技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

疲れにくい自動車用シート開発のための快適性向上への指針と座り心地評価法

疲れにくい自動車用シート開発のための快適性向上への指針と座り心地評価法

~乗り心地・座り心地を向上させる椅子・シート設計技術と官能評価法~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2017年3月28日(火) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • 製品のデザインに関わる担当者
    • 化粧品
    • 自動車
    • 家電
  • 自動車をはじめ、電車や新幹線、航空機、船舶など輸送機器の座席の研究・開発に関する方
  • 座ることを目的とする医療・福祉機器や椅子の研究開発、設計、評価に関わる方

修得知識

  • 人間工学の基礎
  • 日常生活における着座姿勢
  • 着座人体への全身振動暴露の影響
  • 自動車シート用テキスタイルの触感 (風合い) 評価の方法
  • 人体の構造と特徴に基づく肉体疲労低減の考え方とシート開発の事例
  • 官能検査で求めた「座り心地」の結果を数値化して評価・解析する方法

プログラム

第1部 自動車用シートの人間工学とその機能条件 ~座りの研究からのアプローチ~

(2017年3月28日 10:30〜12:00)

 シートに腰かける姿勢は、無理のある人体に相応しい姿勢ではない。如何に機能的なシートであっても、着座時間の限界は、2時間30分程度である。そこで、シート設計の基礎として人間工学の視点からこれまでの着座調査・実験結果をもとにシートの在り方を概説する。

  1. 人間工学の意味
  2. 生活姿勢と身体負担
  3. 座姿勢と身体構造
  4. 椅子のプロトタイプ 寸法・角度
  5. クッションの三層構造
  6. クッション材と姿勢保持
  7. シートの評価法
  8. シートに具備すべき条件
  9. いす・シートへの苦言
  10. 座育のすゝめ
  11. その他
    • 質疑応答

第2部 着座姿勢における人体の振動特性の理解

(2017年3月28日 13:00〜14:30)

 我々は、自動車乗車時など日々全身振動に暴露している。また、職業ドライバーや重機オペレータといった労働者は、長時間あるいは大きな振動に暴露している。全身振動暴露は腰痛など健康面への影響や、乗り心地など快適性に影響していると考えられるが、その影響は必ずしも明らかではない。そこで、着座人体への全身振動暴露の影響を明らかに
することを目的に研究を行っている。
 全身振動の人体影響を考えるとき、最も基本として人体の振動特性 (動特性) がある。この動特性を実験的に把握し、表現可能な人体モデルを構築している。更に、主要な人体への振動入力源はシートであるため、乗り心地などの快適性評価においては人体とシートの連成した動特性が重要と考えられ、人体 – シート連成系の動特性を把握する実験を行い、そのモデル化を行っている。
 本講では、これらの研究をもとに着座人体全身振動暴露の影響について解説する。

  1. 機械設計における人体振動特性の必要性
  2. 人体振動の基本特性 (振動伝達率と動質量)
  3. 人体振動の計測方法
  4. 人体モデルの構築事例
  5. 人体振動に関するISO規格 (振動評価指標)
  6. 人体 – シート連成系の動特性
  7. 人体の振動特性を考慮したシート設計に向けて
    • 質疑応答

第3部 自動車シートの「座り心地」を数値化する手法と「座り心地」評価事例

(2017年3月28日 14:45〜16:15)

 最近、感性品質 (心地) がさまざまな製品の魅力に大きな影響を与えています。特に、自動車シートには自動車のコンセプトに合った感性品質である快適性 (座り心地) を実現することが望まれています。
 そこで、触知覚に基づいて評価される自動車シートの「座り心地」をどのような官能検査手法を用いて、実験・評価・解析を行ったらよいかについて解説します。
 また、人間快適工学を用いて商品化された感性製品の事例 (パッドが自動車シートの「座り心地」に及ぼす影響、パッドの物理特性と「座り心地」との関係) を紹介します。

