技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

海外原薬/原料・資材の使用をふまえた原薬 (添加剤含む) 品質トラブル・レギュレーション対応事例

海外原薬/原料・資材の使用をふまえた原薬 (添加剤含む) 品質トラブル・レギュレーション対応事例

~「変更管理/軽微・一変」「DMF」「異物低減」「品質契約」「承認書との齟齬」 / 原薬の海外製造所を活用する場合の課題並びに実際の事例から学ぶ​~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2016年5月23日(月) 10時30分 16時30分

修得知識

  • 原薬製造所の異物/不純物による品質トラブル
  • 改正薬事法の一変申請・軽微変更
  • ドラッグマスターファイル (DMF) の課題
  • 海外製造所の異物低減への取り組み方法
  • 現在の製造方法と製造販売承認書に齟齬が見つかった場合の対応
  • 海外との品質契約の締結の注意点

プログラム

 海外の原薬/原料・資材の使用はコスト削減並びに海外製剤製造所での現地調達によりますます増えている。海外の原料・資材の使用はコスト削減のためでる。特に中国、インドでの製造が増えているが異物の問題を抱えている。日本の医療機関、消費者は外観に対して諸外国よりも厳しいため、海外の原料・資材・製剤がその期待に達していないことがあり、輸入する製造販売会社の大きな課題になっており、かつ頭を悩ましている事項である。
 また、2005年の改正薬事法により、原薬の承認は廃止され、製造販売承認書に製造場所・保管場所・外部試験機関の記載並びに詳細な製造方法を記載することになった。また、海外製造所は外国製造所認定、MF制度も入り、製造所や製造方法の変更は製造販売承認書に変更にも影響することになった。変更管理が以前よりも難しくかつ重要になって来た。
 PIC/S – GMPガイドラインの6つのギャップに安定性モニタリングが入った。ほとんどの固形剤では品質再評価により溶出試験が設定された。原薬の変更はこの溶出試験に大きく影響する。管理不十分による製品回収が多くなっている。この対応策も紹介する。
 特に原薬の海外製造所を活用する場合の課題並びに実際の事例から学ぶことにより、事前に問題を少しでも減らすことができるものと考える。失敗事例をきちんと学び対応することで70%のエラーを防ぐことができるとも言われている。
 海外製造所の課題、MF制度、海外原料・資材の品質確保、固形剤異物、注射剤異物、軽微変更/一変申請、承認書との齟齬などについて学ぶ。

