技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

熱分解分析と質量分析による高分子材料の微量添加剤分析と化学構造変化の解析

熱分解分析と質量分析による高分子材料の微量添加剤分析と化学構造変化の解析

~劣化・安定化・難燃化のメカニズムの解明と高機能・高性能材料の開発・設計に向けて~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、高分子材料中添加剤の分析について基礎から解説し、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法の基礎と安定剤分析の例、標記測定結果に基づく高分子材料劣化の解析法について詳解いたします。

開催日

  • 2016年3月29日(火) 10時30分 16時00分

修得知識

  • 熱分解分析による添加剤 (主として安定剤) の分析法
  • マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法の基礎と安定剤分析の一例
  • 標記測定結果に基づく高分子材料劣化の解析法

プログラム

 一般に、樹脂材料中の各種添加剤の分析には、基質ポリマーから添加剤成分を溶媒抽出した後に、ガスクロマトグラフィー (GC) や液体クロマトグラフィーで測定する手法が主として用いられてきた。しかしながら、高分子量ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS) などについては、目的成分の抽出分離が必ずしも定量的に行われないなどの問題があった。
 本講では、高分子の化学構造解析に広く活用されている熱分解GCをベースにした反応熱脱着GCの手法、および固体試料調製法を組み合わせたマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法 (MALDI-MS) を用いて、ポリプロピレン (PP) 中に微量添加されている高分子量HALSを、樹脂微粒子試料から直接定量する方法について具体例を交えて解説する。さらに、熱分解GCなどの熱分解分析法によるこうした測定結果から、高分子材料の劣化に伴う化学構造変化を解析する手順についても実例を挙げながら述べる。
 さらに、熱分解GCなどの熱分解分析法によるこうした測定結果、および近年開発されたオンライン紫外線照射熱分解GC/MSによる測定などから、高分子材料の劣化に伴う化学構造変化を解析する手順についても実例を挙げながら述べる。

  1. 高分子材料中添加剤の一般的な分析手法と問題点
  2. 熱脱着/熱分解ガスクロマログラフィーによる添加剤の直接分析
    1. 熱脱着/熱分解ガスクロマログラフィー (GC) とは? ~原理と特徴~
    2. 熱脱着GCによるゴム中の可塑剤・老化防止剤の分析
    3. 熱脱着GCによる塗膜中光安定剤の分析
    4. 二段階熱脱着/熱分解GCによるゴム配合物の直接分析
    5. 反応熱脱着GCによる樹脂中の高分子光安定剤の直接分析
      1. ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS) について
      2. 反応熱脱着GCとは ~原理と特徴~
      3. ポリプロピレン (PP) 材料中の高分子HALSの直接定量分析
      4. 窒素リン検出器を用いた高感度化
      5. 紫外線照射に伴うPP中のHALSの挙動解析
      6. 無機系難燃剤を含むPP中の高分子HALSの分析
  3. MALDI-MSによる樹脂中高分子HALSの直接分析
    1. マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法 (MALDI-MS) とは? ~原理と特徴~
    2. 固体試料調製法を用いたMALDI-MSによるPP中の高分子HALSの直接分析
    3. 内部標準法を用いた定量分析
    4. 紫外線照射に伴うPP中のHALSの安定化挙動解析
  4. 熱分解分析法による安定剤分析に基づく高分子材料の劣化挙動解析
    1. ポリメタクリル酸メチル
    2. ポリエチレン
    3. ハイインパクトポリスチレン
  5. オンライン紫外線照射熱分解GC/MSによる高分子材料の劣化挙動解析
    1. オンライン紫外線照射熱分解GC/MSのシステム構成
    2. ポリカーボネートの劣化評価
    3. 耐衝撃性ポリスチレンの劣化評価
    4. 本法と従来法による劣化評価の相関
    5. ポリマーの光触媒分解解析への応用
    • 質疑応答

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9F 研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき 43,750円 (税別) / 47,250円 (税込)
    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき 23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
    • 案内登録をされない方は、1名につき 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/2/20 フィルム延伸の基礎と過程現象の解明・構造形成、物性発現・評価方法 オンライン
2025/2/20 プラスチックの破面解析技術 (不具合分析) オンライン
2025/2/21 電動化モビリティのモータと関連電装品の高電圧化・高周波化・熱対策に向けた絶縁品質評価技術と樹脂材料開発 オンライン
2025/2/21 プラスチック (フィルム) の熱分析 オンライン
2025/2/21 無機ナノフィラーのポリマーへの分散・複合化技術 オンライン
2025/2/21 プラスチック製品の強度安全率を高めるための設計・成形技術、材料選定 オンライン
2025/2/21 シリコーンの基礎・特性と設計・使用法の考え方・活かし方 オンライン
2025/2/21 光導波路用ポリマーの材料設計と微細加工技術 オンライン
2025/2/25 プラスチック・ゴム材料における劣化の調べ方・耐久性評価法・寿命予測法とその実際 東京都 会場・オンライン
2025/2/25 発泡成形の基礎とトラブル対策 オンライン
2025/2/26 シランカップリング剤の反応メカニズム、使い方、密着性や物性の評価 オンライン
2025/2/26 高分子材料 (樹脂・ゴム材料) におけるブリードアウト&ブルーム現象の発生メカニズムの解明と防止・対策技術 オンライン
2025/2/26 熱伝導性フィラーの充填・表面処理技術とポリマー系コンポジットの開発、微視構造設計・特性評価技術 オンライン
2025/2/27 モータ巻線用絶縁材料の評価方法 オンライン
2025/2/27 メタクリル系ポリマー活用のための入門講座 オンライン
2025/2/27 自動車産業における高分子材料のこれからを考える オンライン
2025/2/27 伸長流動の基礎、メカニズムと混練技術への応用 オンライン
2025/2/28 低誘電樹脂の開発動向と高速通信用途に向けた適用技術 オンライン
2025/2/28 ポリマーアロイにおける相溶性の基礎と構造・物性制御 オンライン
2025/2/28 熱硬化性樹脂の基礎と応用 オンライン