技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

トラブル事例から学ぶ問題なく技術移転 (製造と試験) を行うために知っておくこと

トラブル事例から学ぶ問題なく技術移転 (製造と試験) を行うために知っておくこと

~品質の課題とレギュレーション対応 (一変・軽微判断)~
オンライン 開催
  • ライブ配信セミナーには、特典としてアーカイブ配信が付きます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は2025年8月8日〜29日を予定しております。
  • ライブ配信を受講しない場合は、「アーカイブ配信」をご選択ください。

概要

本セミナーでは、ICH-Q8製剤開発ガイドライン、技術移転上の注意点、技術移転でのレギュレーション上で考慮すべき点、製造所変更上の課題について、豊富な具体的事例を交え、実務で実践できるよう解説いたします。

開催日

  • 2025年7月25日(金) 10時30分16時30分

修得知識

  • ICH Q8製剤開発ガイドライン (通知)
  • 技術移転上の注意点の事例
  • 技術移転でのレギュレーション上、考慮すべき点
  • 製造所変更上の課題

プログラム

 委託製造と外部試験機関活用による技術移転の機会が増え、技術移転はますます重要になってきている。トラブルは3H (初めて、変更、久しぶり) の時に起きやすいと言われ、まさに技術移転はトラブルの宝庫であり、それをいかに減らすかが重要になってくる。
 技術移転とは新製品の設計部門から製造部門に移管することでもあり、製造所を変更することでもある。技術移転はできるだけ早く、コストを下げて行いたいとの考えがあり、一方ではミスを失くすために、慎重にあらゆるリスクを確認して行いたいという二律背反の課題でもある。さらに、2005年の改正薬事法により、製造販売承認書に製造場所並びに詳細な製造方法を記載することになったことで、技術だけの問題ではなく、レギュレーション上の対応も必須になってきた。
 委託先のトラブルはまさに製販の責任である。また、販売会社にとっても自社のブランドを低下させる。技術移転できても、品質に問題が生じれば、それはきちんと技術移転できなかったことになります。品質保証を伴ってこそ技術移転ができたということになる。バリデーションは問題なく終わったが製造でトラブル、さらには製品回収が起きている。
 本講習会では、過去の技術トランスファーの課題や失敗などから注意すべき点を紹介するとともに、レギュレーションの変更管理の事例についても紹介する。委受託に関する製販の期待と受託側の強み並びに原薬製造所のGMP不備による製剤の回収についても紹介する。

