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Cコース: 機能性コーティング:トレンドコース

Cコース: 機能性コーティング:トレンドコース

東京都 開催 会場 開催

機能性ウェットコーティング・塗布膜のセミナーの4日間コース同時申し込みで特別割引にて受講いただけます。
(通常受講料 : 159,400円 → 割引受講料 119,700円)

開催日

  • 2013年6月27日(木) 10時30分 16時30分
  • 2013年6月28日(金) 10時00分 17時00分

修得知識

  • 耐スリキズ性向上の各種方法
  • その組成と硬化型式
  • PUR自己修復塗料のconcept
  • ウェットプロセスによる種々薄膜形成技術
  • 塗膜に関する界面現象に関する物理的・化学的な理解
  • 機能性薄膜に関する世界トレンド情報
  • ゾルゲル法に用いるコーティング溶液の調製法の基礎
  • 金属成分が溶解した水溶液や水系ゾルの調製法の基礎と応用
  • 新規の水系ゾルである層状金属酸塩ナノ結晶コロイド水溶液を用いた応用研究
  • ナノ粒子配合による機能付与の実際例
  • ナノ粒子を配合する際に気をつけねばらなないこと
  • ナノ粒子の種類と特性
  • フッ素化合物の特徴
  • 撥水撥油発現メカニズム
  • C4化合物での撥水撥油剤設計コンセプト
  • ゾル-ゲル法による薄膜形成の基礎
  • 化学的性質と表面形態による濡れ性の制御
  • 固体表面の濡れ性を利用したマイクロパターニング

プログラム

第1部 無機-有機ハイブリッド ハードコート技術とさらなる高機能化

(2013年6月27日 (木) 10:30~12:10)

アトミクス (株) 機能材料部 主幹・マネージャー 佐熊 範和 氏

 無機-有機ハイブリッド型コーティング材の考え方、ハイブリッド合成方法に関する基本概念、さまざまなハイブリッド型コーティング材の紹介、無機粒子特性を利用したハードコートの設計、ハードコートに対する特性付与をUV硬化型ハードコートを中心に解説する。

  1. 無機-有機ハイブリッド樹脂の基礎
    1. 有機高分子と無機高分子
    2. ポリシロキサン結合
    3. ハイブリッドの考え方
    4. ゾルゲル法とハイブリッド設計
  2. ハイブリッド樹脂各論
    • 無溶剤型
    • 熱硬化型
    • UV 硬化型
    • 常温硬化型
    • 水性
    • 無機-有機ハイブリッド樹脂
  3. 無機-有機ハイブリッド型ハードコート材料
    1. ハイブリッド型ハードコート材の樹脂設計
    2. “ 硬さ” の測定方法
    3. 表面硬度と耐擦傷性
    4. 硬さが出る原料、出ない原料
    5. 見える傷と見えない傷
    6. もっと硬く、更に硬く
  4. ハードコートの高機能化
    1. ナノ粒子を使いこなす
    2. 機能性ハードコートの設計
    3. 耐熱性ハードコート
    4. 高耐候性
    5. 熱線吸収性
    6. 汚染除去性
    7. 屈折率制御

  • 質疑応答・名刺交換

第2部 耐擦傷性技術 ~自己修復塗料とハードコート~

(2013年6月27日 (木) 13:00~14:40)

バイエルマテリアルサイエンス (株) イノベーションセンター ICJ 執行役員 センター長 桐原 修 氏

 耐擦傷性を改良する要求は各所にみられる。しかしガラスは硬く、キズツキにくい。だからガラスのような塗膜を作ればいよいというのは安易すぎる。いろいろな耐擦傷性技術を紹介する。

  1. 耐擦傷性塗料の種類と基礎
    1. 耐擦傷性塗料の分類/定義
    2. ハードコートとは
    3. 自己修復塗料とは
    4. その他の塗料など
  2. PUR塗料と耐擦傷性
    1. PUR塗料と原料
    2. プラスチック用塗料原料
    3. PUR耐擦傷性塗料
  3. 自己修復塗料とPUR
    1. 自己修復塗料の種類
    2. PUR系自己修復塗料と原料系
    3. そのメカニズム
    4. その用途と今後
  4. ハードコートの現状
    1. 種類と適応分野
    2. 化学組成と特徴
    3. 機能性付与の現状
    4. 今後の動向

  • 質疑応答・名刺交換

第3部 ウェットコーティングによる機能性薄膜のトレンド技術

(2013年6月27日 (木) 14:50~16:30)

