技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

高分子難燃化とリサイクル

高分子難燃化とリサイクル

~基礎から規格・評価法、技術・規制動向、実用製品での技術例、サーキュラーエコノミー対応まで~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、プラスチックスの難燃化技術に関して、基礎 (燃焼・難燃化メカニズム) 、代表的な難燃剤の種類と処方、評価方法、市場・規制動向、実用的な難燃化処方、講演者による開発事例 (シリコーン系難燃剤、自己消火性エポキシ樹脂など) 、さらに、今後の動向と展望 (サーキュラーエコノミー対応でのリサイクル性、無煙化など) を詳細にわかりやすく解説いたします。

開催日

  • 2025年6月19日(木) 10時00分17時00分

受講対象者

  • 主にプラスチック、建材、自動車材料、電子部品・機器メーカーなどの研究者・開発者

修得知識

  • プラスチックスの燃焼・難燃化のメカニズム
  • 主要な難燃剤の種類と構造
  • 主要なプラスチックでの難燃剤の利用方法
  • 実際の開発事例による実用開発のノウハウ
  • サーキュラーエコノミーに対応する難燃性プラスチックのリサイクルの技術動向
  • ノンハロゲン難燃剤による難燃化技術
  • オールバージン樹脂とリサイクル樹脂での難燃性の違い
  • リサイクル素材を活用した難燃化グレードの課題とその改善法
  • 難燃プラスチックのリサイクル技術

プログラム

第1部 プラスチックの難燃化技術とリサイクル

(2025年6月19日 10:00〜11:30)

 火災防止のためプラスチックの難燃化は一層重要となっているので、難燃剤の基礎から実際の処方とともに、サーキュラーエコノミーに対応する難燃性プラスチックのリサイクルの最新動向の知識の習得を目指す

  1. 難燃化技術の基礎
    1. 難燃化メカニズム
      • プラスチックの燃焼現象
      • 難燃化要因
    2. 難燃剤の種類
      • 難燃機構
      • 臭素系
      • リン系
      • 金属水酸化物
      • シリコーン系
      • その他
    3. 代表的プラスチックの難燃処方
      • ポリオレフィン
      • ポリスチレン
      • ポリカーボネート
      • エポキシ樹脂他
  2. 難燃規格と評価方法
    • 電子機器
    • 自動車
      • 内・外装材
      • バッテリー
    • 建材
  3. 規制動向: 国内や欧米での難燃剤の規制動向
    • ハロゲン
    • アンチモン
    • リン
  4. 製品別プラスチックの難燃化
    • 電子製品 (外装材、実装材) 、自動車 (バッテリーケース) 、建材
      1. シリコーン添加ポリカーボネートの 開発と電子機器外装材への適用
      2. 自己消火性エポキシ樹脂複合材の開発と 電子部品への適用
      3. 難燃性バイオプラスチック (ポリ乳酸系、セルロース系)
  5. 開発・実用化の事例
  6. サーキュラーエコノミーに対応する 難燃性プラスチックのリサイクルの技術動向
    1. マテリアルリサイクル
      • 代表的なリサイクルフロー
      • 選別・分離技術
      • 再利用のための劣化判断・物性回復技術の開発動向
    2. ケミカルリサイクル
      • ハロゲン系および非ハロゲン系難燃剤使用材から有価物回収、難燃剤の処理
  7. まとめと今後の技術動向・展望
    • 質疑応答

第2部 ノンハロゲン難燃剤による難燃化技術とリサイクル材への応用

(2025年6月19日 12:10〜13:40)

  1. 難燃剤の種類と難燃メカニズム
    1. 難燃剤とは?
    2. 難燃剤が求められる用途
    3. 各種難燃剤の難燃メカニズム
    4. ポリオレフィン樹脂の難燃化
      1. イントメッセント系難燃剤
      2. 適用事例
    5. ポリオレフィンフィルムの難燃化
      1. ヒンダードアミン系難燃剤
      2. 適用事例
    6. ポリカーボネート樹脂系の難燃化
      1. 縮合リン酸エステル系難燃剤
      2. 適用事例
  2. リサイクル樹脂への適用
    1. 繰り返し加工に対する耐久性評価
      1. PPの繰り返し加工性
      2. PC/ABSの繰り返し加工性
    2. リサイクルPPへの難燃剤適用事例の紹介

第3部 家電由来の再生プラスチックを用いた難燃化コンパウンド材料の開発

(2025年6月19日 13:50〜15:20)