  1. 技術移転の抱える問題点
    1. 委託先の増加
    2. グローバルな製剤の与える影響の大きさ
    3. 製造場所の自社以外の委託先との関係
    4. 原薬製造所の問題による、製剤の回収
    5. レギュラトリーサイエンス エキスパート研修会 専門コース (第299回)
      • 先発メーカーからの製造委託
      • 4つの類型分類と特徴
  2. 技術移転のタイプ
    1. 設計部門から製造部門への技術移管
    2. 製造場所の変更
    3. 導入品の技術評価
    4. 承継に伴う製造サイト変更
    5. 連続生産などの改善に伴うライン新設
  3. ICH8 製剤開発のガイドライン (通知) など
    1. 第1部 製剤開発に関するガイドライン
    2. 第2部 製剤開発に関するガイドライン 補遺
    3. 医薬品の最新の品質管理システムのあり方・手法に関する研究
      「技術移転ガイドライン」
  4. GMP適合性調査
    1. GMP適合性調査について
    2. 書面調査/実査について
    3. GMP、QMS及びGCTPのガイドラインの国際整合化に関する研究成果 (2023年9月1日
    4. 大阪府の査察
  5. サイト変更の技術移転時のGMP/レギュレーション (軽微・一変) 対応のポイント
    1. 軽微変更・一変申請の視点
      • 軽微変更 (過去2年以内に同一ラインでのGMP適合性調査あり)
      • 迅速一変
      • 一部変更申請
      • 軽微と一変の中間の変更事項のレギュレーション見直し検討
    2. 品質面の評価の視点
  6. 技術移転時の品質トラブル事例
    1. 新製品のPV失敗
    2. 製造販売承認書齟齬発見 (カルナロウバロウ他)
    3. 海外の製造所移管時に製造販売承認書通りに造れない (イタリア)
    4. 添加剤の銘柄追加に伴う品質トラブル (プエルトリコ)
    5. 再結晶のスケールを10倍にしたところ結晶形が変わり品質に影響
    6. 導入品の品質評価とその技術対応 (欠けと溶出試験対応)
    7. 凍結乾燥製剤の移管時の製造上のゴム栓トラブル (機械適性)
    8. アルミピロー包装のバリデーション不備によるピンフォール (米国&英国)
    9. 発がん性物質NDMAによる回収と今後の動き (EUの方針)
    10. ドーパミング薬混入による回収とその対応
    11. 新製品の錠剤の捺印不備
    12. コールドフォームのピンフォール
    13. FDAのWarning Letterから県から操業停止処分
    14. 環境モニタリングのデータ不正
    15. 福井県の製薬会社 (健康被害発生) の問題点
    16. 富山県の製薬会社 (約100品目以上製品回収) の問題点
    17. 徳島県の製造所の製品回収 (齟齬など)
    18. 富山県の別の製造所の製品回収と改善命令
    19. 無通告査察による結果 (1箇所承認書齟齬/46)
    20. 石川県の製造所の改善命令
    21. 富山県の製造所への行政処分
    22. 秋田県の製造所のGMP不正
    23. 原薬輸入における海外製造所の承認書齟齬
    24. 京都府の生薬製造所のGMP不正&承認書齟齬でのその生薬を使った製剤の回収
    25. 北海道の製造所の事例から学ぶ
    26. 埼玉県の製造所の事例から学ぶ
    27. 富山県の原薬製造所の事例から学ぶ
    28. 富山県の製剤製造所の事例から学ぶ
    29. 紅麹サプリの健康被害から学ぶ
  7. 事前に対応を行った事例
    1. 注射剤製造ラインで水だけを充填し評価する
    2. 注射剤の不良率削減に取り組む (イタリア)
    3. 導入前に品質の問題点の把握と改善後に導入
    4. 技術移転により、慢性的な苦情が低減した事例
    5. 注射剤移管時の無菌性/オーバーキルの課題
    6. 表示資材のラインでの全数保証
    7. 包装工程のフェールセーフ機構導入
  8. レギュレーション上の課題
    1. 新製品開発時のレギュレーション対応不備 (海外の製造所/保管場所)
    2. 製造所との契約不備に伴う販売延期 (米国)
    3. 海外の原薬製造所変更に伴う、品質トラブル (中国)
    4. 導入品の実際の製造方法と製造販売承認書の齟齬
    5. 新規申請の前に外国製造所認定に必要な資料提供の契約
    6. 原薬の出発物質や中間体のレギュレーション対応不備による製品回収
  9. スムーズな技術移転のための方法例
    1. 設計部門から製造部門へ
    2. 製造場所の変更に伴う技術移転
    3. レギュレーションの立場から品質保証部門の関わり
  10. 技術移転時注意点
    1. 試験法の技術移転時における具体的な手順、規格設定、バリデーションなど
      • 新規試験法の場合
      • 公定書記載試験方法の場合
      • 試験方法の移管 (公定書、新規試験など)
      • サイトバリデーション不備による製品回収事例
      • サイトバリデーション項目と統計処理例
    2. 技術移転時の判定基準
      • 判定基準の設定について
    3. 同等性評価の仕方
      • 4液性での評価
    4. 製法変更・サイトチェンジ時の品質評価
      • PVの実施、
      • 加速試験の実施/長期安定性試験の実施
      • コンカレントでの評価
    5. 自動化や初回生産時の確認
  11. 技術移転後の品質保証
    1. 自社に技術者がいない場合
    2. 品質トラブルを防ぐための委託先とのコミュニケーション
    3. 品質トラブルの共有化の仕組み構築
  12. 製販が委託先に期待すること
  13. 受託側の強みと信頼を得るために行うこと
  14. 人が創る品質/Quality Culture (FDA)
    • 質疑応答

