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CO2固体吸収剤の開発と性能評価

CO2固体吸収剤の開発と性能評価

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、CO2分離回収プロセスについて基礎から解説し、コスト試算とその妥当性評価、CO2分離回収の経済性評価のポイントを解説いたします。

開催日

  • 2024年2月6日(火) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • CO2回収技術に関心のある方
  • CO2回収・利用 (CCU) および関連分野の技術者・研究者

修得知識

  • CO2分離回収技術、CO2固体吸収剤の基礎
  • DACプロセスや固体吸収材に関する基礎知識
  • 実用的な吸収材の性能評価手法
  • プロセス開発の進め方やプロセス設計・経済性評価の考え方

プログラム

第1部 アミン揮発を抑制したCO2固体吸収剤の開発

(2024年2月6日 10:30〜12:00)

 はじめに、CO2分離回収技術の概要、技術目標に付いて解説する。CO2分離回収技術の中でも、近い将来において低コスト・省エネルギーでCO2を分離できると期待される固体吸収剤の概要、およびその吸収モデルについて解説する。更に、我々が開発している、アミンの揮発を抑制した固体吸収剤の詳細について述べるとともに、最近の研究内容についても紹介する。

  1. CO2分離回収技術
    1. 背景
    2. CO2分離回収技術の研究開発動向と技術目標
  2. CO2固体吸収剤
    1. 特徴と課題
    2. 開発の歴史
    3. イオン液体の混合によるアミン揮発抑制の方法と評価
    4. 吸収モデル
    5. 講師による最近の研究内容の紹介 (電場の利用)
  3. 今後の展望とまとめ
    1. DACへの応用と課題
    2. プロセス評価の例と解説
    3. まとめ
    • 質疑応答

第2部 安価で環境負荷の少ない粘土鉱物を用いた二酸化炭素固体吸収剤の開発

(2024年2月6日 13:00〜14:30)

 資源的に安定で安価、さらには環境負荷がない粘土鉱物を用いた二酸化炭素固体吸収材の開発を進めている。本講座では簡便な環境下で二酸化炭素を吸収・分離し、さらには繰り返し再生を達成する次世代型の二酸化炭素固体吸収材について紹介する。スチーム等を用いずに常温・常圧で高い吸収量を達成する固体吸収材、熱を用いずに二酸化炭素を分離する固体吸収材について述べる。さらに上記機能を発現させるための局所構造、材料設計の指針についても触れる。
 世界各国の二酸化炭素固体吸収材開発の取り組みについて俯瞰できる。固体への二酸化炭素吸収のメカニズムについて分子レベルで理解できる。固体からの二酸化炭素分離および再生のメカニズムについて分子レベルで理解できる。粘土鉱物あるいは無機層状化合物の構造について理解できる。粘土鉱物あるいは無機層状化合物の物性について理解できる。

  1. 粘土鉱物について
    1. 局所構造と物性
    2. 放射性セシウムなどに対する吸着特性
    3. 粘土鉱物と二酸化炭素の相互作用
  2. 二酸化炭素固体吸収材について
    1. 二酸化炭素吸収・分離・回収・再生のサイクル
    2. 各国の二酸化炭素固体吸収材開発の取り組み
    3. 固体吸収材に求められる性能
  3. 材料設計の指針
    1. オングストロームスケールの層間
    2. ナノシートエッジとステップ
    3. 核生成,ナノ結晶化,結晶成長
    4. 水を使わない二酸化炭素吸収
    5. 熱を使わない二酸化炭素分離
    • 質疑応答

第3部 大気中の直接CO2回収 (DAC) に用いる固体吸収材の評価とプロセス開発

(2024年2月6日 14:45〜16:15)

 カーボンニュートラル社会の実現に不可欠とされる大気中からのCO2直接回収 (DAC) プロセスにおいてキーマテリアルとなるのが固体吸収材です。DACプロセスの社会実装のために高性能な固体吸収材の開発と経済的なプロセスの構築が待望されています。
 本講座では、プロセス設計を目的とした固体吸収材の性能評価手法と、得られたデータから経済的なプロセスを開発するための手法や事例をご紹介します。

  1. DACプロセスと固体吸収材について
    1. ネガティブエミッション技術の役割
    2. DACプロセスの概要
    3. 各種CO2回収技術の比較と固体吸収材の特長
    4. 固体吸収材の開発トレンドと技術課題
  2. 固体吸収材の評価手法
    1. 熱天秤を用いた性能評価
    2. ガス吸着装置を用いた性能評価
    3. 破過試験による性能評価
    4. KRIにて開発したCO2吸着サイクル評価装置
  3. 性能評価データを用いたプロセス開発
    1. プロセス開発の進め方
    2. 吸着プロセス設計の基礎
    3. DACプロセスの特性
    4. DACプロセスの経済性評価
    • 質疑応答

講師

  • 小玉 聡
    東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 関口研究室
    助教
  • 佐藤 公法
    東京学芸大学 広域自然科学講座 環境科学分野
    教授
  • 白石 浩憲
    株式会社KRI 環境化学プロセス研究部 CNプロセス研究室
    室長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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