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フッ素コーティングの材料設計

フッ素コーティングの材料設計

~防汚・耐指紋性、撥水性の向上とその評価~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、フッ素コーティングの設計、塗布、 評価、耐摩耗性、密着性向上について解説し、事例を交えて詳解いたします。

開催日

  • 2016年11月24日(木) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 防汚、耐指紋、反射防止などハードコートが求められる製品の技術者、製造担当者、品質担当者
    • タッチパネル
    • 保護フィルム
    • モニター
    • ディスプレイ
    • 携帯機器
    • 家電
    • 精密機器
    • 自動車外装
    • 建築材料
    • ドアノブ など
  • ハードコーティングに関連する技術者

修得知識

  • フッ素化合物の特徴
  • 撥水撥油発現メカニズム
  • C4化合物での撥水撥油剤設計コンセプト
  • フッ素樹脂コーティング膜の基礎
  • フッ素樹脂コーティング膜の表面形状の評価
  • 基本物性の評価
  • 機器分析による構造解析

プログラム

第1部 フルオロアクリレート系ポリマーの特性と応用展開

(2016年11月24日 10:30〜12:30)

 フルオロアクリレート系ポリマーは1950年代から繊維用途の撥水撥油剤として使用されてきたが、分子設計の多様性を生かして、近年、様々な用途に展開されている。
 本講演では、フルオロアクリレート系ポリマーの基礎 (分子運動性、表面再編成、動的撥液性など) を抑えた上で、各種用途 (特に、電子デバイス用途、超撥液コーティング) について解説する。

  1. 撥水撥油性、フッ素系コーティング剤の基礎知識
    1. 表面自由エネルギーの基礎
    2. フッ素系コーティング剤の種類と特性
    3. フッ素系コーティング剤に用いられる溶剤
  2. フルオロアクリレート系ポリマーの静的・動的表面特性の基礎
    1. ポリマー分子設計
      • 主モノマー・コモノマーの選択
      • 相構造の制御
    2. 撥液性評価方法
      • 転落角
      • 転落速度
      • 水中接触角
    3. 構造解析
      • 表面元素分析
      • 結晶性
  3. 防水・防湿コーティング剤
    1. 電子デバイスの防水・防蝕性に最適なコーティング剤の設計とは?
    2. スマートフォン、タブレットへの応用
  4. インクジェットプロセス用撥液剤
    1. 次世代有機ELディスプレイのコストダウンの決め手
      • 撥液性と現像性の両立
      • 量産適合性
  5. 超撥液コーティング
    • 物理的表面改質による撥液性向上の基礎
    • 超撥液性と耐久性の両立
  6. 環境規制
    1. PFOS・PFOA問題の動向
    2. 対策例
    • 質疑応答

第2部 新規撥水撥油剤の開発・特性と 防汚・耐指紋コーティングへの応用

(2016年11月24日 13:15〜14:45)

 フッ素化合物の特徴と撥水撥油性発現機構について解説します。
 また、従来の撥水撥油剤および代替品の問題点について述べ、またその解決のための新規撥水撥油剤の分子設計指針について説明します。
 さらに、その防汚・耐指紋コーティングへの応用について紹介します。

  1. フッ素化合物の特徴
    1. フッ素の特徴
    2. 臨界表面張力
  2. 従来の撥水撥油剤とその問題点
    1. 従来の撥水撥油剤
    2. 生体蓄積性
  3. 代替化合物とその問題点
  4. 新規撥水撥油剤
    1. コンセプト
    2. 性能
  5. 新規撥水撥油剤の用途
  6. 新規撥水撥油剤の課題と将来展望
    • 質疑応答

第3部 フッ素樹脂コーティングの概要と特性評価

(2016年11月24日 15:00〜16:30)

 低温焼成フッ素樹脂コーティングの物性と耐摩耗性に及ぼす焼成温度の影響を中心にコーティング試験片の作製とその評価方法について紹介する。

  1. フッ素樹脂コーティングとは
    1. フッ素樹脂の概要
    2. フッ素樹脂の種類
    3. バインダー樹脂の種類
    4. フッ素樹脂コーティングの用途例
    5. フッ素樹脂コーティングの工程
  2. コーティング試験片の作製と評価方法
    1. コーティング試験片の作製
    2. 表面形状の評価
    3. 基本物性の評価
    4. 機器分析による構造解析
    5. 耐摩耗試験
  3. 低温焼成フッ素樹脂コーティングの物性と耐摩耗性に及ぼす焼成温度の影響
    1. 緒言
    2. コーティング試験片の作製と分析項目
    3. コーティング膜の基本物性
    4. コーティング膜のFT-IR分析
    5. コーティング膜の非粘着性
    6. コーティング膜の摩擦係数
    7. コーティング膜の摺動試験と評価
    8. まとめ
  4. 主要メーカーのフッ素樹脂塗料トピックス
  5. 大阪ガスケミカル 株式会社 奈良表面加工センターの紹介
    • 質疑応答

講師

  • 森田 正道
    MMリサーチ
    代表 / 技術コンサルタント
  • 丹羽 淳
    株式会社 KRI アドバンスド材料研究部
    主任研究員
  • 松好 弘明
    大阪ガスケミカル 株式会社 保存剤事業部 研究開発部
    マネジャー

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 54,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 50,000円(税別) / 54,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 59,400円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 108,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 162,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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