 再生プラスチックを用いた難燃化ポリプロピレン樹脂の開発時と量産機での課題を中心に述べる。今後、当社の目指すマテリアルリサイクルの方向性についてもご案内する。

  1. 再生プラスチックを用いた難燃化グレードのご紹介
  2. 家電由来の再生プラスチックを用いた難燃化PPの開発と製造
    1. オールバージン樹脂使用時と再生樹脂使用時の性能比較
    2. 再生プラスチックを使用した難燃化樹脂の生産フロー
    3. 開発時の課題と解決
    4. 量産機へのスケールアップでの課題と解決
  3. 今後の当社の目指すマテリアルリサイクルの方向性
    1. 設備面
    2. 素材面
    • 質疑応答

第4部 難燃プラスチックのリサイクル技術と家電製品への展開

(2025年6月19日 15:30〜17:00)

 使用済み家電製品から回収したプラスチックを新しい家電製品の部材として何度も繰り返し再生利用可能な自己循環型マテリアルリサイクル技術の紹介。 特に難燃性樹脂のリサイクルに関する課題と対応策について述べる。

  1. 使用済み家電製品から回収したプラスチックの課題
  2. リサイクル性を考慮した難燃樹脂の開発
  3. 難燃グレード樹脂のリサイクル技術
    1. PC+ABS廃材のリサイクル
    2. 難燃HIPS廃材のリサイクル
    3. PP廃材の難燃化
  4. 家電製品への展開事例
    • 質疑応答

講師

  • 位地 正年
    環境・バイオ・プラスチックリサーチ
    代表
  • 阪野 圭亮
    株式会社ADEKA 樹脂添加剤開発研究所 改質剤開発室
    課長補佐
  • 和田 拓也
    高六商事 株式会社 開発課
    課長
  • 福嶋 容子
    シャープ株式会社 Smart Appliances & Solutions事業本部 要素技術開発部
    課長

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/8/26 エポキシ樹脂 2日間総合セミナー オンライン
2025/8/26 ポリマーブレンド・アロイの基礎と評価方法 オンライン
2025/8/26 二軸押出機のスクリューデザイン 超入門 オンライン
2025/8/27 ゴム・プラスチック材料のトラブル解決 2コースセット 東京都 会場
2025/8/28 EV電動化モビリティの高電圧絶縁評価技術の基礎と実例 オンライン
2025/8/28 プラスチック発泡体の気泡構造制御と成形条件最適化、トラブル対策 オンライン
2025/8/28 ポリマーアロイ・ブレンドの基礎とモルフォロジー・物性の制御 オンライン
2025/8/29 高分子合成・重合反応のメカニズムと設計指針 オンライン
2025/8/29 高分子材料の誘電・絶縁特性の基礎、絶縁劣化・破壊メカニズムとその対策 オンライン
2025/8/29 海外 (EU、米国・カナダ、アジア・豪州) の難燃剤規制 (ハロゲン系・リン系) の最新動向・地域別状況 オンライン
2025/8/29 シリコーン製品の基礎と用途・取り扱いのポイント オンライン
2025/8/29 ポリマーブレンド・アロイの基礎と評価方法 オンライン
2025/8/29 セルロースナノファイバーの複合化技術と計算科学を用いた構造解析 オンライン
2025/9/2 製品設計に役立つゴム材料の勘所と最適設計手法 東京都 会場・オンライン
2025/9/3 可塑剤・フタル酸エステルを取り巻く国内外の規制・市場動向と今後の課題 オンライン
2025/9/4 プラスチック、フィルム分野における「伸長流動」の考え方、その測定法と応用 オンライン
2025/9/5 廃プラスチックのリサイクル関連技術における最新動向 オンライン
2025/9/5 高分子材料へのフィラーのコンパウンド技術およびナノコンポジット化技術、その特性・分散性制御と機能性付与 オンライン
2025/9/5 押出機内の樹脂挙動および混練の基礎と最適化 オンライン
2025/9/5 摩擦振動・異音の入門講座 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/31 ポリウレタンの材料設計、環境負荷低減と応用事例
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/6/24 EV用リチウムイオン電池のリユース&リサイクル
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/12/15 欧州のリサイクル 総合分析
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望 [書籍 + PDF版]
2023/9/1 プラ容器 vs 紙包装 vs パウチ包装市場の現状と展望
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/6/14 車載用リチウムイオン電池リサイクル : 技術・ビジネス・法制度
2023/4/6 電池の回収・リユース・リサイクルの動向およびそのための評価・診断・認証
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化