技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

プラスチックの破壊機構と強度設計

プラスチックの破壊機構と強度設計

東京都 開催 会場 開催

概要

本セミナーでは、破壊の基礎から解説し、破壊のメカニズムに基づいた強度設計、特に不安定破壊を抑制するタフネスニングについて解説いたします。

開催日

  • 2011年11月21日(月) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など

修得知識

  • プラスチックの破壊の基礎
  • 構造材料の脆性破壊
  • タフニングのアプローチ
    • デザインの調整
    • 微細構造の調整
    • 複合構造の調整

プログラム

 プラスチックの強度は勿論高分子材料の構造とその構造の安定性に依存する。
 どのようにプラスチックの構造を設計すれば、信頼性の高い製品を作ることが出来るかは、プラスチックの破壊のメカニズムを理解することが基本的である。
 本セミナーではプラスチックの破壊の機構を学び、それに基づいたプラスチックの強度設計、特に不安定破壊を抑制するタフネスニングについて解説する。

  1. はじめに
  2. 高分子材料の塑性変形
    1. 結晶性高分子材料の塑性変形
    2. 非晶性ガラス状高分子材料の塑性変形
    3. ソフトニングとネッキング
    4. 配向硬化
    5. 延性破壊
    6. 変形速度が塑性変形に及ぼす影響
    7. クリープ負荷での塑性変形
  3. 構造材料の脆性的破壊の機構
    1. ひずみの拘束による応力集中の機構
    2. 弾性変形による応力集中
    3. 塑性変形による応力集中
    4. ボイドの形成によるぜい性的な破壊
    5. 非晶性高分子のぜい性的な破壊
    6. 結晶性高分子のぜい性的な破壊
    7. 変形速度が破壊挙動に及ぼす影響
    8. 切り欠きを持つ結晶性高分子のクリープによるぜい性破壊
    9. 高分子材料の破壊条件と破壊力学
  4. デサインの調整によるタフニング
    1. 構造体のひずみの拘束と変形の安定性
    2. 非晶性ガラス状高分子 (ポリカーボネィト (PC) ) の強度設計
      1. PCの真応力-ひずみ曲線の推定
      2. PC構造体の破壊条件の推定
      3. 種々の境界条件でのPC構造体のタフネスの予測
        1. 切り欠き先端半径の効果
        2. リガメントの厚さの効果
        3. 試験片の幅の効果
    3. 結晶性高分子 (ポリオキシメチレン (POM) ) の強度設計
      1. POM の真応力-ひずみ曲線とボイドの形成と拡張状態の推定
      2. POMの破壊条件の推定
      3. 種々の境界条件でのPOM構造体のタフネスの予測
        1. 切り欠きの先端半径の効果
        2. リガメントの厚さの効果
        3. 試験片の幅の効果
  5. 微細構造の調整によるタフニング
    1. 高い数平均分子量はクレイズ強度を改善する
    2. 低い粘度で高いクレイズ強度を実現するには分子量分布の幅を狭くすれば良い
    3. イソタクチック-ポリプロピレン (i-PP) の立体規則性の欠陥 を少なくするとクレイズ強度は改善される
    4. 共重合によるクレイズ強度の降伏応力に対する比を改善してぜい性破壊を抑制する
  6. ブレンドによる複合構造の調整によるタフニング
    1. ブレンドによるタフニングの機構
      1. ボイドの分散状態が塑性不安定に及ぼす効果の検討
      2. Gurson モデルを用いた非線形解析 (関連流動則) によるポリマーアロイのタフネスの予測
      3. 修正Gurson (非関連流動則) モデルよるポリマーアロイのタフネスの予測
    2. ひずみの拘束の解放によるタフニングの例
      1. 分散相の強度を小さくすればタフニングの効率は改善される
      2. マトリツクス樹脂の配向硬化は適切に
      3. 熱可塑性エラストマーを分散相にするときには相溶性は程々に
      4. 熱可塑性エラストマーとマトリックス樹脂の粘度比は適度に大きく、相溶性は等方の分散相の形成に必要な程度にする
      5. 表面劣化によるぜい性化のエラストマーブレンドによる抑制
        1. i-PPの劣化によるぜい性かとその抑制
        2. ポリ乳酸樹脂の劣化によるぜい性化とその抑制
      6. 無機フィラーのブレンドによるタフニング
      7. 繊維の充填によるタフニング
        1. 繊維と樹脂が強い界面強度を持つ場合
        2. 繊維と樹脂の界面が適切な強度ではく離
          1. はく離強度がタフネスに及ぼす効果
          2. 繊維長のアスペクト比がタフネスに及ぼす効果
          3. 繊維長への締め付け力がタフネスに及ぼす効果
        3. 界面強度の調整によるタフネスの改善の例
          1. 酸変性低分子量PE改質材によるガラス繊維充填PCのタフニング
          2. アラミド繊維によるPLAの弾性とタフネスの改善
  7. 終わり
  • 質疑応答・名刺交換・個別相談

