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承認申請をふまえたICH Q8・9・10の実例と留意点

承認申請をふまえたICH Q8・9・10の実例と留意点

概要

本書は、承認申請を踏まえたICH Qトリオ(ICH Q8・ICH Q9・ICH Q10)の現場への導入の実際とポイントについてまとめた一冊です。

ご案内

  • 2015年6月24日:
    好評につき完売いたしました。 (絶版)

Q-トリオが描く、科学とリスクマネジメントの基づく医薬品の品質(マネジメント)システムは医薬品(原薬、製剤)の開発、生産、流通全体に適用すべきものとしてICHの専門家は願いながら作成したものであります。端的に言えば、新薬だけに適用を限るのではなく、後発(ジェネリック)医薬品はもとより、既存製品すべてへの適用を薦めている。欧州においては、医薬品すべてに適用する方向で規則が構築されつつある。このような方向で進めるためには行政、企業ともに相当な努力が必要である。(巻頭/檜山行雄 より抜粋)

目次

巻頭:ICH Qトリオの実践・運用に際し留意すべき点

  • 1. ICH Qトリオ作成の背景
  • 2. Qトリオガイドラインの概略
  • 3. Qトリオの実践導入に際しての留意点

第1章 ICH Q8 製剤開発とQuality by Design

  • はじめに
  • 1. Q8製剤開発ガイドライン
    • 1.1 ガイドライン作成の背景
    • 1.2 ガイドラインの内容
    • 1.3 ガイドラインが発するメッセージ
  • 2. Qualty by DesignとQ8ガイドライン補遺
    • 2.1 Q8ガイドライン補遺
    • 2.2 リスクに基づく製剤開発
    • 2.3 再現性重視から頑健性重視へ
    • 2.4 デザインスペース
  • 3. 薬事規制の弾力的な取り組み
  • おわりに

第2章 ICH Q8 をふまえた製剤設計段階の留意点

  • はじめに
  • 1. 製剤開発において参考となる資料
  • 2. 品質リスクマネジメントの原則の適用
    • 2.1 目標製品品質プロファイル (QTPP)
    • 2.2 製剤開発における品質リスクマネジメントのプロセス
      • 2.2.1 リスクアセスメント
      • 2.2.2 リスクコントロール
      • 2.2.3 リスクコミュニケーション
    • 2.3 重要品質特性 (CQA) の特定
    • 2.4 異なる臨床試験用製剤の同等性の考え方
  • 3. 製剤開発のステップと製剤設計上の留意点
    • 3.1 プレフォーミュレーション
    • 3.2 分析法の確立と原薬粒子設計
    • 3.3 原薬と添加剤の配合適性
    • 3.4 基本処方・製法の設計と最適化
    • 3.5 包装設計
    • 3.6 スケールアップと工業化研究
  • 4. デザインスペース
    • 4.1 Proven Acceptable Range (PAR) とデザインスペース
    • 4.2 処方のデザインスペース
  • 5. 管理戦略の策定
  • おわりに

第3章 デザインスペース設定の留意点

  • はじめに
  • 1. デザインスペース設定の方法
    • 1.1 重要品質特性の特定
    • 1.2 重要工程パラメータの選定
      • 1.2.1 リスクアセスメントの実施
      • 1.2.2 実験計画法の活用
    • 1.3 重要品質特性に影響する重要工程・重要工程パラメータの管理
  • 2. 製剤設計時のデザインスペース設定の留意点
    • 2.1 デザインスペースと立証された許容範囲・不適合境界
    • 2.2 実験計画法の活用
      • 2.2.1 FDAの放出制御カプセルに関するモックでの事例
      • 2.2.2 相互作用の記載例
      • 2.2.3 製剤処方におけるデザインスペース設定の事例
    • 2.3 承認申請におけるデザインスペースの説明
    • 2.4 デザインスペースとスケールとの関係
      • 2.4.1 スケール効果を考慮したデザインスペース構築のための留意点
      • 2.4.2 スケールに依存しないデザインスペースの事例紹介
    • 2.5 デザインスペースと装置との関係
  • 3. 技術移管や製造場所変更の際に有用なデザインスペース設定の留意点
  • おわりに

