技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

薬物相互作用の予測/試験実施と臨床への組み込み

3極ガイドライン比較・相違点をふまえた

薬物相互作用の予測/試験実施と臨床への組み込み

~3極GL (DDI) から、試験への組み込み方、創薬スクリーニング方法まで~
東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、3極 (日本・EU・FDA) の規制当局から発表されたガイドライン (ガイダンス) を比較することで相違点を明らかにし、薬物相互作用の試験を実施する際の留意点を解説いたします。
また、薬物相互作用」の予測、試験手法 (プロトコル) の紹介に留まらず、判断基準 (クライテリア) はどのように設定するかなどを実例を挙げてわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2012年9月25日(火) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • 医薬品に関連する技術者、研究者、品質担当者

プログラム

第1部 薬物相互作用 (DDI) の予測・試験手法 (プロトコール) とその判断基準

(2012年9月25日 10:30〜13:00)

 薬剤は単独より、併用して投与される場合が多い。薬物の体内動態に関する相互作用については、患者の薬物体内動態を十分に把握していないと、予期せぬ結果 (薬効の低下、副作用、毒性) を招くことになる。したがって「薬物相互作用」を事前に予測し、適切な時期に必要な試験を実施することがプロジェクトの推進に必須である。本セミナーでは、「薬物相互作用」の予測、試験手法 (プロトコル) の紹介に止まらず、それらの判断基準 (クライテリア) はどのように設定するかなどを実例を挙げてわかりやすく解説する。
 最近の変化する医薬品研究環境を通じて、自分の研究は本当に役に立つものか?製剤・薬物動態に関する話題から「徒労」に終わった笑えない研究事例も紹介。動態研究から開発候補品を提案できる実力と目を養う充実の内容です。

  1. はじめに
    • 変化する医薬品研究環境。自分の研究は本当に役に立つものか?製剤・薬物動態に関する話題から「徒労」に終わった笑えない研究事例を紹介。
  2. 薬物相互作用の現状
    1. 薬害事件
    2. 薬物相互作用の実態
    3. 薬物相互作用の分類
  3. 薬物相互作用と評価系
    ~以下の項目に分けて評価基準・クライテリアを含めて紹介。
    1. 吸収過程における薬物相互作用とその評価系
      1. 不溶性化合物の形成、胃内pH への影響
      2. 胃内容物排出速度への影響
      3. 能動輸送の競合阻害、トランスポータ (P糖タンパク質など) を介する相互作用
      4. 吸収促進剤
      5. 抗菌薬による腸内細菌叢の変化、その他
    2. 分布過程における薬物相互作用とその評価系
      1. タンパク結合の置換
      2. 血流量の変動、その他
    3. 代謝過程における薬物相互作用とその評価系
      1. 酵素誘導
      2. 代謝阻害、その他
    4. 排泄過程における薬物相互作用とその評価系
      1. 糸球体ろ過
      2. 尿細管分泌、尿細管再吸収
      3. 胆汁排泄、その他
    5. 薬力学的相互作用とその評価系
      1. 共通の作用部位における相互作用
      2. 異なる作用部位における相互作用
      3. 薬理作用からは予測困難な相互作用、その他
  4. おわりに
    • 開発中止率 (Attrition) の改善に向けて、動態研究から開発候補品を提案できる実力と目を養う。
    • 質疑応答・名刺交換

第2部 薬物相互作用における3極ガイドライン比較

~試験実施・データ収集と臨床への組み込み~
(2012年9月25日 13:45〜16:30)

 薬物相互作用は当該薬物と他剤との併用により惹起される有害事象であるが、最近では併用薬剤以外の要因 (飲料等) でも惹起されることが報告されている。薬物相互作用が非常に重篤な場合には、当該薬物が市場からの撤退に追い込まれることもあり得る。新薬として認可される前に薬物相互作用関係のデータおよび情報を収集することは、当該薬物の臨床での適正な使用に非常に大事である。
 薬物相互作用に関するガイドライン (ガイダンス) は3極の規制当局より発表されている。厚生労働省 (MHLW) から「薬物相互作用の検討方法について」が2001年6月に、欧州の EMA から「Guideline on the Investigation of Drug Interactions」が2012年6月に、および米国の FDA から「Guidance for Industry. Drug Interaction Studies ― Study Design, Data Analysis, Implications for Dosing, and Labeling Recommendations」が2012年2月に発表された。FDAから発表されたガイドライン (ガイダンス) は現在のところドラフトでまだ最終化されていない。FDAからは2006年にドラフトガイダンスが発表されていたが、この版は最終化されることなく2012年版が発表された。これらの規制はそれぞれの地域の規制当局が発表し、発表時期もずれていることもあって、検討する項目が一致していない項目が散見する。
 本発表では、3極の規制当局から発表されたガイドライン (ガイダンス) を比較することで相違点を明らかにし、薬物相互作用の試験を実施する際の留意点を紹介したい。