会場

江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)

9階 第2研修室

東京都 江東区 亀戸2-19-1
江東区役所 商工情報センター (カメリアプラザ)の地図

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 47,600円 (税別) / 49,980円 (税込)

割引特典について

  • R&D支援センターからの案内登録をご希望の方は、割引特典を受けられます。
    • 1名でお申込みいただいた場合、1名につき47,250円 (税込)
    • 2名同時にお申し込みいただいた場合、2人目は無料 (2名で49,980円)
    • 案内登録をされない方は、1名につき49,980円 (税込)
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/1/8 アレニウス式加速試験におけるプロット作成と予測値の取扱い オンライン
2025/1/9 実践疲労強度設計 オンライン
2025/1/10 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/10 品質管理の基礎 (4日間) オンライン
2025/1/10 品質管理の基礎 (1) オンライン
2025/1/15 応力集中部、溶接継手、ボルト締結部における破損・ゆるみメカニズムとCAE寿命設計法、強度増大法および強度設計基準 オンライン
2025/1/15 分子シミュレーションによる高分子材料の内部構造と破壊メカニズムの解析 オンライン
2025/1/15 4M管理の基本と運用手順 オンライン
2025/1/17 未然防止のための過去トラ集の作り方と使い方のポイント 東京都 会場・オンライン
2025/1/17 化学工場・プラントの事故に学ぶ本質的原因の探究と管理・指導側が講じるべき安全対策 オンライン
2025/1/17 品質管理の基礎 (2) オンライン
2025/1/20 品質管理の基礎 (3) オンライン
2025/1/21 分子シミュレーションによる高分子材料の内部構造と破壊メカニズムの解析 オンライン
2025/1/22 外観検査の効果的で効率的な進め方と実践ノウハウ オンライン
2025/1/22 欧州連合 (EU) の食品包装規制と安全問題の最新動向 オンライン
2025/1/22 4M管理の基本と運用手順 オンライン
2025/1/23 量産に耐えうる最適設計仕様を導く非線形ロバストデザイン オンライン
2025/1/24 プラスチック射出成形過程の可視化とソリ変形予測技術 オンライン
2025/1/24 品質管理の基礎 (4) オンライン
2025/1/27 カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーが求められる次世代自動車とプラスチック オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/6/30 加速試験の実施とモデルを活用した製品寿命予測
2022/12/31 容器包装材料の環境対応とリサイクル技術
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/1/12 製造DX推進のための外観検査自動化ガイドブック
2021/10/18 医療機器の設計・開発時のサンプルサイズ設定と設定根拠
2021/1/29 高分子材料の絶縁破壊・劣化メカニズムとその対策
2020/11/6 QC工程表・作業手順書の作り方
2020/1/17 最新プラスチック加飾技術の動向と今後の展望
2019/8/30 ヒューマンエラーの発生要因と削減・再発防止策
2018/4/12 自動車用プラスチック部品の開発・採用の最新動向 2018
2018/3/19 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書
2018/3/18 射出成形機〔2018年版〕 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2017/7/31 プラスチック成形品における残留ひずみの発生メカニズムおよび対策とアニール処理技術
2017/7/31 機能性モノマーの選び方・使い方 事例集