慶應義塾大学 理工学部 准教授 白鳥 世明 氏

 省エネルギー化の推進で 製膜にもドライプロセスから ウェットプロセスへの変換の期待が高まっている。
 一方では、塗装、印刷、メッキなど従来のウェットプロセスの高機能化、特殊機能化も進んでいる。一方、医療品、化粧品においても高機能薄膜が求められている。
 ここでは、溶液・ウェットプロセスによる機能性薄膜のトレンドについて紹介・解説する。

  1. ドライプロセスと ウェットプロセス
    1. 薄膜形成法の用途と手段
    2. ウェットプロセスの種類と特徴
    3. 目的と薄膜形成法の選択
  2. ウェットプロセス交互積層法
    1. Layer-by-layer による多層膜形成
    2. スプレーLBL法
    3. 微粒子LBL法
    4. 光学薄膜への応用
    5. 生体親和性薄膜への応用
    6. コスメティック用途への展開
    7. 医療用途への展開と挑戦
  3. 親水・撥水による表面修飾技術
    1. 親水膜・撥水膜
    2. 超親水膜・超撥水膜
    3. 界面現象の物理化学
    4. 防汚コート
    5. 離型コート
    6. 防霜・防氷コート
    7. 高潤滑コート
    8. 高燃費コート
    9. 安心・安全対策コート
    10. 医療・コスメティック用途への展開
  4. 特殊コートのトレンドと今後の展望
    1. 種類と適応分野
    2. 用途と特徴
    3. 機能性付与の現状
    4. 今後の動向

  • 質疑応答・名刺交換

第4部 コロイダル水溶液の調製と機能性薄膜コーティング

(2013年6月28日 (金) 10:00~11:30)

岐阜大学 工学部 化学・生命工学科 准教授 伴 隆幸 氏

ゾルゲル法による薄膜コーティングをより環境負荷の小さい技術にすることを目指して行った、水系ゾルをコーティング溶液にもちいた薄膜作製の例を紹介する。  水系ゾルに分散したコロイドの形態により、配向性などの微構造を制御して薄膜の高機能化を図った試みなどを中心に説明する。
  1. ゾルゲル法に一般的に用いられるコーティング溶液の調製法
    1. 溶液を安定化するためにどんな安定化剤が用いられるか?
    2. 溶液中の溶存種の構造が膜質に与える影響
  2. 金属成分が溶解した水溶液の調製法
    1. 金属水酸化物の溶解度のpH依存性
  3. 水系ゾルの調製法 ~どんな添加剤を用いるとゾルが調製できるか?~
    1. 有機配位子を用いた場合
    2. アミンや水酸化アルキルアンモニウムを用いた場合
  4. 層状チタン酸塩ナノ結晶のコロイド水溶液を用いたゾルゲル薄膜作製
    1. 均質な薄膜を作製するにはどうするか? ~濡れ性の問題の解決~
    2. 薄膜の配向性や微構造
  5. 層状チタン酸塩ナノ結晶のコロイド水溶液を用いた応用
    1. 金属酸ナノシートへの応用
    2. 特異形状のアナターゼナノ結晶集合体の合成
    3. ナノスケールの凸凹構造をもつ薄膜 ~水にも油にも高い濡れ性を示す薄膜~
    4. アナターゼナノ結晶の透明コロイド水溶液の合成
    5. アナターゼナノ結晶のコロイド水溶液を用いた多孔体薄膜の作製とその光触媒特性
  6. チタン系以外の層状金属酸塩ナノ結晶のコロイド水溶液とそれを用いたゾルゲル法による金属酸化物薄膜の作製
    1. ニオブ系
    2. タンタル系
    3. タングステン系
  • 質疑応答・名刺交換

第5部 ナノ粒子配合によるウェットコート塗布液と高機能化

(2013年6月28日 (金) 11:40~13:10)

日揮触媒化成 (株) 研究統括本部 ファイン研究所 MM第二研究グループ マネージャー 村口 良 氏

 傷付き防止の硬度付与でハードコート膜が用いられる。樹脂マトリックスだけでは達成が難しい機能発現を機能性ナノ粒子の配合により達成しうる。
 更に近年、硬度のみだけでなく、硬くて柔かいなどのような相反する機能が求められる場面が増えている。これらの高機能化についてナノ粒子にできることを中心に紹介する。

  1. ハードコートへの要求特性
  2. ハードコート材料の現状と課題
  3. ナノ粒子を用いた硬度付与と新しい機能付与
    1. ナノ粒子配合膜設計
    2. シリカ配合型ハードコート膜
    3. 低カール型ハードコート膜
    4. アンチブロッキング型ハードコート膜
  4. ナノ粒子配合ハードコート膜の応用例 (高機能化)
    1. 機能性ナノ粒子の種類と特徴
    2. 帯電防止ハードコート膜
    3. 反射防止膜
  5. まとめ

