技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

ペプチド医薬品の市場予測・事業化戦略と製剤化技術の開発

ペプチド医薬品の市場予測・事業化戦略と製剤化技術の開発

~吸収性・細胞膜透過性改善の課題と克服~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年9月20日(火) 10時15分 17時30分

修得知識

  • 製剤化の課題である、デリバリー技術の最新開発情報
  • マイクロニードルを用いた経皮デリバリーの事例
  • 最新の研究事例や予測、ペプチドの今後の可能性

プログラム

第1部. ペプチド医薬市場予測の前提と開発/事業化戦略案

(2016年9月20日 10:15〜11:45)

 ペプチドは20世紀中頃から医薬品として利用されており、近年は独自のスクリーニング技術により、非天然型ペプチド医薬が開発市販されてきた。
 最近は独創的な先端技術による新たな創薬研究開発プロジェクトが進展し、やがて治療にパラダイムシフトをもたらすであろう。ダイナミックな変化とその先を大胆に予測する。

  • 事業化戦略から、低分子、中分子、抗体医薬という「くくり」についての視点論点
  • 社会経済環境の中長期変化と医薬市場予測で考慮すべきポイントを列挙
  • 従来の市場予測手法に加え、どのような点を追加検討する必要があるだろうか
  • Health Technology Assessment (HTA) が新薬のマーケットアクセスに及ぼす影響
  • 予測者が違うと予測結果は違うことは多々ある。予測の前提を明示する必要がある。
  • 予測のアプローチは、帰納的アプローチそして仮説構築する手法をお勧め
  • 参入見込み市場の特徴を十分に掴む、新規創出市場の予測手法は既存市場とは違う
  • Product-Xの潜在・顕在製品属性、Target Product Profile (TPP) 製品コンセプト
  • アンメット医療ニーズに応答し、事業価値を最適最大化する開発/事業化戦略代替案
  • アンメット医療ニーズ、Product-X市販が患者の流れに及ぼす影響など予見
  • 市場調査は欠かせない – 予測的中率向上になぜ重要か?成功失敗の分かれ目 –
  • Product-X予測の為に調査会社の顕在・潜在能力を引き出すコミュニケーション
  • 製薬社内プロジェクトチーム、そして調査会社とも切磋琢磨で能力を活用
  • 予測を間違える主な要因は何かを列挙、そうならない為のチェックポイント
  • 質疑応答

第2部. マイクロニードルを用いたペプチド医薬の経皮デリバリー

(2016年9月20日 12:30〜14:00)

 マイクロニードルは、長さ数百マイクロメートルの微細な針の集合体であり、薬物を微細針の表面に塗布または内部に封入し皮膚に適用することで、高効率な薬物経皮デリバリーを実現する。
 演者らはこれまでに、ペプチド医薬品を含む難吸収性薬物の経皮デリバリーを目的として、ヒアルロン酸を素材としたマイクロニードルを開発した。本マイクロニードルは、ヒアルロン酸で構成される微細針に薬物が含有されており、皮膚に適用後、それら微細針が体液により速やかに膨潤、溶解され薬物を放出する「溶解型」であり、アレルギーや折れた針が皮膚に残存する問題を解決できる。さらに最近、演者らは、薬物の利用効率、吸収性ならびに投与の確実性などの向上を目的として、溶解型マイクロニードルの先端部のみに薬物を封入した先端部封入型マイクロニードルを開発した。
 本講座では、こうしたマイクロニードルを用いたペプチド医薬の経皮デリバリーについて概説する。

  1. 経皮吸収促進法について
  2. マイクロニードルの分類と特徴
  3. 有機ポリマーを素材とするマイクロニードルを用いたインターフェロンの経皮吸収改善
  4. ヒアルロン酸を素材とする溶解型マイクロニードルの開発
  5. ヒアルロン酸マイクロニードルを用いたインスリンの経皮吸収改善
  6. まとめ 溶解型マイクロニードルの課題と展望
  7. 先端部搭載型ヒアルロン酸マイクロニードルの開発
  8. 先端部搭載型ヒアルロン酸マイクロニードルを用いたインクレチンの経皮吸収改善
  9. 臨床応用に向けてのマイクロニードルの課題と展望
    • 質疑応答

第3部. 化学合成可能な高性能抗体代替分子の開発技術

(2016年9月20日 14:15〜15:45)

 近年、分子標的治療において抗体医薬の開発が盛んに進められているが、抗体は分子量が大きく構造が複雑なため製剤法が限られており、高額な製剤費を反映した高額な治療費が問題視されている。現在、人工改変による低分子化が試みられているが、抗体に匹敵する特異性と結合性を有する化学合成可能な小分子の抗体代替分子は開発されていない。
 我々は、抗体の標的結合配列から取り出したペプチドを足場分子に組み込んで「構造ゆらぎ」を抑制することで、結合力が飛躍的に強くなることを明らかにしてきた。
 本講演では、標的結合ペプチドの「構造ゆらぎ」を抑制した高性能な抗体代替分子の開発理論について、実例を交えて紹介する。

  • 抗体の低分子量化に伴う結合力の低下
  • 抗体分子可変領域のMDシミュレーションによる「構造ゆらぎ」計算
  • 「構造ゆらぎ」を抑制できる蛍光足場タンパク質gFPSの開発
  • gFPSに組み込んだHER2結合ペプチドの結合力評価
  • 「構造ゆらぎ」を抑制できる足場タンパク質の包括的探索法
  • 化学合成可能なサイズの足場タンパク質の探索
  • 抗体医薬のCDRペプチドを利用した抗体代替分子の創製法
  • 「構造ゆらぎ」抑制ペプチドライブラリーを利用した抗体代替分子の創製法
  • 標的結合環状ペプチドを利用した抗体代替分子の創製法
  • 抗体代替分子をハイスループットに創出するための基盤技術開発
  • 質疑応答

