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首都圏病院における後発品切り替えの実際

生の声から学ぶ

首都圏病院における後発品切り替えの実際

~「後発品80%」指針が今病院に与えている影響とは~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2015年12月21日(月) 10時00分 17時15分

修得知識

  • DPC病院における薬剤選定の実情
  • 2014年度診療報酬改定による病院の考え方の変化

プログラム

第1部. 横浜市大病院におけるジェネリック医薬品導入の考え方

(2015年12月21日 10:00〜11:10)

 当院(横浜市立大学附属病院) では、10年以上前からジェネリック医薬品の導入に積極的に取り組んでおり、数量シェアではすでに80%に達成している。 (2015年8月現在) その導入手法は単なる価格や数量といった指標ではなく、薬剤師として患者や医療従事者、医療安全の視点を重視しており、具体的な取り組み手法について紹介する。

  1. 当院でのジェネリック導入状況とその考え方
    • ジェネリックに必要である要素は、まずは安定供給である。
      それを踏まえた上で、ユーザーフレンドリーな製剤やアドヒアランスの向上が期待できるような製品を選択するようにしている。
      これに加えて、医療安全の側面や経済的なインパクトなどを踏まえて総合的に判断している。
  2. 戦略ツールとしてのGE
    1. 病院経営への貢献
      • 2015年の機能評価係数Ⅱのうち、後発医薬品係数は0.0127と最高点を獲得している。
        当院のDPC収入を約40億円とすると、これにより約5,000万円の収入を見込んでいる。
    2. 医療安全対策として
      • 先発品同士で名称や外観が似ているため、取り違えのエラーが報告されているものや実際に当院で発生したインシデント事例を踏まえ、ジェネリック医薬品を医療安全の観点から導入している。
    3. 薬剤師目線での品目選び
      • 飲みやすさを改善したOD錠や小児用細粒、識別しやすい印字錠など、薬剤師の視点から製品を選択している。
    4. 業務改善の視点から
      • 抗がん剤では曝露防止対策が施された製品や調製作業が簡便なRTU製剤を導入している。
  3. ジェネリック医薬品に切り替えないという選択
    • 数量シェア確保のために闇雲にジェネリックへ変更していくのではない。
      製剤として先発品の方が優れている場合などもあることから、患者や医療安全の視点を踏まえて、あえて先発品を使用するという選択肢も必要であると考えている。
    • 質疑応答

第2部. 当院における後発医薬品の導入について略

(2015年12月21日 11:25〜12:35)

 DPC参加病院も増加し、後発医薬品の導入は勢いがある。当院(埼玉医科大学病院)でもDPC導入を機に後発医薬品の採用を推進してきた。後発医薬品の導入までの経緯および後発医薬品の選定基準等を示し、後発医薬品に求める事を述べたい。

  • 医薬品の採用までの道のり
  • 後発医薬品の導入の経緯
  • 後発医薬品の導入時の問題点
  • 後発医薬品の選定
  • 後発医薬品導入後の医薬品の動向
  • 後発医薬品 (医薬品) に求める事
    • 剤形
    • 包装
    • 工夫など
  • 質疑応答

第3部. 国家公務員共済組合連合会三宿病院における後発品切り替えに向けた院内での取り組み

~G-CSF製剤のバイオ後続品への切り替え事例から~

(2015年12月21日 13:20〜14:30)

 2014年度診療報酬改定において、DPC機能評価係数Ⅱに後発医薬品指数が追加された。当院(三宿病院)でも数量ベースで昨年度は約60%、現在はほぼ80%が後発品となっている。今後はバイオ後続品の利用促進が課題となろう。

  1. 国家公務員共済組合連合会病院の取り組み
    1. 医薬品共同購入
    2. 後発医薬品の選定基準
  2. 三宿病院の取り組み:病院経営の視点から
    1. 医薬品の選定基準
    2. 医薬品の購入管理方法
    3. 後発医薬品切り替え手順
    4. バイオ後続品の実例
      1. 成長ホルモン
      2. インフリキシマブ
      3. G-CSF
    • 質疑応答

第4部. 後発医薬品導入の戦略 数量シェア80%を目指す取組み

(2015年12月21日 14:45〜15:55)

 2014年度の診療報酬改訂においてDPC対象病院の機能評価係数IIの見直しが行われ、入院診療で使用される後発医薬品を数量ベースで評価する後発医薬品指数が新設された。これを受けて、千葉大学医学部附属病院では先発医薬品からジェネリック医薬品への大幅な切替えを行った。これに加え当院では金額ベースの考えを基にした切替えも併行して実施した。切替えに際し、薬剤師としての立場から重視したポイントや選定の際に利用した医薬品情報、問題点などについて実例を含め紹介する。

  1. 後発医薬品へ切替える候補薬剤の選定
  2. 後発医薬品切替えに関する院内ルールと選定規準 (自施設を例にして)
    • 切替えに関する院内ルールの内容
    • 切替えの実例
  3. 製薬会社に求める医薬品情報
  4. 後発医薬品選定の具体例、切替えを見送った具体例
    • 内服薬
    • 外用薬
    • 注射薬
    • 質疑応答

第5部. 聖マリアンナ医科大学病院におけるジェネリック医薬品の更なる有効活用

~新薬評価とフォーミュラリーの作成~

(2015年12月21日 16:05〜17:15)

DPC病院においては、機能評価係数Ⅱに後発医薬品評価係数が新設された。この誘導策で、ジェネリック医薬品の数量ベースで60%に達する勢いである。しかしながら、わが国では、同種同効薬の新薬が市販されたならば、ジェネリック医薬品を置き換わる傾向があり、効率的なジェネリック医薬品の活用が行われていない。今回は、ジェネリック医薬品の更なる効率的な活用として、アメリカやイギリスなどの先進国で使用されているフォーミュラリーを紹介するとともに、当院(聖マリアンナ医科大学病院)での新薬評価とフォーミュラリーの運用について紹介する。

  1. 医療を取り巻く社会変化
  2. ジェネリック医薬品の使用促進の体制
  3. DPCとジェネリック医薬品が薬物治療を変える
  4. ジェネリック医薬品の更なる効率的な活用の必要性
  5. 先進諸外国のフォーミュラリーについて
    • イギリスとアメリカのフォーミュラリー
  6. 聖マリアンナ医科大学病院における新薬評価について
  7. 聖マリアンナ医科大学病院におけるフォーミュラリーについて
  8. フォーミュラリーの成果と問題点
  9. おわりに
    • 質疑応答

講師

  • 小池 博文
    横浜市立大学附属病院 薬剤部
    課長補佐
  • 岸野 亨
    埼玉医科大学病院 総合医療センター
    薬剤部長
  • 鎌田 泉
    国家公務員共済組合連合会 三宿病院 薬剤科
    薬局長
  • 鈴木 貴明
    千葉大学医学部附属病院 薬剤部
    副薬剤部長
  • 増原 慶壮
    聖マリアンナ医科大学病院 薬剤部
    参与

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
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主催

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