技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

車載用バスバーの基礎と技術動向

車載用バスバーの基礎と技術動向

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、バスバーの役割、設計方法、コストや性能に影響の大きい溶接方法、材料のポイントである絶縁材料について解説いたします。

開催日

  • 2023年10月16日(月) 10時00分 16時20分

プログラム

 EV化の進展により、バッテリーやインバーターの高圧大電流の配線や電源変換等に使用されるバスバーの重要性がますます高まっています。
 本セミナーでは、バスバーの役割、設計方法、コストや性能に影響の大きい溶接方法、材料のポイントである絶縁材料について講演いただきます。バスバーについての情報は多くはありません。バスバーについての知識を得る機会として、ぜひご参加ください。

第1部 車載インバータの実装技術とバスバーの役割

(10:00〜12:00)

 車両の電動 (特にEV) 化が進む中、重要な役割を果たすのがインバータです。車両におけるプラットフォーム (PF) 設計が当たり前となり、各車両のPF設計に沿ったインバータの設計がなされています。
 本講義ではまず、様々なインバータの実装構造を実例をもとに紹介しながら、そこでDC入力ラインあるいはAC出力 (モータへの接続) ラインとしてのバスバーの役割を確認します。さらに、最近進められている車両価値向上に対応したPF設計に沿ったインバータの事例を基に、バスバーの将来に向かって果たす役割を考察します。

  1. カーエレクトロニクスの概要
    1. クルマ社会を取り巻く課題
    2. 環境対応 (電動化) と安全性向上 (自動運転)
  2. 車載電子機器と実装技術への要求
    1. 車載電子製品へのニーズ
    2. 小型化が求められる背景
    3. 品質の確保
    4. プラットフォーム (PF) 設計への対応
    5. 小型化と熱設計の考え方
  3. パワーデバイス・モジュールの放熱・実装設計
    1. パワーデバイスの放熱性向上の動向
    2. 片面冷却方式
    3. 両面冷却方式
  4. インバータにおける実装構造とバスバーの役割
    1. インバータの放熱設計の分類
    2. 事例1:空冷の小型インバータにおけるバスバーの役割
    3. 事例2:両面冷却のインバータにおけるバスバーの役割
    4. 事例3 – 5:片面直接冷却のインバータにおけるバスバーの設計
    5. 事例6:両面直接冷却におけるバスバーの設計
  5. 最近のインバータにける実装構造の動向
    1. 軽量化を実現したインバータとバスバーの使い方
    2. 小型薄型化実現のためのバスバー設計の工夫
  6. 将来動向
    1. PF設計とインバータの関係
    2. インバータの小型化とe – Axleの実現
    3. 車両搭載形態とe – Axleの関係
    4. EV用パワートレインに求められる将来動向
    5. 実装技術と車両の付加価値向上を目指した製品開発

第2部 寄生パラメータを考慮したラミネートバスバー設計

(13:00〜14:00)

 ラミネートバスバーの寄生パラメータの理解とそのスイッチング波形への影響を考える。さらに、最適なスイッチング波形を実現するための寄生パラメータを含む等価回路の生成についても深く探究する。また、機械学習を活用したバスバーの効率的な構造設計法についても考察する。これらは、電気部品設計者が次世代の自動車技術の開発に役立つ重要な知識と技術を提供するものである。

  1. ラミネートバスバーの等価回路
  2. 寄生インダクタンス・キャパシタンス・抵抗
  3. 最適スイッチング波形
  4. 機械学習を用いたバスバー設計

第3部 Blue-IRハイブリッドレーザBRACEによるバスバー溶接技術

(14:10〜15:10)

 昨今、カーボンニュートラル達成のために車両電動化の動きは日々加速している。中でも基幹部品となるモータ、インバータ、電池については小型化、軽量化、高出力化が求められている。それらを達成するために、我々はハイブリッドレーザBRACEでの溶接ソリューションを提案している。
 本講演ではバスバーへの溶接適応例を中心に我々のレーザ加工ソリューションについてご紹介させていただく。

  1. 古河電工 会社紹介
  2. 古河電工産業用レーザについて
  3. Blue-IRハイブリッドレーザBRACEの特徴
  4. Blue-IRハイブリッドレーザBRACEを用いたバスバーの溶接
  5. 車両電動化を見据えたバスバー以外へのレーザ加工の適応可能性について
  6. まとめ

第4部 車載用バスバーに使用される高機能性絶縁樹脂

(15:20〜16:20)

 将来のバッテリー電気自動車 (BEV) の多くは、高電圧バッテリー (800V以上) を搭載し、低損失で高速スイッチング可能なSiCパワー半導体を用いたインバータを使用します。スイッチングの高速化、高電圧化、電力密度の向上は、樹脂材料に今まで以上に大きな負荷がかかることを意味します。
 本講演では、様々な高機能性樹脂のご紹介と、絶縁と耐熱の両側面からバスバーに適切な絶縁樹脂の選び方について説明いたします。

