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バイオ医薬製造用シングルユース製品の使用トラブル対策

バイオ医薬製造用シングルユース製品の使用トラブル対策

~リスクベースで行うE&L評価の手法とは / 資材購入者としてのリスク対策の事例~
東京都 開催 会場 開催

開催日

  • 2020年4月20日(月) 10時00分17時00分

受講対象者

  • 製薬会社で無菌製剤の研究開発、製造、品質保証に携わる方
  • 濾過滅菌フィルターやシングルユースシステムの評価・バリデーションに携わる方
  • 医薬品の製剤化工程のシングルユースシステム導入、評価を検討している方

プログラム

第1部. シングルユースシステムの抽出物 (Extractables) /溶出物 (Leachables) のリスクベースアプローチ

(2020年4月20日 10:00〜12:00)

 溶出物 (抽出物/溶出物, Extractables/Leachables) は、医薬品製造に使用されるプラスチック部材から接触する液体側に移行する化合物の総称であり、溶出物評価は、主にそれらに医薬品の安全性や品質へのリスクがないことを調査・検証するものです。シングルユースシステムの普及や技術の発展、溶出物分野の議論や実例の蓄積に伴い、標準的な試験手法などの情報が更新されています。また、無菌医薬品製造で用いられる濾過滅菌フィルターやシングルユースシステムのバリデーションの1項目でもあります。
 本講座では業界動向の更新と、具体的なリスクベースアプローチの評価方法について説明致します。

次の方々にご参考いただける講座となっております。

  1. 抽出物 (Extractables) /溶出物 (Leachables) の定義
  2. Extractables/Leachables評価の必要性と関連ガイドライン
    • 評価の必要性
    • 関連レギュレーション
    • PDA Technical Report No.66
    • BPOG Extractables protocol / Leachables Guide
    • USP665
  3. Extractables/Leachables評価の流れ
    • リスクベースアプローチ
    • 評価対象決定
    • Extractables評価
    • 安全性評価
    • Leachables試験
    • リスクベースアプローチを用いた評価事例紹介
    • 質疑応答

第2部. 製造現場におけるシングルユース製品の使用トラブルと運用のポイント

(2020年4月20日 12:45〜14:45)

 近年のシングルユース製品の発展により、商用規模の生産から小規模・少量・多品種の医療ニーズまで適応しうる製品群が揃っており、バイオ医薬品原薬の技術シーズ開発においてはより広い機器の選択肢を持つことが可能となった。これに呼応しシングルユース機器のもつ閉鎖系構築のやり易さから、クリーンルームに代表される製造環境を含む生産プロセスの構築では、より合理的な仕様・手法の採用が可能となっている。また、製品の組み合わせによる工程設計のフレキシビリティから、計画時には将来の持続可能性や拡張性をあらかじめ考慮しておくことの重要性が増している。
 本講演においては、米国FDAによる製造承認を取得した設備の計画・運用実績と経験をもとに、バイオ医薬品の品質リスク評価を軸としシングルユース製品を利用した生産プロセスにおける環境構築や、GMP運用の着眼点・留意点を、ケーススタディや事例を用いてご紹介する。

  • 代表的なバイオ医薬品原薬の製造プロセスとシングルユース機器の選択例
  • 機能相関図を用いた生産プロセス運用の検討
  • シングルユース機器を使用する際に実施する品質リスクアセスメントの考え方
  • バイオハザード、バイオセーフティへの考慮
  • クリーンルームのレイアウト検討イメージ
  • シングルユース製品の選択とサプライヤー監査、評価
  • 申請時に勘案すべきポイントの基本的な考え方
    • 抽出物
    • 溶出物
    • 安定性
    • 技術移転
    • スケールアップ
    • 同等性 etc.
  • シングルユース製品の変更と変更管理、再バリデーションの例
  • シングルユース製品使用時のヒューマンエラーの事例と再発防止策
  • 間違いの防止と作業の記録、データインテグリティへの対応
  • 生産現場のシングルユース装置、部材管理の例
    • 5S
    • 表示の励行
  • 質疑応答

第3部. シングルユース製品の検品・外観検査方法とGMP要件への対応

(2020年4月20日 15:00〜17:00)

 マニュアルの、あるいは自動化された検査工程は、全ての可視的な微粒子、または可視的異物を完全に取り除くことを保証することができない。したがって、そのような不良品の防止は、重要な考慮事項となっている。低い粒子負荷をもつ製品の信頼できる製造を保証するためには、環境の管理と共に、良好なプロセス及び製品の設計が必要である。そのプロセスを通しての品質を保証するために、クリティカルな区域における検査のライフサイクル・アプローチを考える必要がある。このアプローチは、入荷してくる直接容器等の規格に基づく品質特性の制定と、それに続く受入れ試験を行うことから始まる。マニュアルによる目視検査は、薬局方の基準となる検査方法である。
 本講座は、シングルユース製品の外観検査方法と技術について解説する。

  1. シングルユース製品中の異物の種類
  2. 検査方法と技術について
  3. 検査工程の能力
  4. マニュアル目視検査
  5. 検査員の疲れと、人間工学的考察
  6. 半自動目視検査
  7. 自動目視検査
  8. 光遮蔽法
  9. 検査プロセスの適格性評価とバリデーション
  10. 限度見本の作成
  11. 粒子のタイプ
  12. 不適合確立の測定
  13. 検査員の訓練と適格性評価
  14. 適格性再評価
    • 質疑応答

講師

  • 矢吹 知佳子
    メルク株式会社 プロセスソリューションズ事業本部 バイオリライアンスバリデーションサービス
    バリデーションプロジェクトコーディネーター リーダー
  • 小川 敦嗣
    株式会社UNIGEN 戦略渉外本部
    取締役 本部長
  • 人見 英明
    合同会社 ヒトミライフサイエンス研究所

会場

株式会社 技術情報協会
東京都 品川区 西五反田2-29-5 日幸五反田ビル8F
株式会社 技術情報協会の地図

主催

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複数名
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アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

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