第4部. 医薬シーズとしての特殊ペプチドの創製と細胞膜透過性における課題

(2016年9月20日 16:00〜17:30)

 近年、ペプチド化学および分子進化工学の発展により、天然には存在しない多様な化学修飾を持つ「特殊ペプチド」の創製およびそのスクリーニングが可能になってきており、ペプチド医薬への期待が高まっている。
 本講座では、「特殊ペプチド」の創製技術について紹介すると共に、標的タンパク質に結合するペプチドの選択技術についても紹介する。また、ペプチド・タンパク質医薬が直面する課題として、細胞膜透過性に関しても検討する。

  • 特殊ペプチドとはどのような分子か?
  • リボソームによる翻訳反応と特殊ペプチド
  • 多様な非天然アミノ酸をアミノアシル化するリボザイムFlexizyme
  • FIT systemによる標的タンパク質に結合する特殊ペプチドの選別
  • 変異リボソームとtRNAによるオルソゴナル翻訳システムの創製研究
  • ペプチド固相合成法による特殊ペプチドの創製
  • 標的タンパク質に結合する化学合成特殊ペプチドのスクリーニング
  • より大きな特殊ペプチドを作製するためのタンパク質化学合成法
  • 細胞内へ特殊ペプチドを運ぶための課題~細胞膜透過性ペプチドは有用か?~
  • 質疑応答

講師

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 60,000円 (税別) / 64,800円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 59,400円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 55,000円(税別) / 59,400円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 64,800円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 118,800円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 178,200円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/4 医薬品企業における英文契約書読み方基礎講座 オンライン
2025/2/5 GMP省令が要求するQAの逸脱の防止対策とCAPA/変更管理 オンライン
2025/2/7 GMP対応工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/2/7 GMP対応工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン
2025/2/7 CMC試験におけるOOS・OOT 判断/発生時の対応 オンライン
2025/2/12 改正GMPを踏まえた医薬品品質システム (PQS) 構築と品質照査の実務・統計的手法の活用 オンライン
2025/2/12 局方/GMPに対応する不純物の評価・管理及び原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定 オンライン
2025/2/12 QA担当者が抑えるべきGMP適合性調査対応と査察当局による指摘事例と対策 オンライン
2025/2/14 医薬品凍結乾燥の条件設定、設備、バリデーション、スケールアップおよび失敗事例と対策 オンライン
2025/2/17 リスクベースのGCP監査 オンライン
2025/2/17 GMP対応工場における設備・機器の維持管理 (保守点検) と設備バリデーションの実際 オンライン
2025/2/27 改正GMPを踏まえた医薬品品質システム (PQS) 構築と品質照査の実務・統計的手法の活用 オンライン
2025/2/27 「GMP監査マニュアル」の活用による効果的かつ効率的なGMP監査の実施と現場運用のポイント オンライン
2025/2/27 GMP違反とヒューマンエラーに対する教育訓練の考え方とQA視点による抑制・防止対策事例 オンライン
2025/2/27 改正GMP省令を踏まえたGMP適合性調査対応 効率的なGQP/GMP-QA連携とQA/QC業務範囲の明確化 オンライン
2025/2/27 GMP/GQP-QAが行うべき逸脱管理とCAPAの適切性の評価とチェックリストの活用 オンライン
2025/2/27 改正GMP省令で求められているGMP文書・記録の作成・管理のポイント オンライン
2025/2/27 少人数体制にも対応したGMP-QA業務・監査のポイントセミナー (全5コース) オンライン
2025/2/27 ヒューマンエラー・逸脱・GMP違反を防ぐSOP・製造指図記録書の作成とは? 教育訓練とは? GMP記録とは? オンライン
2025/2/28 FDA/EMAの早期審査・早期承認制度の課題と対応 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応 (製本版 + ebook版)
2024/3/22 GxP領域でのクラウド利用におけるCSV実施/データインテグリティ対応
2024/1/31 不純物の分析法と化学物質の取り扱い
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略
2023/12/20 遺伝子治療用製品の開発・申請戦略 (製本版 + ebook版)
2023/11/30 当局査察に対応した試験検査室管理実務ノウハウ
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション - (製本版 + ebook版)
2023/11/29 開発段階に応じたバリデーション実施範囲・品質規格設定と変更管理 - プロセス/分析法バリデーション -
2023/8/31 ゲノム編集の最新技術と医薬品・遺伝子治療・農業・水畜産物
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応 (製本版 + ebook版)
2023/5/26 グローバル展開・3極規制要件の違いをふまえたRMP (日本/欧州) ・REMS (米国) 策定とリスク設定・対応
2023/2/28 mRNAの制御機構の解明と治療薬・ワクチンへの活用
2023/1/31 新規モダリティ医薬品のための新しいDDS技術と製剤化
2023/1/31 超入門 改正GMP省令セミナー
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法
2022/12/9 データインテグリティに適合するための電子/紙データ・記録の運用管理とSOP作成手法 (製本版 + ebook版)
2022/11/30 抗体医薬品製造
2022/7/29 ペプチド医薬品の開発・事業化戦略および合成・分析・製造ノウハウ
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策 (製本版 + ebook版)
2022/6/24 Trial Master File (TMF) の保管・電磁化移行とeTMFシステム実装時のSOP作成/指摘事例・対策