  • 質疑応答・名刺交換

第6部 フッ素系ウェットコーティング ~耐指紋性・防汚技術~

(2013年6月28日 (金) 13:50~15:20)

(株) KRI アドバンスド材料研究部 主任研究員 丹羽 淳 氏

 防汚技術・耐指紋技術のひとつに、汚れ成分や指紋成分を付着しづらくする、付着しても除去し易くする撥水撥油技術があります。その方策としてフッ素化合物のコーティングによる撥水撥油処理があります。
 本講では、このフッ素化合物を構成するフッ素原子の特徴およびフッ素化合物の特徴について説明し、特にフッ素化合物がなぜ撥水撥油性を示すのかという撥水撥油性発現機構について解説します。
 また従来のフッ素化合物には生体蓄積性があるので使用規制がかかり実質上使用できないという問題点、および単純代替品では撥水撥油性能が不十分という問題点について述べます。またその問題点の解決のために、生体蓄積性の低いC4フッ素化合物を用いた新規撥水撥油剤が開発されていること、その新規撥水撥油剤の開発コンセプトについて、およびその撥水撥油性能がC8化合物と同等以上であること紹介します。

  1. フッ素化合物の特徴 なぜフッ素化合物は水や油をはじくのか?
    1. フッ素の特徴
       a. 電気陰性度
       b. 安定性
       c. 低分極率
    2. 臨界表面張力
  2. 従来の撥水撥油剤とその問題点 規制による実質使用不可
    1. 従来の撥水撥油剤
    2. 生体蓄積性と規制
  3. 代替化合物とその問題点 単純代替は性能不足
  4. 新規撥水撥油剤 C4化合物でC8化合物並みの性能
    1. コンセプト
       a. 生態蓄積性の小さいC4フッ素化合物
       b. 相互作用によるフッ素化合物の整列
       c. 新規撥水撥油剤の合成
    2. 性能
       a. ガラス基材へのコーティング
       b. 布へのコーティング
       c. 樹脂へのコーティングの可能性
    3. C6化合物への応用と性能
  5. 新規撥水撥油剤の用途
  6. 新規撥水撥油剤の課題と将来展望
  • 質疑応答・名刺交換

第7部 ゾル-ゲル法による超親水/超撥水ウェットコーティング

(2013年6月28日 (金) 15:30~17:00)

豊橋技術科学大学 電気・電子情報工学系 教授 松田 厚範 氏

 ゾル-ゲル法は、液相から種々の基板に機能性薄膜を作製する非常に有用な手法です。ゾル-ゲルによる薄膜形成によって、基板表面にナノレベルの微細凹凸を形成したり、その表面エネルギーを制御することが可能です。
 本セミナーでは、 (1) ゾル-ゲル法による機能性薄膜作製、 (2) ゾルゲル法による撥水、親水コーティング、 (3) ゾル-ゲル法による親水-撥水マイクロパターニングについて、私たちの研究成果を中心に、最近の研究成果も合わせて詳しく解説します。

  1. はじめに
    1. ゾル-ゲル法の基礎
    2. ゾル-ゲル法による機能性コーティングの作製と評価
  2. ゾルゲル法による撥水、親水コーティング
    1. チタニアナノ微結晶分散薄膜の低温合成と光触媒・防曇などへの応用
    2. 花弁状アルミナ組織を利用した超撥水薄膜
    3. 撥水性と光触媒活性を兼ね備えた高機能表面の設計
    4. 外場を用いたナノ微結晶薄膜の組織制御
  3. ゾル-ゲル法による親水-撥水マイクロパターニング
    1. 固体表面の濡れ性を用いた新規なマイクロパターニング
    2. 撥水/親水パターンと電気泳動電着法を用いた新規なマイクロパターニング
  4. まとめ
  • 質疑応答・名刺交換

講師

  • 佐熊 範和
    (地独)東京都立産業技術研究センター 研究開発本部 機能化学材料技術部 プロセス技術グループ
    研究員
  • 桐原 修
    株式会社ヘウォンティアンドディ (HAEWON T&D Ltd.)
    顧問
  • 白鳥 世明
    慶応義塾大学 理工学部
    准教授
  • 伴 隆幸
    岐阜大学 工学部 化学・生命工学科
    教授
  • 村口 良
    日揮触媒化成 株式会社 R&Dセンター ファイン研究所
    マネージャー
  • 丹羽 淳
    株式会社 KRI アドバンスド材料研究部
    主任研究員
  • 松田 厚範
    豊橋技術科学大学 大学院 工学研究科 電気・電子情報工学系
    教授

会場

大田区産業プラザ PiO

6F D会議室

東京都 大田区 南蒲田1-20-20
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主催

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