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リチウムイオン電池の処理技術と3R政策の現状と動向

リチウムイオン電池の処理技術と3R政策の現状と動向

東京都 開催 会場 開催

概要

今回のセミナーは、第一部で本テーマの原理原則的な課題を解説し、第二部では有価物質の回収の実務の実績と問題点を、第三部では国の3R政策や関連する国際動向について詳解いたします。

開催日

  • 2015年9月28日(月) 10時30分16時30分

受講対象者

  • リチウムイオン電池に関連する技術者、担当者
    • リチウムイオン電池の原材料
    • リチウムイオン電池のメーカー
    • リチウムイオン電池の応用機器
    • リチウムイオン電池のユーザー など

修得知識

  • リチウムイオン電池の処理技術とプロセス設計
  • 溶媒抽出に関する知識
  • 有価物質の回収の実務の実績と問題点
  • 電池の回収とリサイクルに関する法規制とガイドライン
  • 国の3R政策や関連する国際動向

プログラム

 リチウムイオン電池は携帯電話、スマートフォン、デジタルカメラなどの携帯機器から、電動アシスト自転車、電動工具さらにはロボットや医療機器まで、現代社会のパワーインフラとして定着した。さらに2015年を転機として、電気自動車EVと同PHVが本格的な増加フェーズに入った。住宅用の据置畜電システムや、電力系統連系の大型リチウムイオン電池も、災害対応や再生可能エネルギーの導入に伴って増加している。
 これらのリチウムイオン電池は寿命を終えて、回収やリサイクルのステップに至る。これまでは関係業界内で、特定の有価物の回収を主目的にクローズドシステムの中で実施されてきた。小中型機器の電池は寿命も2,3年で、機器の回収もそれほどの負担はなかった。
 今後の数年で大型電池の生産と使用が急増し、比較的長期5~15年の寿命を終えて、回収電池が溢れ出す事態が予想される。法的には国内は「資源有効利用促進法」、グローバルにはEU指令のWEEEや同電池指令が存在するが、それを実際に機能させるには、回収ルール、無害化と物理化学的な処理を組み合わせた、リサイクルシステムの技術の確立が不可欠である。
 今回のセミナーは、第一部で本テーマの原理原則的な課題を解説し、第二部では有価物質の回収の実務の実績と問題点を、第三部では国の3R政策や関連する国際動向を扱う。リチウムイオン電池の原材料と電池メーカー、応用機器のメーカーやユーザーのビジネス戦略の一助となることを期待したい。

第1部 リチウムイオン電池の処理技術とプロセス設計

(2015年9月28日 10:30〜12:00)

  1. リチウムイオン電池の処理技術の概要
    1. リチウムイオン電池の用途と需要動向
    2. リチウムイオン電池の正極剤の変化と対応の仕方
  2. 溶媒抽出法の特徴
    1. 抽出工程と剥離工程
    2. どうして分離と濃縮が起こるか?
    3. どのような装置が使われるか?
  3. リチウムイオン電池の処理への分離技術の適用
    1. 電池の前処理、焼成、粉砕、分級など
    2. ふるい下産物の酸溶解
    3. 溶解液からのレアメタルの分離
    4. リチウムの回収法
    5. 装置設計法

第2部 ユミコア社におけるLIB/Ni-MHリサイクル

(2015年09月28日 12:50〜13:50)

  1. ユミコアとは?
  2. UHT炉を用いたリチウムイオン電池・ニッケル水素電池のリサイクルについて
  3. DVDによるホボケン工場紹介
  4. xEV用の電池パック・ディスマントリングについて

第3部 リチウムイオン電池の3R政策の現状と動向

~回収・リサイクルと再資源化~

(2015年09月28日 14:00〜16:30) 第3部

  1. 回収リチウムイオン電池の総量と化学物質
    1. 電池の総容量と化学原材料などの所要量
    2. 電池容量MWh当りの素原料 (Co、Ni、Liほか)
  2. EVなどの生産台数と電池総数MWh、現状と10年モデル
    1. 電動自動車の生産、販売台数
    2. リチウムイオン電池の総MWh数、
    3. EV搭載電池の流れ
    4. 最近のEVの性能と電池仕様
  3. 回収・リサイクル電池の発生ステップ
    1. 製造のステップと産廃の発生ポイント
    2. 正常なロス、異常なロス
    3. EVなど大型セルの再利用
  4. 充放電特性と電池回収へのステップ
    1. サイクル劣化 (寿命) と放電容量維持率
    2. サイクル劣化のモデルと寿命推定
    3. EV実車の寿命実績と予測2014)
  5. 大型リチウムイオン電池の処理事例
    1. 放電処理、フッ酸の処理、電解液の処理
    2. 処理事例 (安全性試験セルの無害化処理)
  6. 電池 (セル) に含まれる化学物質と国内外の法規制
    1. 総論原材料>電池 (セル) >回収電池
    2. 化学物質一覧と国内法の規定およびMSDS、PRTR
    3. 可燃性電解液と消防法の関連 (類の規定と指定数量)
  7. 電池の回収とリサイクルに関する法規制とガイドライン
    1. 資源有効利用促進法 (3R) ほか関係法令
    2. EU指令 (RoHS、WEEE、電池指令とREACH)
    3. 回収・廃棄とリサイクルに関する表示 (マーキング)
    4. 電池応用製品ごとの対応と回収実績 (国内)

会場

江東区産業会館

第6展示室

東京都 江東区 東陽4丁目5-18
江東区産業会館の地図

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 46,278円 (税別) / 49,980円 (税込)

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    • 複数名で同時にお申し込みいただいた場合、1名につき23,139円 (税別) / 24,990円 (税込)
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