技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

官能評価に求められる最適な被験者選定とパネル評価を消費者に近づける工夫

官能評価に求められる最適な被験者選定とパネル評価を消費者に近づける工夫

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、個人差や曖昧さを回避し、信憑性の高い官能評価プロセスを設計するためのポイントについて、具体的事例を交えて詳解いたします。

開催日

  • 2016年11月18日(金) 10時00分 17時40分

プログラム

第1部. 官能評価に求められるパネルの適性要件と適正数

(2016年11月18日 10:00〜12:00)

 官能評価には実に様々なパネルが存在し、それぞれのパネルには特定の使命があります。また、各種のパネルには資質や訓練に基づいた必要とされる要件 (質) があり、一定数 (量) の確保も必要になります。各パネルに求められる要件はパネルごとに異なるため、選抜・育成・状態管理という組織化が必要になります。
 本講座は、講師の豊富な実地体験をもとに、上記の要請に実際的に応えて参ります。

  1. 官能評価とパネル
    1. パネル理解のための官能評価概要
    2. 官能評価におけるパネル存在と役割
  2. 官能評価の基盤となる感覚についての研究と知見
    1. 人間の感覚による判断の科学的根拠
    2. 感覚・知覚の不可解な現象
    3. 官能評価でおきる特異な感覚の効果
  3. パネルの現状と実像俯瞰
    1. パネルの分類と分類の属性
    2. さまざまなパネルの存在と各パネルの機能
  4. Ⅰ型パネルの組織化 (質・量の確保)
    1. Ⅰ型パネルの必須要件・パネルの能力測定
    2. Ⅰ型パネルの選抜・育成・運用・管理
  5. Ⅱ型パネルの活用
    1. Ⅱ型パネルの用途と効用
    2. Ⅱ型パネル活用における質・量の注意点
  6. 今後の展望・質疑応答
    1. 官能評価パネルの現状の問題と今後の展望 ・質疑応答
    • 質疑応答

第2部. 官能評価スコアと機器計測データのリンク方法

(2016年11月18日 12:40〜14:10)

 製品の研究開発では、一般的に官能評価や消費者テストの結果と研究室内で得られた製品データとのすり合わせ作業が必須となる。しかしながら、ヒトの感覚に依る製品評価と物理化学的実測データとは必ずしも合致せず、分析結果の解釈が困難な場合が多い。
 本講座では、官能評価スコアと機器計測データとを様々な統計解析手法によってマッチングさせた幾つかの事例を紹介する。

  1. 製品開発現場の状況
    1. 官能評価や消費者嗜好度調査
    2. 研究室での製品の物理的・化学的分析
    3. ヒトが感じる品質と計測機器で測った品質
  2. ペットボトル入緑茶飲料の開発事例
    1. ご要望「他社の後追いでもヒット商品を作りたい」
    2. 「おいしさ」を連想させる影響因子の探索
    3. 五感刺激をフル活用した新商品戦略
  3. チルドカップコーヒー飲料の開発事例
    1. 商品を手に取ってもらうためにできることは?
    2. 中身は変えずに見た目で勝負!
  4. ナチュラルチーズのおいしさ研究事例
    1. 官能評価パネル感覚と消費者の言う「おいしさ」のマッチング
    2. チーズの食感と粘弾性機器計測値の対応関係
    3. 「おいしさ」に寄与する機器計測値の特定
    4. 「おいしさ」を物理化学計測値によって設計する
  5. 【まとめ】ヒトと機器計測値をつなぐ統計解析手法
    • 質疑応答

第3部. 官能評価の分析手順・分析事例

(2016年11月18日 14:25〜15:55)

 日本における“ものづくり”は、国内のみならず、世界的にも評価を得ています。“もの”は、人の感性・官能に依存しており、これにより“ものづくり”が進められています。もの”がもたらす印象により潜在意識の中で形成される複雑な評価の関係性を、官能評価の結果から紐解き、地場産業の経営に照らし合わせることで、多くの“ものづくり”に貢献してきました。官能評価によるブランディング、“買いたさ”などの分析としては、次世代多変量解析の手法を用いて、官能評価における複雑な評価項目間の関係性を明らかにすることで、企業等における種々の課題を達成してきました。
 本講座では、官能評価における分析手順等をわかりやすく説明しながら、事例研究として、これまで手掛けた商品における分析事例を中心に紹介します。

  1. 官能評価とその分析手順
    1. 官能評価の目的と“おいしさ”の構造の基礎
    2. パネルの選定と調査法
  2. 商品開発、品質管理における官能評価の役割
    1. 商品開発サイクル
    2. 賞味期限の設定方法
  3. 官能評価による商品開発の事例
    1. 「おいしさの感性評価と味・食感に関係する事例」
    2. 「おいしさの感性評価と見た目・パッケージに関する事例」
    • 質疑応答

第3部. 『お客様目線の官能評価を実施するために』

~化粧品の官能評価実習を通して評価のズレを考える~

(2016年11月18日 16:10〜17:40)

 化粧品の官能評価は、「使用感触」「心地良さ」「効果感」「嗜好性」を総合的に評価するもので、化粧品の商品開発と品質保証に欠かせない普遍のものである。一方で、評価項目や評価基準は不変ではなく、お客様の求める視点で常に変えてゆくことが必要とされる。化粧品はこの20年ほどの間に劇的に進化している。
 トレンドの変化に対応して常にお客様目線で官能評価を実施してゆくためには何が必要か、評価実習を通して考えていただきたい。

  1. はじめに
    1. 官能評価実習から分かる評価点のズレ
    2. 化粧水の官能評価
  2. 化粧品の官能評価とは
    1. 評価法の種類と特徴
    2. 評価項目と評価尺度
    3. 統計的手法の用い方
    4. 商品開発と官能評価.
    5. マニュアル化と実使用
  3. トレンド変化に対応したお客様目線の官能評価
    1. 快適性・利便性に進化する化粧品
    2. 官能評価の見える化・実験VoCE
    • 質疑応答

講師

  • 高橋 正二郎 (髙橋 正二郎)
    株式会社日本オリエンテーション SDP(Sensory Design Program:感性価値開発設計プログラム) 研究所
    客員主席研究員
  • 守田 愛梨
    梅花女子大学
    非常勤講師
  • 熊王 康宏
    静岡産業大学 経営学部
    准教授
  • 久留戸 真奈美
    株式会社 エフシージー総合研究所 (フジテレビ商品研究所) 企画開発室
    主任研究員

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。