技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

分散型電源導入系統の電力品質安定化技術

分散型電源導入系統の電力品質安定化技術

分散型電源導入系統の電力品質安定化技術の画像

ご案内

再生可能エネルギーの大量導入や発送電分離にともない、不安定な発電が電力系統に与える影響を少なくするため、電力貯蔵やPCSをはじめとする電力品質対策をしなければなりません。本書では、系統連系の概要にはじまり電圧制御、出力予測、出力変動抑制、高調波抑制、系統連系保護・監視・計測などの技術をまとめています。

目次

第1章 電力品質安定化の概要

第1節 分散型電源を導入したときの電力品質安定化、系統連系の概要
  • 1. 電圧変動の抑制
  • 2. 需給バランスの維持
  • 3. 高調波問題
  • 4. 系統連系と保護
第2節 分散型電源の大量導入と全国の電力融通を考慮した最適電源構成
  • 1. 地域間電力融通を考慮した最適電源構成モデル
    • 1.1 最適電源構成モデルの構造
    • 1.2 最適電源構成モデルの諸前提など
    • 1.3 太陽光・風力発電の出力パターン
  • 2. 最適電源構成の計算結果
    • 2.1 シナリオ設定
    • 2.2 計算結果の概要

第2章 電圧変動抑制技術

第1節 分散型電源普及時の電圧変動抑制技術
  • 1. 分散型電源連系に伴う電圧上昇問題
  • 2. 分散型電源側の対策技術
  • 3. スマートグリッドにおける対策技術
    • 3.1 配電線制御装置による対策
    • 3.2 余剰電力に対応する需給一体型運用制御技術
第2節 分散型電源による配電系統電圧の電圧分布制御方式
  • 1. 電圧分布制御方式とは
    • 1.1 電圧分布制御方式の必要性
    • 1.2 電圧分布制御方式の概要
  • 2. 独立型電圧分布制御方式
    • 2.1 独立型電圧分布制御方式の概要
    • 2.2 電圧分布制御方式の基本原理
  • 3. 集中型電圧分布制御方式
    • 3.1 集中型電圧分布制御方式の概要
    • 3.2 最適化問題の定式化
  • 4. 自律分散型電圧分布制御方式
    • 4.1 自律分散型電圧分布制御方式の概要
    • 4.2 制御方式の詳細
    • 4.3 各制御方式の動作領域
  • 5. 公平性を担保する経済性を考慮した電圧分布制御方式
第3節 分散型電源の無効電力出力分担を考慮した電圧制御法
  • 1. 制御目的
  • 2. 対象となる機器と制御手法
    • 2.1 制御指令値の決定手法
    • 2.2 粒子群最適化手法
    • 2.3 太陽光発電システム
  • 3. シミュレーション結果
第4節 分散電源の潮流・電圧制御機器の最適配置
  • 1. 配電系統の電圧制御について
  • 2. 我が国の再生可能エネルギーの現状について
  • 3. 太陽光発電などの再生可能エネルギーが大量に導入された場合の課題とその対応
  • 4. 問題の定式化について
    • 4.1 系統モデルの構成
    • 4.2 評価関数と適応度
    • 4.3 制約条件
    • 4.4 SVRのモデル化
  • 5. 最適配置アルゴリズム(提案手法)
    • 5.1 コーディング
    • 5.2 提案手法
  • 6. シミュレーション条件
  • 7. シミュレーション結果

第3章 出力予測技術

第1節 太陽光発電の出力予測
  • 1. はじめに
  • 2. 太陽光発電(PV)システム
  • 3. PVシステムの出力予測技術の現状
  • 4. PVシステムの出力予測手法例
    • 4.1 雲画像を用いたPVシステムの出力予測
    • 4.2 気象レーダデータおよび類似天気図を用いた ニューラルネットワークからの日射量予測によるPVシステムの出力予測
  • 5. まとめ
第2節 風力発電の出力予測
  • 1. 風力発電出力予測手法の概要
    • 1.1 風力発電出力予測の現状
    • 1.2 風力発電出力予測手法の概要
      • 1.2.1 気象予測モデルを用いる手法
      • 1.2.1 統計モデルを用いる手法
  • 2. 風力発電出力予測の適用
    • 2.1 ウィンドファームにおける風力発電出力予測
    • 2.2 電力系統エリアにおける風力発電出力予測(エリア予測)