  1. 原薬製造所で起きている品質トラブル (当局の査察で発見)
    1. 韓国原薬製造所にPMDA査察による製品回収/改善命令
    2. 原薬製造所 (日本?) のGMP違反に伴う製品回収
    3. 原薬GMPの対応不備による品質トラブル
    4. PMDA査察によるMF非開示部分の変更不備に伴う製販の顛末書
  2. 原薬製造所の異物/不純物による品質トラブル
    1. ヘパリンによる副作用増加 (中国原薬製造所の意図的な混入)
    2. エチレングリコールによる死亡 (中国製造所のグリセリンのラベル添付)
    3. グローバル原薬の場合の製剤への影響 (グローバルで製品回収?)
    4. 原薬の出発物質変更に伴う注射剤の経年での不溶性異物発生
    5. 添加剤の銘柄追加に伴う注射剤の不溶性微粒子増加
    6. 製剤の毛髪?苦情の原因究明 (海外製造所に原因)
  3. 改正薬事法の一変申請・軽微変更
    1. 関係する通知/事務連絡
    2. 迅速一変申請
    3. 医療用医薬品等の承認申請等に関する質疑応答集 (Q&A)
    4. 一変申請すべきところを軽微変更届による製品回収
    5. 国内/海外変更管理
    6. 軽微/一変ディシジョンツリー
    7. MF制度
    8. 医療用医薬品の承認審査から見た課題
  4. ドラッグマスターファイル (DMF) の課題
    1. 製造所移転 (中国) のDMF対応
    2. 国内管理人の管理不十分
    3. 海外で連絡なく違う製造所で製造
    4. DMF業者の品質管理は製販の責任
    5. 申請段階のDMFの対応事例
      • どこまで記載
      • DMF利用 or フル記載
      • リプロセス/リワークの記載
  5. 溶出試験対応
    1. 安定性モニタリングでの溶出試験不適合による製品回収
    2. 製品回収を防ぐには
  6. 不溶性異物試験対応
    1. 安定性モニタリングでの不溶性異物試験不適合による製品回収
    2. 製品回収を防ぐには
  7. 海外製造所の異物低減への取り組み方法
    1. 異物による製品回収事例
    2. 開発段階品の評価 (製造品と安定性試験品)
    3. 海外製造所への訪問
    4. 現状の理解
    5. 協力の取付け
  8. 現在の製造方法と製造販売承認書に齟齬が見つかった場合の対応
    1. 内部告発で指摘されたケース
    2. 齟齬がGMP適合性調査で見つかった場合
    3. 内部で発見した場合の対応
    4. どうすべきか (地雷を埋める人/地雷を処理する人)
  9. 海外との品質契約の締結の注意点
    1. 売買契約と品質契約のすみ分け
    2. 品質契約で注意事項
      • 製造所の監査が行える
      • 品質トラブル時に製造所に監査が行える
      • 受入れ時に適合しなかった場合の返品の可能性
      • 日本で外観選別した時の不良品の費用の負担
      • 変更時の連絡と承認
    3. 製造所での製造販売承認書記載事項からの逸脱確認
    4. 研究開発段階での外国製造所認定/GMP適合性調査資料提出の契約
      • 研究開発段階で注意すべき点
      • 海外の製造状況を把握し製造方法に反映させる (ソフトカプセル)
    5. 異物/微生物/エンドトキシンの保証
  10. 製造所の監査
    1. SOPと製造販売承認書との一致性確認
    2. 逸脱ログの確認
    3. 変更管理ログの確認
    4. 原薬製造での注意事項
    5. 製剤製造での注意事項
  11. 海外製造所との良好な関係の維持
    1. 日本市場で必要な品質レベルの紹介
    2. 相手先責任者の理解
    3. 現場の製造者とのコミュニケーション
    4. 信頼関係を高める
  12. Q&A事例
    1. MF
      • 原薬の製造方法はどこまで記載すべきか
        (充填前の篩過工程、解砕工程、粉砕工程、篩上品の解砕の記述)
      • リワークの記載
    2. 製造管理
      • 収率/収量の管理幅は、3σ?
      • 標準的仕込量からスケールアップ/ダウンした場合の均質性/バリデーションの実施
    3. 記載方法
      • Stepでのキャンペーン内バッチで収量変動の記載とバリデーション
    4. バリデーション
      • PV3ロット必要か
    5. 安定性試験
      • 変更管理、逸脱等対象のバッチの安定性試験実施時の判断
    6. 原材料
      • 原料の確認試験方法について
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/27 医薬品製造施設 (バイオ、合成原薬、固形製剤、無菌製剤) の構造設備に関わるGMP講座 オンライン
2025/1/6 開発段階に応じた治験薬GMP対応とICH Q14 (分析法の開発) への取り組み オンライン
2025/1/6 改正GMP省令、PIC/S DIガイドをふまえたGMP文書・記録の再点検 (データ改竄、捏造、隠蔽防止のための工夫) オンライン
2025/1/6 中小製薬企業のためのテーマ創出・研究開発・製品戦略の策定・推進 オンライン
2025/1/6 EU規制をベースにしたPharmacovigilance監査の基礎 オンライン
2025/1/7 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/8 失敗成功事例から学ぶ原薬の各ステージでのスケールアップ製造のポイント オンライン
2025/1/8 GMP教育とQuality Culture醸成のポイント オンライン
2025/1/8 滅菌製品および無菌医薬品における微生物試験の実務とバリデーションのポイント オンライン
2025/1/8 薬価申請・原価計算方法の実際と交渉で有効なデータ取得・資料作成のポイント オンライン
2025/1/9 注射剤の異物検査の方法と基準設定及び異物低減方法 オンライン
2025/1/9 承認申請・メディカルライティングコース オンライン
2025/1/9 CTD/照会回答書作成のためのメディカルライティング オンライン
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/9 実践疲労強度設計 オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/1/10 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/1/10 品質管理の基礎 (4日間) オンライン
2025/1/10 品質管理の基礎 (1) オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2015/10/22 FMEA・DRBFMの基礎と効果的実践手法
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/3 プラスチックのタフニングと強度設計
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル