技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

品質情報および品質不良処理対応と回収判断・リスクマネジメント対策

品質情報および品質不良処理対応と回収判断・リスクマネジメント対策

~製品回収の流れと社内SOPおよび製品回収事例~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、品質情報・品質不良対応と仕組みや、医薬品製造販売におけるリスクを知ることにより、それを低減する方法について事例を紹介しながら解説いたします。

開催日

  • 2015年2月27日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 医薬品の品質保証・品質改善担当者、管理者

修得知識

  • 品質リスクが会社に与える影響 (他社事例より)
  • 医薬品製造における品質リスク
  • 具体的な品質リスク
  • 製品回収の事例紹介と当局対応
  • 製品回収のリスク低減

プログラム

 品質情報や品質不良は品質を改善する貴重な情報であり、この情報を活用することにより、品質の改善をはかり、かつお客様との信頼を構築するチャンスでもあります。そのための対応方法や仕組みなどを紹介します。また、製品回収に至った際の対応とリスクを小さくする方法など紹介します。大きな品質問題と製品回収の多くの実際事例を紹介することにより、何処に問題があるか、その問題をいかに事前に防ぐかについても説明します。

  1. 品質リスク
    1. ICHシリーズ
      1. ICH9,10,11の中のICH9
        • 科学的に基づいて品質リスクを評価する
        • 患者様の安全を前提に品質課題を判断する
    2. 医薬品製造における具体的な品質リスク
      1. 健康被害を起こす。
      2. 製品回収を起こす (製品苦情が増える) 。
      3. 欠品を起こす。
      4. GMP適合性調査で期日までに適合せず承認が下りないまたは承認が遅れる。
      5. 製造コストを高める。
      6. 会社の信頼を損ねる。
    3. 大きな品質リスク事例紹介
    4. 医薬品の品質リスク事例紹介
  2. 品質保証の仕組み
    1. 品質情報
      1. 製品苦情
        • 製品苦情の仕組み
        • 苦情の事例とその対応
        • お客様対応 (CSの観点より)
        • 苦慮した実際の製品苦情の紹介
      2. 委託先 (原薬/製剤) 等からの品質状況
      3. レギュレーションの変更
    2. 逸脱/CAPA
      1. 逸脱
        • 逸脱の仕組み
        • 逸脱の実際の事例とその対応
      2. CAPA
        • CAPAの仕組み
        • KPIとしての活用
      3. OOS/OOT
        • OOS/OOTの仕組み
        • OOSの実際の事例とその対応
  3. 製品回収
    1. PMDAの製品回収のHPより
    2. 生物由来異物の製品回収についての通知
    3. 製品回収の流れと社内SOP
    4. 製品回収事例の紹介 (PMDAのHPより)
    5. 実際の製品回収の事例紹介
      1. 問題の発覚と調査
      2. 社内会議
      3. 当局対応
        • 当局への報告
        • 回収着手報告書
        • PMDAの製品回収ホームページへの掲載
        • 回収品の当局確認
        • 回収終了報告
      4. 社外への連絡
      5. 欠品対応
      6. 是正改善
      7. 次回製造販売業の業更新時の査察に備えて
  4. 製品回収のリスク低減
    1. 製剤設計/導入品の評価
      1. 製剤設計/導入品への関与
      2. 安定性試験結果の評価 (特に製品回収の多い設計品質)
        • 溶出試験の対応
        • 注射剤の不溶性異物/不溶性微粒子試験対応
    2. 申請前
      1. 申請資料への関与
        • 外国製造所認定
        • GMP適合性調査申請
      2. GMP適合性調査
        • 新製品申請時のGMP適合性調査に期日まで適合しないため、新製品の承認が遅れるリスク
        • 定期あるいは一変時のGMP適合性調査で問題点が見つかり製造に影響するリスク
        • 他社のGMP適合性調査での問題による自社製品回収のリスク
    3. 安定供給の確認
      1. 申請段階での安定供給の手当
      2. 安定供給に疑義が生じた時の当局への連絡
      3. 承認申請中の安定供給に疑義が生じた事例
    4. 品質のよくないものが出荷される/製品苦情として来るリスク
      1. 逸脱/OOSの対応が適切でない。
      2. 年次安定性試験で規格に適合しない。 申請当時なりゆき室温の長期データ製品の25℃×60%で規格外時の対応
      3. 製品苦情で回収対象となる苦情が来る。 異物 (毛髪/虫) 対策
      4. 法定表示違反 表示ミスによる製品回収の実例
    5. レギュレーションに適合していないリスク
      1. 製造販売承認書の記載事項から逸脱する。
      2. 変更管理が適切でなく、製造販売承認書に反映されない。
      3. 原薬/委託先管理が適切でなく、製造販売承認書に反映されない。
  5. 品質問題が発生した時の具体的な対応
    1. 外部からの品質問題の指摘
      1. 製品苦情 (クレーマーへの対応含む) 孟子の母から学ぶ
      2. 収去
      3. 査察
      4. 他社製造所での品質問題の影響
      5. MFのクローズド・パートの不備の影響
    2. 内部からの品質問題の発見
      1. 逸脱 (他のロット/製品への広がり)
      2. 製造販売承認書の齟齬
  6. 教育/訓練
    1. GMPの順守
      1. ミスと違反の違い
      2. ミスの原因分類
    2. 上乗せ基準
      1. 製造で品質を造り込む
      2. 製造ラインの設計思想
    3. 人の能力/意欲を品質保証に生かす
      1. 割れ窓理論
      2. ハインリッヒの法則
      3. 品質KYT
      4. 人の感性が品質を救う
      5. 感性を養うためには
  7. 最後に – 人が創る品質 –
    1. 女性社員の感性が工場を救った事例
      • 日本電気 熊本工場の不良率低減
    2. 一人ひとりが品質保証の大切な役割を担う
      • 映画「動脈列島」より
    3. 品質を高めるには人の質を高める
    • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん

5F 第3講習室

東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 42,750円 (税別) / 46,170円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,300円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名同時申込みで1名分無料
    • 1名あたり定価半額の22,500円(税別) / 24,300円 (税込)
    • 2名様ともS&T会員登録をしていただいた場合に限ります。
    • 同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
    • 3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
    • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
    • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
      申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。
    • 他の割引は併用できません。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/4 クリーンルームにおけるゴミ・異物の見える化と静電気対策 オンライン
2024/12/4 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/12/4 PMDAから高評価が得られるメディカルライティング中級講座 オンライン
2024/12/4 体外診断用医薬品の保険申請戦略と申請書の書き方 オンライン
2024/12/4 無菌医薬品包装規制および完全性評価手順・各種漏れ試験方法のポイント オンライン
2024/12/4 改正QMS省令に伴う滅菌製品製造 (委託滅菌の注意含む) 品の滅菌関連の留意点と滅菌バリデーション基準の要求事項/監査時の留意点 オンライン
2024/12/5 監査を1日で終わらせるコツ オンライン
2024/12/5 造粒・打錠・コーティング製造技術とスケールアップ/打錠障害・品質異変の防止・対策 東京都 会場・オンライン
2024/12/5 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/外来性感染性物クリアランス評価コース オンライン
2024/12/5 ICH Q5A ウイルス安全性評価/品質審査での論点と次世代シーケンシング利用/薬事申請に当たっての留意点 オンライン
2024/12/5 ADCを含む次世代抗体医薬の知財戦略および強い特許明細書・クレームの書き方 オンライン
2024/12/6 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/6 半導体洗浄の基礎と要点、困ったときの対策 オンライン
2024/12/6 GMPが空調設備に求める交叉汚染防止要件とその管理 オンライン
2024/12/6 効率的・効果的な監査証跡レビュー対応の考え方 オンライン
2024/12/6 コンピュータシステムバリデーション (CSV) で要求される各規制・ガイドラインの理解 オンライン
2024/12/9 PIC/S GMPをふまえた医薬品のサンプリング基礎知識 オンライン
2024/12/9 包装工程のバリデーションの重要ポイントと工程トラブル事例 オンライン
2024/12/9 コンプライアンス違反の事例から学ぶGMP現場の改善策 オンライン

関連する出版物

発行年月
2011/12/8 最新のCSV動向および21 Part 11も視野に入れたFDA査察対応方法
2011/11/7 eCTD申請 「-ここまで身近になったeCTD申請-」
2011/9/1 厚労省ER/ES指針対応実施の手引き
2011/8/29 グローバルスタンダード対応のためのCSV実施方法
2011/8/24 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応 "SOP作成"実践講座
2011/8/3 「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2011/7/10 抗癌剤 技術開発実態分析調査報告書
2011/7/5 分析機器やLIMSのバリデーションとER/ES指針
2011/7/1 コンピュータバリデーション実施の手引き
2011/6/29 3極申請対応をふまえた不純物の規格設定と不純物プロファイル管理
2011/5/26 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション (中級編)
2011/5/25 超入門 厚生労働省ER/ES指針、21 CFR Part 11とコンピュータバリデーション
2011/4/20 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応実践講座
2011/1/28 3極GMP/局方における無菌性保証と査察対応
2011/1/25 供給者監査実施のノウハウと注意点
2010/12/1 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き
2010/11/29 FDA Part11査察再開と欧州ANNEX11要求対応
2010/11/25 EDC適合性調査と医療機関事前対応
2010/8/20 3極GMP査察対応シリーズ
2010/5/27 CMCレギュレーションとドラッグマスターファイル(DMF)作成入門