第4章 PATを用いた分析手法とデザインスペースへの応用

  • 1. PATとQbDに基づく先進的管理
  • 2. 製造工程におけるNIRに基づく管理の利用
  • 3. QbDに基づく製造工程の開発及びPAT管理
  • 4. RTRのためのPATに基づく管理の事例
  • 5. PAT申請に関するCTDの作成

第5章 デザインスペースを用いた申請時の承認申請書の製造方法欄の記載方法と留意点

  • はじめに
  • 1. デザインスペースとは
  • 2. 承認申請書の製造方法欄と「承認申請書の記載事項に関する指針」
    • 2.1 工程パラメータ等の届出事項と一変事項の切り分け
    • 2.2 目標値/設定値の導入
  • 3. 承認申請書へのデザインスペースの記載
    • 3.1 デザインスペースに関わる工程パラメータ及び品質特性の一変事項と届出事項の切り分け
    • 3.2 デザインスペースに関わる工程パラメータの許容範囲の記載
      • 3.2.1 目標値/設定値として記載する場合
      • 3.2.2 幅記載とする場合
    • 3.3 2つ以上の工程パラメータに相互作用がある場合
  • 4. 承認申請書に添付する資料 まとめ

第6章 QbDにおける申請時の留意点

  • はじめに
  • 1. QbDアプローチを用いた承認申請と各極の対応
  • 2. 製剤開発アプローチと管理戦略、P.2への記載事項について
  • 3. Enhanced Aprroachによる承認申請
    • 3.1 デザインスペース
      • 3.1.1 DSと承認申請に必要な記載
      • 3.1.2 スケールアップの影響についての対策
    • 3.2 リアルタイムリリース
      • 3.2.1 RTRとRTRT (Real Time Release Testing:リアルタイムリリーステスティング)
      • 3.2.2 代替試験法とディシジョンツリー
  • 4. 承認申請書
    • 4.1 デザインスペース
    • 4.2 リアルタイムリリース
  • おわりに

第7章 ICH Q9 品質リスクマネジメントのコンセプト

  • はじめに
  • 1. ICH Q9取り組みの経緯
  • 2. 品質リスクマネジメントガイドライン
  • 3. 品質リスクマネジメントのプロセスと危害・ハザード・リスク
  • 4. リスクマネジメントの方法論とリスクマネジメント手法
  • 5. 品質リスクマネジメント導入に際しての着眼点
  • 6. Q8とQ9
  • 7. Q10とQ9
  • 8. ICH Q9ブリーフィング・パック
  • おわりに

第8章 ICH Q9 品質リスクマネジメントの展開

  • はじめに
  • 1. 品質リスクマネジメント導入のポイント
  • 2. FMEAの基本骨格
  • 3. Mock P2のリスク評価事例
  • 4. リスクベースの査察計画
  • 5. リスクマネジメント手法とInformal Process
  • 6. 組織体制:QCサークル活動と品質リスクマネジメント
  • 7. Q&A
  • 8. おわりに

第9章 QRMとしてFMEAを用いたリスク評価・逸脱回避の導入事例

まえがき
  • 1. FMEAの手順
  • 2. まとめ
    • 2.1 導入の留意点
    • 2.2 活用による品質保証向上への期待
  • 3. FMEA導入事例
    • 3.1 2次包装工程FMEA
  • 1) はじめに
  • 2) 工程FMEA特徴
  • 3) FMEAの結果
  • 4) あとがき
    • 3.2 2次包装工程を構成する機器の2次FMEA
  • 1) はじめに
  • 2) FMEA特徴
  • 3) FMEAの結果
  • 4) あとがき
    • 3.3 封じ込めを必要とする2次包装室の設計FMEA
  • 1) はじめに
  • 2) FMEA特徴
  • 3) FMEAの結果
  • 4) あとがき ※一部、内容が変更になりました。

第10章 ICH Q10 医薬品品質システムの概要

  • 1. ICHの品質に関する最近の3トピックス (Qトリオ) の経緯
    • 1.1 ICH Q10の特徴と日本企業の取り組み
    • 1.2 ICH Q10の用語の説明
    • 1.3 ICH Q10の概略
      • 1.3.1 各極GMP及びISO基準との関係
      • 1.3.2 薬事上のアプローチとの関連
      • 1.3.3 Q10の目的
      • 1.3.4 目的の達成のための手法
      • 1.3.5 品質システムの設計及び内容に関する考察
  • 2. 品質マニュアル
    • 2.1 Management responsibility
    • 2.2 経営陣のコミットメント
    • 2.3 マネジメントレビュー
  • 3. リスクマネジメント