  1. はじめに
  2. 薬物相互作用とは
    1. 分類
    2. 事例
    3. 市場から撤退例
  3. 各極のガイドライン (ガイダンス) について
    1. MHLW (2001年版)
      • 検討項目
      • 特徴
    2. EMA (2010年版)
      • 検討項目
      • 特徴
    3. FDA (2006年版)
      • 検討項目
      • 特徴
    4. FDA (2012年版)
      • 検討項目
      • 特徴
    5. 3極間の比較
  4. まとめ
    • 質疑応答・名刺交換

主催者より

 新薬として認可される前に薬物相互作用関係のデータおよび情報を収集することは、当該薬物の臨床での適正な使用に非常に大事です。したがって「薬物相互作用」を事前に予測し、適切な時期に必要な試験を実施することがプロジェクトの推進に必須です。
 最近の変化する医薬品研究環境を通じて、自分の研究は本当に役に立つものか?製剤・薬物動態に関する話題から「徒労」に終わった笑えない研究事例も紹介。動態研究から開発候補品を提案できる実力と目を養う充実の内容です。

講師

  • 嶋田 薫
    ラクオリア創薬 株式会社
    研究開発エグゼクティブ・ディレクター
  • 岩﨑 一秀 (岩崎 一秀)
    株式会社 新日本科学 薬物代謝分析センター
    担当部長

会場

機械振興会館

6F 6D-3

東京都 港区 芝公園3-5-8
機械振興会館の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 47,250円 (税込)
複数名
: 38,000円 (税別) / 39,900円 (税込)

複数名同時受講の割引特典について

  • 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
  • 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/9 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/10 NPV (Net Present Value) 計算による医薬品事業性評価の基礎知識 オンライン
2025/1/10 インド・中国における医薬品薬事戦略と現地対応ノウハウ オンライン
2025/1/14 日米欧当局のプロセスバリデーションにおける要求事項と承認申請にむけた準備について オンライン
2025/1/14 承認申請パッケージにおける海外データ利用と開発戦略 オンライン
2025/1/14 承認申請にむけた個別症例安全性報告 (ICSR) の取り扱いと評価 オンライン
2025/1/14 QA業務 (GMP監査・自己点検) 入門講座 オンライン
2025/1/14 GMP省令対応:医薬製造所における製品品質照査と品質システムの構築 (PQS) オンライン
2025/1/15 ファージセラピーの最新開発動向と次世代耐性菌対策への展望 オンライン
2025/1/15 体外診断用医薬品における承認申請書作成ノウハウおよびPMDA相談のポイント オンライン
2025/1/17 遺伝子治療薬の開発・薬事戦略と承認取得 オンライン
2025/1/17 洗浄バリデーションでの洗浄方法選択、残留限度値とホールドタイム設定 オンライン
2025/1/17 グローバル開発における承認申請のための医薬英語/英文ライティング入門 オンライン
2025/1/20 GMP業務の前に最低限知るべき12の重要事項 オンライン
2025/1/21 不具合発生の可能性を予測し、未然に原因を排除するための変更管理・逸脱管理 (リスクのクラス分類と運用の留意点) 東京都 オンライン
2025/1/21 原薬GMP基礎講座 オンライン
2025/1/21 相場観をふまえた医薬品ライセンス契約とライセンスフィー設定の課題 オンライン
2025/1/22 洗浄バリデーションの基礎と残留許容値、回収率設定の科学的根拠の示し方 オンライン
2025/1/24 GMP対応工場「設計/施工」「維持管理/保守点検」コース (2日間) オンライン
2025/1/24 GMP対応工場 (増築・新規構築) における設計/施工時の注意点とURSの具体的記載例 オンライン

関連する出版物

発行年月
2020/3/30 当局要求をふまえたデータインテグリティ手順書作成の要点
2020/3/24 リアルワールドデータの使用目的に応じた解析手法 - 各データベースの選択と組み合わせ -
2020/2/27 海外データ (試験施設) /海外導入品の信頼性基準適用と効率的なデータ利用・CTD申請
2020/1/30 凍結乾燥の最適な条件設定による品質の安定化 - ラボ機と生産機の性能の違いを反映させたスケールアップ -
2019/8/1 データインテグリティ規程・手順書
2019/6/27 FDAが要求するCAPA導入の留意点
2019/6/27 EU GVP Module I /ISO9001要求をふまえたQuality Management System の実装と運用
2019/5/31 医薬品モダリティの特許戦略と技術開発動向
2019/4/24 洗浄バリデーション実施ノウハウと実務Q&A集
2018/11/30 希少疾患用医薬品の適応拡大と事業性評価
2018/10/30 高薬理活性医薬品封じ込めQ&A集 Part2
2018/9/28 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発
2018/8/31 がん治療で起こる副作用・合併症の治療法と薬剤開発
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発