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高分子材料の粘弾性に伴う残留応力発生 & 解放機構と低減化法

高分子材料の粘弾性に伴う残留応力発生 & 解放機構と低減化法

~粘弾性特性の理解とその利用法 / 残留応力の発生要因、変形や特性変化の長期予測~
オンライン 開催

アーカイブ配信で受講をご希望の場合、視聴期間は2025年8月7日〜17日を予定しております。
アーカイブ配信のお申し込みは2025年8月7日まで承ります。

概要

本セミナーでは、高分子材料の粘弾性について基礎から解説し、粘弾性挙動の解釈法とその利用法、粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構と低減化法について、事例を交えて解説いたします。

開催日

  • 2025年7月29日(火) 10時30分16時30分

受講対象者

  • 高分子材料の成形で課題を抱えている担当者
  • 高分子材料を用いた製品の設計担当者
  • 高分子材料を用いた製品の品質保証担当者
  • 高分子材料に関連する技術者・開発者・研究者、品質担当者

修得知識

  • 高分子材料の基本特性である粘弾性特性/挙動
  • 残留応力の発生メカニズム
  • 残留応力の低減方法並びに積極的な利用法
  • 時間-温度換算則の概念
  • 時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎
  • 粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎

プログラム

 高分子材料の力と変形の比例定数である材料定数は、他の材料に比べ時間と温度によって変化する、いわゆる粘弾性挙動が著しい。材料定数の粘弾性特性は、全ての材料が有しているが、高分子材料以外の材料においては、この挙動が現れるのがかなりの高温領域であることから、殆ど一定値として扱っている。高分子材料の成形後の経時的な変形や破壊は、成形時に素材の粘弾性特性によって生じる残留応力に起因するところが大である。
 この粘弾性特性を理解することで、高分子材料の成形時に生ずる残留応力の発生メカニズム、残留ひずみを少なく出来る成形温度条件の選定、突如起こる成形不良の対策法、残留応力除去のためのアニーリング条件、数値解析に有用な材料特性の提供、粘弾性特性に成立する時間-温度換算則を用いた強度や変形の変化割合の長期予測、シミュレーション時のデータの取り扱い等々が感や経験に頼らず定量的に行うことができます。
 ここでは、高分子材料の粘弾性特性を平易に説明し、これを一つの判断道具とした、残留応力の発生機構及びその低減化法について説明します。

  1. 第1部 高分子材料の最も重要な粘弾性特性の理解
    1. 粘弾性特性・熱粘弾性特性について
    2. 粘弾性特性・熱粘弾性特性の使用方法
    3. 粘弾性に伴う特異現象
      • クリープ挙動
      • 緩和挙動
  2. 第2部 高分子材料の力学の理解
    1. 高分子材料の応力とひずみ
    2. 粘弾性特性と粘弾性モデル
    3. 応力-ひずみ関係式
  3. 第3部 高分子材料の残留応力の発生機構の理解
    1. 残留応力発生要因の分類
    2. 粘弾性特性によって生ずる残留応力
      1. 応力と残留応力
      2. 粘弾性特性で生ずる残留応力の発生機構
    3. 熱硬化収縮によって生ずる残留応力
      1. 熱硬化性樹脂の硬化過程のモデル化
      2. 熱粘弾性力学モデル
      3. 熱硬化収縮によって生ずる残留応力の発生機構
  4. 第4部 残留応力の理論的・実験的解析方法の理解
    1. 残留応力の基礎式の誘導方法
    2. 理論的な解析方法
    3. 実験的な解析方法
  5. 第5部 時間-温度換算則の理解
    1. 時間-温度換算則の基礎概念
    2. 時間-温度換算則の成立と確認法
    3. 時間-温度移動因子
      • アレニウス型
      • WLF型
  6. 第6部 時間-温度換算則を用いた各種事象の予測方法
    1. 残留応力解放の長期予測法
    2. クリープ変形の長期予測法
    3. クリープ破壊の長期予測法
    4. CFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
  7. 第7部 残留応力低減の新射出成形法の紹介
    1. GAP (Gas Assist Pressure :ガスアシストプレッシャー法)
    2. 射出発泡成形法+GAP, 射出中空成形法+GAP, 射出圧空成形法+GAP
    • 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 180,000円(税別) / 198,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 210,000円(税別) / 231,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

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    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
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    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • 配信開始となりましたら、改めてメールでご案内いたします。
  • 視聴サイトにログインしていただき、ご視聴いただきます。
  • 視聴期間は2025年8月7日〜17日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は別途、送付いたします。

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