第11章 医薬品品質マニュアルの概要とマネジメントレビューへの取り組み

  • はじめに
  • 1. 医薬品品質マニュアル及びマネジメントレビューへの取り組み方
  • 2. 今後の課題
    • 2.1 承認後変更の申請手続き
    • 2.2 PIC/Sへの加盟
    • 2.3 GMP査察における国際協力
参考資料 【医薬品品質マニュアル (雛形) 】
  • 1. 適用範囲
    • 1.1 一般的事項
    • 1.2 対象とする範囲
    • 1.3 用語の定義
  • 2. 医薬品品質マネジメントシステム
    • 2.1 一般的要件
    • 2.2 PQM-システムの要素,及びGMP要件との関連性
    • 2.3 マネジメントレビューの実施手順
    • 2.4 文書化要件
  • 3. 経営陣の責任
    • 3.1 経営陣の関与
    • 3.2 経営陣のコミットメント
    • 3.3 品質ポリシー
    • 3.4 品質計画
    • 3.5 品質目標
    • 3.6 資源配置の最適化
    • 3.7 組織内部における情報の伝達/共有化;
    • 3.8 マネジメントレビュー
    • 3.9 原材料調達,委託業務,サプライチェーンの管理
  • 4. 測定,分析,及び改善
    • 4.1 一般的要件
  • 5. 経営陣,マネジメントレビュータスクフォース及びGMP上の 管理者のジョブディスクリプション (EU GMP 1.2項,2.2項)
  • 6. マネジメントレビュータスクフォース報告書書式
  • 7. 重み付け係数の説明

第12章 経営陣参加の品質マネジメントシステム策定と運営における留意点

  • はじめに
  • 1. 経営陣のコミットメントと、品質方針の策定及び品質計画について
  • 2. 経営陣による資源管理について
  • 3. 経営陣による内部情報伝達システムの管理と運営について
  • 4. 経営陣によるマネジメントレビューの実施と継続的な改善について
  • 5. 外部委託作業及び購入資材の管理について
  • 6. 製品所有権における変更管理について
  • おわりに

第13章 品質マネジメントシステムに対する品質リスクマネジメントの適用例と留意点

  • はじめに
  • 1. モニタリングシステム及び管理システムの特定への適用例
  • 2. 継続的改善の分野特定及び優先順位付けへの適用例
  • 3. 企業活動内容に応じた医薬品品質システムの設計への適用例
  • 4. 外部委託作業及び購入原材料の管理への適用例
  • 5. 管理戦略の確立への適用例
  • 6. CAPAシステムにおける調査への適用例
  • 7. 変更マネジメントシステムにおける評価への適用例
  • 8. 業績評価指標におけるリスクアセスメントの適用例
  • 9. その他ICH-Q9付属書に示された、品質マネジメントにおけるQRM

執筆者

  • 檜山 行雄 : 国立医薬品食品衛生研究所
  • 石川 英司 : 大日本住友製薬(株)
  • 大河内 一宏 : 武田薬品工業(株)
  • 日比 加寿重 : アストラゼネカ(株)
  • Staffan Folestad : AstraZeneca
  • 淺原 初木 : ファイザー(株)
  • 小出 達夫 : 国立医薬品食品衛生研究所
  • 寶田 哲仁 : 持田製薬(株)
  • 落合 宏則 : 中外製薬工業(株)
  • 山田 哲 : 持田製薬(株)
  • 重光 真 : 明治製菓(株) 薬品カンパニー

監修

大日本住友製薬(株)
製剤研究所
マネージャー
石川 英司

出版社

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お問い合わせ

本出版物に関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(出版社への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

体裁・ページ数

B5判上製本 234ページ

ISBNコード

ISBN978-4-903413-79-2

発行年月

2010年1月

販売元

tech-seminar.jp

価格

27,500円 (税別) / 30,250円 (税込)

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