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分散の基本をおさえた正しい分散剤の選び方・使用の仕方

分散の基本をおさえた正しい分散剤の選び方・使用の仕方

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、分散剤の基礎から解説し、具体的な分散剤の種類や選定方法を詳解いたします。

開催日

  • 2016年5月17日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 実際に分散実験をしたことのある方
  • 分散されたスラリー等を使用したことのある方
  • 最終製品に粒子が含まれている材料を用いている方

修得知識

  • 粒子特性と分散安定化の考え方
  • スラリー・分散液の配合の組み方
  • スラリー・分散液の特性と塗布後の乾燥膜特性との関連づけ
  • 分散剤構造と選定の方法
  • 欠陥のない塗布膜の作り方 (配合面から)

プログラム

 粒子の分散安定化は各分野で、単位技術として材料設計の鍵の一つである。無機粒子・金属酸化物・窒化物・金属や有機顔料、カーボン系粒子、ナノファイバー・グラフェン、セルロースナノファイバーなど、その構造も表面特性もそれぞれ異なる粒子が用いられる。粒子と組み合わせる材料も、水系・NMP系・溶剤系や、バインダー樹脂も様々である。用途も、電池や3Dプリンティング、コーテイングなど多様である。
 上記多様性に対して、できる限り統一的・基本的な見方を提示することで、分散へのアプローチを容易なものとしたい。コーティング分野での事例を多く取り上げ、分散設計のガイドとする。液状に加え、固体材料中での分散安定化も紹介する。分散剤の構造とその選定方法の理解を深めていただきたい。あわせてコーティング液を塗布する際の実際的な問題 (濡れ 性・沈降・泡・平滑性など) についても、その解決策を紹介する。化学構造が得意でない方にも理解いただけるよう、添加剤の構造も示すつもりである。

  1. どのようにして分散安定化を図るか:粒子とマトリクスと分散剤の三つの関係
    1. 分散が悪いとされるが、問題は沈降?粘度?透明性?粒度分布?色?導電性?膜特性?
    2. どのようにして分散をするのか?溶媒のみ?バインダーも入る?
    3. そもそもどのような性質の粒子か?有機顔料、金属酸化物、金属、カーボン系
  2. 基本の確認:どうして分散剤で分散・安定化が図られるのか、そのメカニズム
    1. 粒子との相互作用、まずは吸着すること
    2. 周りにも気を使うこと、バインダー・溶媒との相互作用
    3. 忘れてならないのは最終製品の姿、使われ方、特性への影響
  3. では具体的にどのような分散剤があるのか:その構造と特徴
    1. 比較的小さな分子の分散剤、直鎖状ポリマー
    2. 分岐した構造の分散剤、いわゆるくし形構造
    3. ABブロックの分散剤
    4. 超分岐タイプの分散剤
    5. 水系、溶剤系、UV系向けそれぞれの分散剤
    6. 固体の分散剤
  4. 事例にみる着目点:最終製品によって求められる特性は異なる
    1. カーボン系粒子の分散例
    2. CNTの分散例
    3. シリカ、アルミナの分散例
    4. インクジェットでの分散例
    5. ポリオレフィン系でのセルロース系フィラー、ガラス系フィラーの分散
    6. LiB電極材での分散と電池特性
  5. 分散液をきちんと塗布したい:消泡剤、濡れ剤、レべリング剤の選択
    1. 泡をなくしたい、水系では消泡剤は必須
    2. 基材に濡らしたい、薄膜では特に問題が多い、水系では深刻
    3. 塗布した時はよいが乾燥過程で平滑性が損なわれる
    4. 表面張力が関与するのはわかるが、どのようにして調整するか
  6. 粘性制御は貯蔵安定性・塗布性に大きく影響
    1. 分散体による粘性
    2. 添加するだけで粘性をコントロールするレオロジーコントロール剤
    3. レオロジーコントロール剤、有機系・無機系どのタイプを選択するか
    4. 粘弾性・レオロジーの簡単な基礎
    5. どんな粘性がこのましい
  7. 表面張力も塗布・乾燥プロセスで重要
    1. 液の表面張力
    2. 固体・フィルムの表面自由エネルギー
    3. 表面張力を上げる添加剤
    4. 表面張力を下げる添加剤
    • 質疑応答

講師

  • 若原 章博
    ビックケミー・ジャパン株式会社 イノベーションディベロプメント
    統括

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5階 第2講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名様以上でお申込みの場合、
    1名あたり 22,500円(税別) / 24,300円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,750円(税別) / 46,170円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 48,600円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 72,900円(税込)
  • 受講者全員が会員登録をしていただいた場合に限ります。
  • 同一法人内(グループ会社でも可)による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

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