  1. 人間の触知覚機能について
  2. 人間快適工学とは
  3. 自動車シートの「座り心地」官能検査方法 (具体例に基づいて)
    1. 官能検査とは
    2. 官能検査を行う前の準備 (被験者,試技,評価形容語) について
    3. 被験者の判定能力の検定について
    4. 一対比較法による官能検査について
    5. SD法による官能検査について
  4. 自動車シートの「座り心地」の評価・実際例
    1. パッドが異なるシートの「座り心地」を数値化するには
    2. 「座り心地」に関連する表皮布やパッドの物理特性の計測・評価法について
    • 質疑応答

講師

会場

大田区産業プラザ PiO

1F A+B会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
大田区産業プラザ PiOの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,500円 (税別) / 51,300円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,000円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 25,000円(税別) / 27,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 47,500円(税別) / 51,300円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 54,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 81,000円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/4/4 自動車、EVにおける熱マネジメント技術の動向と要素技術の解説、今後の展望 オンライン
2025/4/8 プロダクトデザインにおける生成AIの活用と次世代製品の創出 オンライン
2025/4/11 自動車用プラスチックにおけるリサイクル・アップサイクルの動きと対応 オンライン
2025/4/15 美・健康・老化予防に関する計測技術および官能評価・有効性評価のポイント オンライン
2025/4/15 自動運転・運転支援に向けた各種センサーを用いた周辺環境認識技術 オンライン
2025/4/15 振動騒音のエネルギー伝達に基づく見通しの良い低振動低騒音設計 オンライン
2025/4/16 脳内質感情報の理解と解読に基づく「質感」と「感性」の予測と制御 オンライン
2025/4/17 わかりやすく伝わる資料の作り方 オンライン
2025/4/18 アジア各国のEVの現状と日系サプライヤのサバイバル戦略 オンライン
2025/4/21 美・健康・老化予防に関する計測技術および官能評価・有効性評価のポイント オンライン
2025/4/23 自動車産業の現状と今後の課題・展望 2025 オンライン
2025/4/28 自動車リサイクルの日本および世界の現状と今後のリサイクル戦略 オンライン
2025/4/29 自動車産業の現状と今後の課題・展望 2025 オンライン
2025/4/30 自動車の電動化に向けたシリコン、SiC・GaNパワーデバイス開発の最新状況と今後の動向 オンライン
2025/5/15 自動車のEV化とプラスチックの電磁波シールドめっき オンライン
2025/5/16 人間工学を応用した製品デザインの進め方 オンライン
2025/5/23 人間工学を応用した製品デザインの進め方 オンライン
2025/5/23 自動車のEV化とプラスチックの電磁波シールドめっき オンライン
2025/5/28 水素エネルギーとモビリティ オンライン
2025/6/5 xEV用モータの技術トレンド 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2021/4/13 GAFA+Mの自動運転車開発最前線
2021/2/26 高級感を表現する要素技術と評価法
2021/1/31 次世代EV/HEV用モータの高出力化と関連材料の開発
2020/12/25 次世代自動車の熱マネジメント
2019/12/13 2020年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2019/1/31 センサフュージョン技術の開発と応用事例
2018/12/14 2019年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2018/11/30 EV・HEV向け電子部品、電装品開発とその最新事例
2018/6/30 ヒトの感性に訴える製品開発とその評価
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2017/11/17 2018年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2017/5/31 車載センシング技術の開発とADAS、自動運転システムへの応用
2016/12/16 2017年版 次世代エコカー市場・技術の実態と将来展望
2016/11/16 2017年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2016/4/28 ドライバ状態の検出、推定技術と自動運転、運転支援システムへの応用
2016/2/26 2016年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望
2016/2/20 自動車用プラスチック部品・材料の新展開 2016
2015/11/20 2016年版 燃料電池市場・技術の実態と将来展望
2015/9/18 2015年版 次世代自動車市場・技術の実態と将来展望
2015/2/27 2015年版 車載用・産業用蓄電池市場の実態と将来展望