高い物質を扱う現場では、GMP要件としての交叉汚染防止と労働安全衛生上からの作業員曝露防止の二つを同時に満足させる必要があり、封じ込め設備をバランスよく実現していく必要がある。
 封じ込め設備プロジェクトでの一次封じ込め、二次封じ込めの設備設計と、その維持管理のポイントについて紹介する。

  1. 高薬理活性物質を扱う設備の要件と導入時の課題
    1. 封じ込め設備に必要とされる要件
    2. 封じ込め設備導入時の課題
  2. 封じ込め設備導入プロジェクトの流れ
    1. プロジェクトの進め方
    2. 高活性物質の区分 (バンディング)
    3. 各種リスクアセスメントツール
      • ADE
      • OEL
      • ASL
      • DEL
      • STV
    4. エンジニアリングにおけるポイント
  3. 一次封じ込めの設計
    1. リスクベースアプローチによる封じ込め設計手法
    2. 封じ込め機器選定マトリックス
  4. 封じ込め機器のいろいろ
    1. 封じ込め機器の事例
    2. 使用上の留意点
    3. 最適な組み合わせ
  5. 二次封じ込めの設計
    1. 空調設備
    2. 更衣室
    3. 除塵設備 (ミストシャワー)
    4. 廃液・廃棄物処理
  6. 呼吸用保護具RPE
    1. RPEが必要とされるタイミング
    2. リスクベースアプローチによるRPEの選定
    3. 防護係数
  7. 封じ込め設備の維持管理
    1. 環境モニタリングの概要
    2. モニタリングの準備計画
    3. モニタリングインターバル
    4. モニタリング事例
    • 質疑応答

第2部. リスクベースアプローチによる洗浄方法とその評価

(2017年5月9日 12:45〜14:45)

 取り扱う物質の活性の大小に拘わらず、医薬品製造工場においては交叉汚染発生のリスクを回避する必要がある。そのためには、科学的な根拠に基づいた洗浄工程が不可欠である。
 その基盤である健康ベース曝露限界値と、リスクベースアプローチによる洗浄バリデーションのあり方、および洗浄実務へ利用する場合のポイントを紹介する。

  1. マルチパーパスプラントの洗浄を巡る課題
    1. 最近の規制改正の動きとその背景
    2. 明確となった専用化要件とマルチパーパス設備のあり方
    3. 今後の洗浄実務に要求されること
  2. 洗浄にかかわる最新規制の概要
    1. EU-GMP 専用化要件 (Chapter 3 ) / 交叉汚染防止要件 (Chapter 5 )
    2. EU-GMP Annex15 (含む洗浄バリデーション)
    3. EMAガイドライン (PDE設定)
    4. PIC/S-GMP Annex 15
  3. 健康ベース曝露限界値
    1. 健康ベース曝露限界値の定義
    2. 健康ベース曝露限界値の計算式
    3. 不確実係数について
    4. 健康ベース曝露限界値を適用する時の留意事項
    5. 健康ベース曝露限界値を巡る今後の課題
  4. 今後の洗浄バリデーションのあり方
    1. 洗浄実務の流れ
    2. テストランの回数について
    3. 洗浄の目標設定について
  5. 健康ベース曝露限界値を用いる洗浄評価:具体的な対応
    1. 持ち越し量閾値STVとその意味合い
    2. STVと目視限界、検出限界との関係
    3. STVが極端に低くなる場合などへの対応
    4. 前製品次製品の摂取経路が異なる場合の対応
    • 質疑応答

第3部. 高薬理活性医薬品の管理手順書作成のポイントと事例

(2017年5月9日 15:00〜17:00)

 高薬理薬管理手順書の作成には、GMPの要件だけでなく、労働安全衛生法、GDP (適正流通規範) の要請事項等を熟知するとともに、リスクマネジメント能力も必要である。具体的な手順書の事例とともに、そのポイントを紹介する。

  1. 実施すべき産業衛生業務
  2. まずは作業者の適格性調査
  3. 準備段階
    1. 化学物質安全性データシート (MSDS) の収集
    2. 職業曝露限界 (OEL) の算出
    3. 暴露減少化対策
    4. 粉塵飛散の防止
    5. 適切な保護具
    6. 適切な服装具
    7. リスクアセスメント (定性的/定量的暴露評価)
    8. SMEPACの手法による吸気測定
  4. 専用棟から他棟への持ち込み防止策
  5. 継続的な産業衛生業務
  6. 高薬理活性薬管理手順書の設定
  7. 高薬理活性薬取扱い管理手順書の事例
    1. 目的の記載例
    2. 範囲の記載例
    3. 責任の記載例
    4. 定義の記載例
    5. 方針の記載例など
    • 質疑応答

講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/27 英文メディカルライティング基礎講座 オンライン
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2024/12/27 ICH品質関連ガイダンス視点から考えるCTD-Q記載要求事項と効率的申請資料作成法 オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/1/14 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2025/1/14 工場・プラントにおける防爆対応 / 火災・爆発災害防止に寄与する必要知識 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/6/28 治験の臨床検査値における軽微変動が意味するもの / 有害事象判定
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/6 日本での申請をふまえたアジアンスタディと各国の相違
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/10/28 薬物動態(「ヘ」項)試験におけるデータ・試験の信頼性確保・保証とQC・QA手法/タイミング
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門
2010/4/20 高血圧対応製品の研究開発動向と市場分析
2009/6/5 非GLP/GLP試験・医薬品製造の国内・海外委託と適合性調査対応
2009/2/23 社内監査の手引き
2009/2/10 臨床試験におけるEDCに関する信頼性調査への対応実践講座