第4章 出力変動抑制技術

第1節 蓄電池を用いた太陽光発電システムの出力変動抑制技術
  • 1. 出力変動抑制装置の構築
    • 1.1 システムの概要
    • 1.2 対象発電設備の概要
    • 1.3 蓄電池システムの容量検討
    • 1.4 蓄電池システムの仕様
    • 1.5 出力変動抑制制御の方法
    • 1.6 監視制御システム
  • 2. 変動抑制効果の検証
    • 2.1 変動抑制試験結果
    • 2.2 変動抑制効果の評価
  • 3. 変動抑制効果改善策の検討
第2節 太陽光発電システムのNAS電池による出力変動抑制
  • 1. メガソーラー発電所の短周期出力変動の抑制
    • 1.1 出力変動抑制制御手法
    • 1.2 移動平均法(MA)
    • 1.3 変動幅中心値法(FCF)
    • 1.4 ハイブリッド法(HY)
    • 1.5 SOC調整
  • 2. 出力変動抑制効果の評価
  • 3. 蓄電池の必要容量の算定
第3節 風力発電の出力変動抑制技術
  • 1. 複数の風力発電機での出力平滑化
  • 2. 連系線を活用した方策
    • 2.1 北海道電力と東京電力における実証試験
    • 2.2 東北電力と東京電力における実証試験
  • 3. 蓄電池の利用
    • 3.1 二又風力発電所
    • 3.2 市浦風力発電所
  • 4. フライホイールの利用
  • 5. 太陽光などの他の発電方式の利用
  • 6. 発電出力予測
  • 7. 発電機出力制御による方法
    • 7.1 パワーエレクトロニクスとの統合制御による方法
    • 7.2 遠隔出力制御による方法
  • 8. 負荷制御による方法
    • 8.1 自律制御による方法
    • 8.2 直接制御による方法
第4節 EV/PHEVによるV2Gの制御手法とインターフェース
  • 1. スマート充電・V2G制御手法
    • 1.1 自律分散型の周波数制御
    • 1.2 協調型の周波数制御
    • 1.3 集約蓄電池としての運用
  • 2. EV/充電インフラへの実装
    • 2.1 制御・通信インターフェースの動向
    • 2.2 V2Gテストシステム
    • 2.3 スマート充電・V2G制御の実験例

第5章 高調波抑制技術

第1節 分散型電源を含む配電系統における高調波抑制機能を付加したSTATCOMの最適設置
  • 1. 配電用STATCOMモデル
    • 1.1 配電用STATCOM技術について
    • 1.2 配電用STATCOMモデルの主回路構成
  • 2. 配電用STATCOMの制御系
  • 3. シミュレーションモデル
    • 3.1 配電系統モデル
    • 3.2 配電用STATCOMモデルの仕様
  • 4. シミュレーション検討および考察
    • 4.1 シミュレーション設定条件
    • 4.2 シミュレーション結果および考察
第2節 分散型電源が連系された配電ネットワークにおけるアクティブフィルタの最適設置決定手法
  • 1. 配電ネットワークにおけるAFの最適設置箇所,ゲインおよび設置台数の決定問題
    • 1.1 AFの最適設置決定問題の定義および定式化
    • 1.2 AFの模擬
    • 1.3 高調波発生源の模擬
  • 2. 配電ネットワークにおけるAFの最適設置箇所,ゲインおよび設置台数の決定手法
  • 3. 数値計算例
    • 3.1 DGが多数台連系された配電ネットワークの標準解析モデル
    • 3.2 AF設置候補の決定
    • 3.3 AF設置箇所およびフィルタゲインの決定
    • 3.4 手法の有効性の検証

第6章 系統連系技術

第1節 電力系統の保護技術
  • 1. 電力系統と保護リレー
  • 2. 保護リレーの分類と役割
    • 2.1 保護リレーの分類
    • 2.2 保護リレーの役割
    • 2.3 主保護と後備保護
    • 2.4 保護リレーの要求性能
  • 3. 保護方式の概要
    • 3.1 送電線保護方式
    • 3.2 母線保護方式
  • 4. 事故波及防止リレー
    • 4.1 保護リレーによる供給信頼度対策
    • 4.2 事故波及防止リレーの分類
第2節 電力系統の監視制御技術
  • 1. 電力系統の運用と電力品質
    • 1.1 周波数制御の概要
    • 1.2 電圧制御
    • 1.3 情報通信
  • 2. 変電所監視制御システム
    • 2.1 変電所監視制御システムの概要
    • 2.2 変電所監視制御システムに関する国際規格化
    • 2.3 IPネットワーク監視制御システム
  • 3. 電力システムの高度な監視制御
第3節 配電系統の計測解析技術
  • 1. 配電系統の運用
    • 1.1 配電系統の構成
    • 1.2 配電系統の電圧制御
    • 1.3 配電自動化システム
  • 2. 分散型電源大量導入時の電圧制御の問題点と対策
    • 2.1 太陽光発電大量導入時の電圧分布解析例
    • 2.2 配電系統における情報活用
  • 3. 需要家における計測技術
  • 4. 多地点同期電力品質モニタリングシステム
    • 4.1 多地点同期電力品質モニタリングシステムの概要
    • 4.2 多地点同期電力品質モニタリングシステムにおける信号処理技術
    • 4.3 多地点同期電力品質モニタリングシステムの活用

