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顧客価値を創出する「市場起点」×「コア技術戦略」×「オープン・イノベーション」による三位一体の研究開発マネジメントの具体的な活動

価値づくり特集セミナー

顧客価値を創出する「市場起点」×「コア技術戦略」×「オープン・イノベーション」による三位一体の研究開発マネジメントの具体的な活動

東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年10月25日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 研究開発部門、研究企画、技術企画、経営企画、商品企画などの部門の方
  • 研究開発組織の変革に関心のある方
  • コア技術戦略の実行を検討中の方
  • オープン・イノベーションの担当者

修得知識

  • 『価値づくり』を実現するための具体的な活動
  • 『ものづくり』の問題点
  • 研究開発担当者に求められる市場起点の具体的活動
  • コア技術の設定プロセス
  • コア技術とはの理解とその設定法
  • オープン・イノベーションの様々の効果
  • オープン・イノベーション実現の阻害要因と対応策

プログラム

 日本企業は、過去20年間停滞を経験してきました。一方で、海外企業に目を向けると、この20年間で、多くの新興国企業が成長し、欧米の優良企業は本質的な経営変革を実行し、数多くのベンチャー企業が生まれ成功してきました。私は、日本企業の停滞の原因は、誤解を恐れずに言えば、「ものづくり」への強い固執にあると考えています。多くの場合、「ものづくり」とは、市場価値が低下しつつある自己の従来の強みへの拘泥であり、自己の「視野狭窄」を生み 出してきているからです。企業は、その本質において、「顧客が享受する価値に対して支払う対価」を源泉に存続しています。したがって、企業が目を向けるべきは、直接的に、顧客が享受する「価値」です。企業にとってこの「価値」を継続的に創出すること、すなわち「価値づくり」が、その本来的使命であるはずです。そして、研究開発部門は、この「価値づくり」において先導的・主導的な役割を担わなければなりません。
 この「価値づくり」を成功させ収益を継続的に拡大するためには、研究開発部門における「市場起点の思考と活動」、「コア技術戦略の実行」そして「オープン・イノベーションの徹底」の3つの戦略イニシャティブを有機的・相乗効果的に三位一体で組み合わせ、そしてそれらを強力に展開することが重要です。
 本セミナーでは、以上のような「価値づくり」に向けての三位一体の研究開発の必要性の背景と、その構造と内容を紹介した後、具体的にどのような活動を行うことが必要なのかを、様々な事例を交えながら説明をしていきます。

  1. はじめに
    1. 日本企業の大きな問題点:ものづくり経営
    2. 日立の研究開発体制の改革:『価値づくり』へ
  2. なぜ『価値づくり』なのか
    1. 『価値づくり』の定義
    2. 「価値づくりへの脱皮」が求められる5つの大きな背景
      • 顧客は享受する価値に対し対価を支払う
      • 新興国企業の台頭による既存価値追求競争の限界 (韓国化粧品企業などの例)
      • 先進国での低レベルの市場ニーズの充足
      • 顧客は常に充足されない潜在ニーズを持つ (アマゾンのドローン活用例)
      • 常に存在する『非顧客』
  3. 日本企業の大きな問題点:「ものづくり」への固執
    1. 「ものづくり」の関心領域:製品や技術
    2. 「a solution without a problem (問題のない解決策) 」
    3. 『価値づくり』の視野 vs. 『ものづくり』の視野
  4. 『価値づくり』への『三位一体型』研究開発マネジメントとは
    1. 『価値づくり』は継続的収益確保のため
    2. 『価値づくり』による収益拡大のメカニズム
    3. 『価値づくり』のための三位一体の研究開発の全体像
  5. 『価値づくり』の視点を持つ
    1. 『価値づくり』における研究開発部門の役割
      • 三菱ケミカル
      • 富士フイルム
    2. 『価値づくり』の研究開発部門における現状「市場起点の思考と活動」の位置付
    3. 『価値づくり』の視点:VACESモデル
      • 日本触媒
      • 東洋電機
      • コマツ 等
  6. 市場起点の思考と活動
    1. 「市場起点の思考と活動」の位置付 (日立製作所の例)
    2. なぜ『顧客』起点ではなく、『市場』起点なのか
    3. 市場起点の重要性
      • 本田宗一郎
      • 花王 など
    4. 研究者は蛸壺から出でよ!
    5. 市場・顧客を理解する3軸、TADとそのための具体的活動
      • 島津製作所
      • IBMの20%ルール
      • 日本テトラパック 他
    6. 研究開発部門の市場起点の思考と活動のための方策
  7. コア技術戦略の追求
    1. 「コア技術戦略の追求」の位置付
    2. なぜ「自社独自性実現」が技術によるのか
    3. コア技術戦略とは
    4. コア技術設定の企業事例
      • 3M
      • クレハ
      • 富士フイルム
      • 東レ 等
    5. コア技術の選定軸
    6. コア技術の選定軸と三位一体モデルとの関係
    7. コア技術は戦略思考・未来志向で設定する
    8. コア技術による「市場起点の思考と活動」の促進
      • 日立
      • キヤノン
    9. 「市場起点の思考と活動」によるコア技術の発見
    10. コア技術の設定プロセス
  8. 「オープン・イノベーションの徹底」
    1. 「オープン・イノベーションの徹底の」三位一体モデルでの位置付
    2. オープン・イノベーションとは
    3. オープン・イノベーションが必要とされる背景
    4. オープン・イノベーションの対象
      • 技術/情報・アイデア/能力×製品/ビジネスモデル/技術
    5. オープン・イノベーションの事例
      • スピード
      • シスコ
      • 東レ
    6. 『価値づくり』に向けてのオープン・イノベーションが必要とされる背景
    7. 他の要素とのその他の相乗効果
      1. コア技術によるオープン・イノベーション機会増大 (富士フイルムの例)
      2. オープン・イノベーションにおけるコア技術による収益確保
      3. オープン・イノベーションによるコア技術の強化と補完
        • コンチネンタル
        • オリンパス
      4. オープン・イノベーションによる市場理解の視野拡大 (インテカーの例)
      5. 市場起点の思考と活動によるオープン・イノベーション対象者の発見
    8. 外部パートナー探索2つの方向性
    9. 自社が個別に外部を探す
      • P&G
      • コニカミノルタ
      • ソフトバンク
      • ナインシグマ 等
    10. 外部に積極的に探される
      • 自社保有技術の開示・発信法
        • GE
        • 3M
        • ホンダ 等
    11. オープン・イノベーション実現の阻害要因と対応策
  9. 最後に
    1. 『価値づくり』とそこに向けての三位一体モデルは成長の根幹
    2. 「忙しく髪を振り乱している」だけの経営になっていないか
    • 質疑応答

講師

  • 浪江 一公
    ベクター・コンサルティング 株式会社
    代表取締役

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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