  1. 高機能性樹脂 (エンプラ、スーパーエンプラ) について
    1. 樹脂の耐熱性、機械特性
    2. 樹脂の電気特性 (絶縁性能)
  2. 高電圧バスバー部材のトレンド
    • 小型化
    • 高CTI
    • 耐熱衝撃特性
  3. 車載用電気電子部品に使用される高機能性樹脂の選び方
  4. 講演でご紹介する車載用電気電子用途に使用される高機能性樹脂
    1. PA6T (アモデル PPA)
    2. ポリフェニレンスルフィド (ライトン PPS)
    3. 液晶ポリマー (ザイダー LCP)
    4. ポリアリルエーテルケトン (アバスパイア PAEK)
    5. ポリエーテルエーテルケトン (キータスパイア PEEK)
    6. その他 (PA66、PBTとの比較など)

講師

  • 和田 圭二
    東京都立大学 大学院 システムデザイン研究科
    教授
  • 安岡 知道
    古河電気工業 株式会社 研究開発本部 エレクトロニクス研究所 エレクトロニクス応用技術開発2部 産業レーザ応用開発課
  • 佐藤 保信
    ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン株式会社 トランスポーテーション アジアパシフィック
    マーケティングマネージャー

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

案内割引・複数名同時申込割引について

S&T出版からの案内をご希望の方は、割引特典を受けられます。
また、4名様以上同時申込で全員案内登録をしていただいた場合、3名様受講料 + 3名様を超える人数 × 22,000円(税込)でご受講いただけます。

  • Eメール案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,000円(税別) / 73,700円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 87,000円(税別) / 95,700円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 107,000円(税別) / 117,700円(税込)
  • Eメール案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 250,000円(税別) / 275,000円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/5/13 欧州のサーキュラーエコノミー政策動向とELV (廃自動車) 規則案 東京都 会場・オンライン
2024/5/16 xEVにおける車載電子製品のサーマルマネジメント 東京都 会場・オンライン
2024/5/17 電力・ガス業界のしくみ・ビジネス概説と秘話 東京都 会場・オンライン
2024/5/21 xEVのPCU (パワーコントロールユニット) と自動車用パワーエレクトロニクスの技術動向 東京都 会場
2024/5/27 燃料電池・水電解の基本および最新技術動向 オンライン
2024/5/27 ホログラフィ技術の基礎と車載用ヘッドアップディスプレイへの応用 オンライン
2024/5/27 EVの最新技術動向と将来展望 オンライン
2024/5/28 車載電池・リチウムイオン電池の爆発・火災事故の傾向、 その安全性向上技術、過酷試験の進め方、規制対応 オンライン
2024/5/28 絶縁破壊・劣化の基礎、測定・劣化診断と高分子絶縁材料の高機能化 オンライン
2024/5/28 自動車シートの座りを人間工学の眼で観る オンライン
2024/5/30 EV用モータの技術トレンド 東京都 会場・オンライン
2024/5/30 自動車産業のサプライチェーンと業界動向 オンライン
2024/5/31 電動化 (EV駆動等) モータと回路基板の高電圧化・高周波化・熱対策に向けた、樹脂材料開発と絶縁品質評価技術 オンライン
2024/5/31 リチウムイオン電池電極スラリーの分散、混練技術とその最適化 オンライン
2024/5/31 特許から紐解く、自動運転の将来とは? 東京都 会場・オンライン
2024/6/3 車載半導体の最新技術と今後の動向 オンライン
2024/6/4 欧州のxEV及び電池業界動向 東京都 オンライン
2024/6/6 パワーモジュールパッケージの高耐熱化・低熱抵抗化の技術動向 大阪府 会場
2024/6/7 CASE実現のための車載機器の熱対策と冷却技術の具体的実践技術 オンライン
2024/6/7 NTTグループの自動運転支援サービス 東京都 会場・オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書
2024/4/15 無人配送車・システム 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2024/4/8 自動車車内の音静粛化技術 技術開発実態分析調査報告書
2024/1/31 車室内空間の快適性向上と最適設計技術
2023/11/30 EV用電池の安全性向上、高容量化と劣化抑制技術
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023
2023/11/29 リチウムイオン電池の拡大、材料とプロセスの変遷 2023 [書籍 + PDF版]
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢) [書籍 + PDF版]
2023/11/14 x/zEV用電池の拡大 (目標、現状とグローバルな態勢)
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題) [書籍 + PDF版]
2023/7/6 x/zEVへの転換2023 (各国の現状、目標と課題)
2023/6/14 車載用リチウムイオン電池リサイクル : 技術・ビジネス・法制度
2023/6/9 2023年版 リチウムイオン電池市場の実態と将来展望
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/10 2023年版 二次電池市場・技術の実態と将来展望
2022/12/31 機械学習・ディープラーニングによる "異常検知" 技術と活用事例集
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ
2022/10/17 リチウムイオン電池の拡大と正極材のコスト & サプライ (書籍 + PDF版)