第7章 分散型電源の系統連系保護装置の認証

  • 1. 小型分散型発電システム用系統連系保護装置等の認証制度
    • 1.1 経緯
    • 1.2 概要
    • 1.3 目的
    • 1.4 沿革
    • 1.5 認証の対象品
    • 1.6 認証登録までの流れ
  • 2. 認証試験基準
    • 2.1 認証試験基準の作成
    • 2.2 認証試験基準の種類
    • 2.3 各試験の概要
  • 3. 今後のJET認証制度

執筆者

  • 大山 力 横浜国立大学
  • 藤井 康正 東京大学
  • 小林 広武 (一財)電力中央研究所
  • 合田 忠弘 九州大学
  • 千住 智信 琉球大学
  • 青木 秀憲 東海大学
  • 雪田 和人 愛知工業大学
  • 早﨑 宣之 伊藤忠テクノソリューションズ(株)
  • 青木 功 伊藤忠テクノソリューションズ(株)
  • 野呂 康宏 (株)東芝
  • 北 裕幸 北海道大学
  • 小玉 成人 八戸工業大学
  • 太田 豊 東京大学
  • 呉 国紅 東北学院大学
  • 高田 裕真 東北学院大学
  • 川﨑 章司 明治大学
  • 亀田 秀之 (一財)電力中央研究所
  • 青木 睦 名古屋工業大学
  • 佐藤 孝則 (一財)電気安全環境研究所

出版社

お支払い方法、返品の可否は、必ず注文前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判 上製本 266ページ

ISBNコード

ISBN978-4-907002-17-6

発行年月

2013年5月

販売元

tech-seminar.jp

価格

60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)

割引特典について

  • S&T出版からの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • STbook会員登録を希望する: 1名 59,800円 (税込)
    • STbook会員登録を希望しない: 1名 63,000円 (税込)

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/11/26 グリーン水素製造のための光触媒を用いた「人工光合成」の基礎と応用、課題、最新動向 オンライン
2024/11/26 水素貯蔵・輸送材料および技術の課題・動向と水素エネルギー社会実現への展望 オンライン
2024/11/27 ペロブスカイト太陽電池の開発動向と量産課題 オンライン
2024/11/28 水電解によるグリーン水素製造への展望 オンライン
2024/12/3 カルノーバッテリー技術とPower to Heat技術に関連する高温蓄熱技術の最新動向 オンライン
2024/12/5 燃料電池、水素、アンモニアの最新動向と今後のビジネスチャンス オンライン
2024/12/10 リチウムイオン電池のウェットプロセスとドライプロセス オンライン
2024/12/11 水素吸蔵材料の基礎と様々な水素貯蔵材料とその応用 オンライン
2024/12/11 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/12 ペロブスカイト太陽電池の開発動向と量産課題 オンライン
2024/12/12 水電解によるグリーン水素製造への展望 オンライン
2024/12/13 カーボンニュートラル (CN) 社会における水素の現状と将来および技術動向 オンライン
2024/12/17 水素吸蔵材料の基礎と様々な水素貯蔵材料とその応用 オンライン
2024/12/18 核融合炉の研究開発動向と関連材料の要求特性・課題・開発動向 オンライン
2024/12/18 導電性カーボンブラックの配合・分散技術と電池特性への影響 オンライン
2024/12/19 全固体電池および固体電解質の研究動向と今後の課題・展望 オンライン
2024/12/20 導電性カーボンブラックの特性、選定、分散技術 オンライン
2024/12/23 固体酸化物形燃料電池の材料技術、セル作製と可逆動作セルの開発 オンライン
2025/1/9 燃料電池、水素・アンモニアエネルギーの最新動向と今後日本企業がとるべき事業戦略 オンライン
2025/1/10 導電性カーボンブラックの特性、選定、分散技術 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/6/19 半導体・磁性体・電池の固/固界面制御と接合・積層技術
2024/2/25 2024年版 水素エネルギー市場の実態と将来展望
2024/1/26 2024年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2023/11/30 EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023 [書籍 + PDF版]
2023/11/24 2024年版 脱炭素エネルギー市場・技術と将来展望
2023/9/8 2024年版 スマートエネルギー市場の実態と将来展望
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/5/31 アンモニアの低温・低圧合成と新しい利用技術
2023/5/19 世界の充電インフラ 最新業界レポート
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2023/2/17 2023年版 水素エネルギーの市場予測と将来展望
2023/1/20 2023年版 太陽光発電市場・技術の実態と将来展望
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術
2022/11/21 海洋エネルギーの活用技術 (CD-ROM版)
2022/11/11 2023年版 スマートグリッド市場の実態と将来展望
2022/9/30 水素の製造とその輸送、貯蔵、利用技術
2022/9/16 2022年版 蓄電池・蓄電部品市場の実態と将来展望