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「ポリプロピレン」の材料としての基本的な構造、特性、その応用

「ポリプロピレン」の材料としての基本的な構造、特性、その応用

~熱的特性、力学的特性、耐薬品性や耐候性、他材料との接合性や分散性 / 自動車分野における「モノマテリアル樹脂」としての可能性、今後の市場展望~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、高分子の分析・評価技術、添加剤の適切な配合法、高分子材料の劣化と対策について詳解いたします。

開催日

  • 2025年11月26日(水) 10時30分16時30分

プログラム

 ポリプロピレンは、身の回りで多く使われている汎用樹脂の一つです。その理由として、成形加工しやすい、コストパフォーマンスに優れる、性能をカスタマイズできる等があげられます。この講座では、種々の素材の中で、ポリプロピレンの持つ特徴を説明します。その特徴を生かすためには、適切な銘柄を調達し、最適な加工を施す必要があります。
 非常に幅広い知識の中で、今回は、広く浅く基礎から応用までの技術を紹介していきます。実務でポリプロピレンを扱っていて、日ごろ疑問を持っている技術者との質疑応答を通して、一方通行では説明されないようなトビックスまで幅広く解説します。

  1. ポリプロピレンの歴史
    1. おいたち
    2. 樹脂改良の足跡
      1. 低温における衝撃強度の改良
      2. 剛性の改良
      3. 透明性の改良
      4. 難燃化
      5. 耐候性の改良
      6. 耐銅害性グレード
      7. 帯電防止
      8. 二次加工性の改良
      9. 染色性の改良
  2. ポリプロピレンの化学
    1. プロピレン
    2. プロピレンの重合
      1. 重合触媒
      2. 重合反応
    3. ポリプロピレンの製造法
      1. ホモポリマー
      2. ランダム共重合体
      3. 衝撃グレード
  3. ポリプロピレンの構造と物性
    1. 分子量と分子量分布
      1. 分子量
      2. 分子量分布
    2. 分子構造と結晶構造
      1. 一次構造 3.2.2 立体規則性
      2. 二次構造 3.2.4 高次構造
    3. 熱的性質
      1. ガラス転移温度と融解温度
      2. PVT
      3. 緩和
      4. 結晶化速度と結晶化度
    4. 溶融物性
      1. メルトマスフローレート
      2. 溶融粘度の測定
      3. 密度と表面エネルギー
    5. 固体物性.機械的性質
      1. 降伏強度、伸び
      2. 弾性率
      3. 衝撃強度
      4. 表面硬度
      5. 摩耗抵抗、スクラッチ性
    6. 耐久性
      1. 耐クリープ性
      2. 耐疲労性
    7. その他性質
      1. ヒンジ特性
      2. 比熱、熱伝導率
      3. 電気的性質
      4. 耐薬品性、耐ストレスクラッキング性
  4. ポリプロピレンの劣化と機能化
    1. 劣化の全体像
      1. 外的な要因
      2. 内的な要因
    2. ポリプロピレンの劣化機構
      1. 自動酸化反応
      2. β切断による分子量の低下
      3. 劣化による構造物性の変化
    3. 安定性を付与する添加剤
      1. 酸化防止剤
      2. 光安定剤
      3. 中和剤
      4. 分散剤
      5. 架橋剤、分解剤、発泡剤
      6. 難燃剤
    4. 機能を付与する添加剤
      1. 造核剤
      2. 帯電防止剤
      3. 滑剤
      4. 防曇剤
      5. 離型剤
      6. アンチブロッキング剤
      7. 抗菌剤
      8. 蛍光増白剤
    5. 分析法、試験法
      1. 前準備
      2. 定性分析
      3. 定量分析
  5. 調色とコンパウンド
    1. 調色
      1. 色材
      2. 凝集と分散
      3. 工業的な混合方法
    2. コンパウンド
      1. 二軸押出機
      2. フィラー充填
      3. ガラス強化
      4. エラストマー変性
      5. 反応混練
  6. ポリプロピレンの加工法
    1. 延伸加工
      1. 無配向と延伸による構造形成
      2. キャストフィルム
      3. BOPP
      4. インフレーションフィルム
      5. 溶融紡糸
      6. 延伸テープ
    2. 射出成形
      1. 射出成形品の構造形成
      2. 構造と物性
    3. その他
      1. 中空成形
      2. 不織布
      3. シート成形
      4. 回転成形
  7. ポリプロピレンの用途
    1. ポリプロピレンの性質
      1. ポリプロピレンのプラスチックの中における位置
      2. 他樹脂との比較
      3. カタログ、使用銘柄の選定
      4. グレード群毎の成形性
    2. 使用例
      1. 家庭用品
      2. 電気産業関係
      3. 自動車関係部門
      4. 化学工業用
      5. 包装、輸送用資材
      6. 建材
      7. 農、畜、水産業用資材
      8. 衣料
      9. 医療用
      10. その他の用途
    • 質疑応答

講師

  • 小林 豊
    山形大学 グリーンマテリアル成形加工研究センター
    産学連携教授

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

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