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ヘッドアップディスプレイの視認性向上と安全性評価

ヘッドアップディスプレイの視認性向上と安全性評価

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年12月19日(月) 9時30分 16時30分

プログラム

第1部 視線計測によるヘッドアップディスプレイの安全性評価

(2016年12月19日 9:30〜11:00)

 ヘッドアップディスプレイは、自動車の運転支援・自動運転においての活用が期待されている。前方視界に近い個所に画像を表示できる利点はあるが、運転者の前方視界注視を妨げる危険性もある。
 カーナビ、信号および標識情報を提示した時の安全性を、視線計測を通じて評価した事例を紹介する。

  1. 視線計測によるカーナビゲーションディスプレイの安全性評価
  2. 車内で信号情報を表示した時の運転行動の変化と視線計測による安全性評価
  3. 車内での標識情報の表示法による運転行動と視線の動きの変化
    • 質疑応答

第2部 レーザー光源の技術開発動向とヘッドアップディスプレイへの応用

(2016年12月19日 11:10〜12:40)

 可視光領域において、赤色、青色、緑色という3原色の半導体レーザー光源が実用化されたこと、および課題であったスペックルノイズ低減技術が開発されたことによりレーザーディスプレイの研究開発が活発化している。
 本講座ではレーザー技術の現状、応用および市場規模、普及への課題をヘッドアップディスプレイ中心に把握することができる。

  1. レーザー光源・ディスプレイ技術の概要
    1. 特徴と他方式比較
    2. 基本構成
  2. 主要技術の最新動向
    1. レーザー光学系 (ヘッドアップディスプレイ光学系含む)
    2. スペックルノイズとその対策
    3. 赤、青、緑色レーザー光源の現状と今後
    4. レーザーの安全性と法規制、その対応
  3. レーザーディスプレイ応用
    1. レーザープロジェクタ (携帯型~大型)
    2. ヘッドアップディスプレイ
    3. その他ディスプレイ
    4. 車載用ヘッドライト
  4. 課題と今後の展開
    1. 各応用のエネルギ削減効果見積もり
    2. 重要課題と技術ロードマップ
    3. 各製品の市場予測
    4. 将来展望
    • 質疑応答

第3部 自動車窓ガラスとこれを利用したヘッドアップディスプレイ

(2016年12月19日 13:20〜14:50)

 ヘッドアップディスプレイ (HUD) は、速度などの運転に必要な情報をウィンドシールド (WS) 等に映 し出し、ドライバーに各種情報を認識させやすくすることで、運転の安全性を高めることに寄与する。自動運転や運転支援技術はめまぐるしいスピードで進歩しているが、その一部の技術として、HUD は今後も車載されることが予想される。
 本発表では自動車の窓ガラスの基礎 (種類、規格など) について、まず解説する。その後、WS に諸情報を映し出すHUD 技術として、歴史とその種類を交えて解説する。
 また、近年、WS は種々の高機能性を有しており、HUD についても、それらと共存させる必要がある。このための理解として、自動車用窓ガラスの高機能化についても概説する。

  1. 自動車用窓ガラスの基礎
    1. ソーダライムガラスとその製造方法
    2. 自動車用窓ガラスの種類 (合わせガラス、強化ガラス)
    3. 動車用窓ガラスの製造方法
  2. 自動車用窓ガラスに求められる基本的特性 (規格)
    1. 合わせガラスに求められる特性
    2. 強化ガラスに求められる特性
    3. 実用上のハードル
  3. 自動車窓ガラス (WS) を利用したヘッドアップディスプレイ
    1. ヘッドアップディスプレイの基礎
    2. ヘッドアップディスプレイの歴史
    3. ヘッドアップディスプレイに関わる昨今の話題
    4. 光学薄膜によるHUD (光学設計、成膜工程)
    5. くさび状中間膜を利用したHUD
    6. その他の技術
    7. 今後の期待
  4. 自動車用窓ガラスの高機能化
    1. 遮熱ガラス
    2. 遮音ガラス
    3. その他
    • 質疑応答

第4部 生理光学の立場から見たヘッドアップディスプレイの安全性

(2016年12月19日 15:00〜16:30)

 自動車用ヘッドアップディスプレイ (headupdisplay:HUD) は、自動車運転中の正面に近い位置かつ遠方に情報を提示できることから、注視対象に向ける眼球運動量が少なく、かつ眼の焦点調節に要する時間を短縮できる。したがって、視認時間が短くなり、交通事故や眼疲労の低減が期待できる。
 本講演では、前半にHUDの生理学的安全性を述べ、後半は、加齢に伴う視覚変化に関する知識、生体計測技術、ユーザビリティのノウハウなどを活かし、視覚的ニーズに応じるための理想的なデザインである「視覚中心設計」について、事例とともに紹介する。

  1. ヘッドアップディスプレイ使用時の生理光学
    1. ヘッドアップディスプレイの視線と視認時間
    2. ヘッドアップディスプレイの虚像提示位置と調節・瞳孔反応
  2. ヘッドアップディスプレイの生理的観点から見た安全性
  3. ヘッドアップディスプレイに関する既報
  4. 視覚の観点からヘッドアップディスレイに今後求められるもの
  5. 視覚中心設計を考える
  6. おわりに
    • 質疑応答

講師

  • 中野 公彦
    東京大学 生産技術研究所 次世代モビリティ研究センター
    教授
  • 山本 和久
    大阪大学 レーザー科学研究所
    副センター長 / 教授
  • 高松 敦
    セントラル硝子 株式会社 硝子研究所
    副所長
  • 川守田 拓志
    北里大学 医療衛生学部 視覚機能療法学専攻
    准教授

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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