講師

  • 脇坂 盛雄
    株式会社 ミノファーゲン製薬
    顧問

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

ライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。

  • ライブ配信セミナーには、特典としてアーカイブ配信が付きます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は2025年8月8日〜29日を予定しております。
  • ライブ配信を受講しない場合は、「アーカイブ配信」をご選択ください。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 Zoomのシステム要件テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合

  • 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
  • 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
  • アーカイブ配信の視聴期間は2025年8月8日〜29日を予定しております。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2025/10/9 ICH Q2 (R2) /Q14・AQbDをふまえたバイオ医薬品の分析法バリデーションと判定基準の設定方法・許容範囲の考え方 オンライン
2025/10/10 ヒューマンエラー・逸脱・GMP違反を防ぐSOP・製造指図記録書の作成とは? 教育訓練とは? GMP記録とは? オンライン
2025/10/10 GCP監査実施におけるQMSの考え方とCAPA作成のトレーニング方法 オンライン
2025/10/10 再生医療等製品の不純物等を含むCMC薬事文書、CTD-Q作成のポイントと製造・品質試験の実際 (2日コース) オンライン
2025/10/13 三極 (日米欧) の違いを踏まえた治験薬の設備管理・品質管理の留意点とバリデーション・ベリフィケーションの考え方 オンライン
2025/10/14 医薬品GMP・部外品・化粧品製造現場における「人為的誤り」管理戦略と「ミス削減」の実践成功事例 オンライン
2025/10/15 CTD・照会回答で学ぶメディカルライティング実践と適切なレビューアプローチ オンライン
2025/10/23 CTD-Qのまとめ方 (入門講座) オンライン
2025/10/29 グローバルGMPをふまえた非無菌医薬品の製造、品質管理における環境モニタリング・空調・製薬用水の管理範囲と必要レベル オンライン
2025/10/29 ICH M7/ニトロソアミン不純物のリスク評価・限度値設定と新規ニトロソアミン類の許容摂取量におけるCPCAとリードアクロス設定基準の考え方 オンライン
2025/10/30 脂質ナノ粒子 (LNP) 、リポソームによる核酸・遺伝子DDSと製剤設計 オンライン
2025/10/31 CSV手順の最適化 (省力化・効率化・改善) へのヒント オンライン
2025/11/7 CTD-Qのまとめ方 (入門講座) オンライン
2025/11/12 脂質ナノ粒子 (LNP) 、リポソームによる核酸・遺伝子DDSと製剤設計 オンライン
2025/11/13 グローバルGMPをふまえた非無菌医薬品の製造、品質管理における環境モニタリング・空調・製薬用水の管理範囲と必要レベル オンライン
2025/11/13 ICH M7/ニトロソアミン不純物のリスク評価・限度値設定と新規ニトロソアミン類の許容摂取量におけるCPCAとリードアクロス設定基準の考え方 オンライン
2025/12/26 GMP基礎講座 (2日間) オンライン

関連する出版物

発行年月
2018/7/31 医薬品・医療機器・再生医療開発におけるオープンイノベーションの取り組み 事例集
2018/6/29 医薬品グローバル開発に必要な英語実務集
2018/5/30 GVP Module改訂をふまえたEU Pharmacovigilance規制の実装
2018/5/18 創薬のための細胞利用技術の最新動向と市場
2018/4/25 統計学的アプローチを活用した分析法バリデーションの評価及び妥当性
2018/1/30 バイオ医薬品のCTD-Q作成 - 妥当性の根拠とまとめ方 -
2017/9/29 疾患・病態検査・診断法の開発
2017/8/31 きのこの生理機能と応用開発の展望
2017/6/21 体外診断用医薬品開発ノウハウ
2017/4/25 非GLP試験での効率的な信頼性基準適用と品質過剰の見直し
2014/11/27 3極対応リスクマネジメントプラン策定とEU-GVPが求める記載事項/国内との相違点
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/11/15 医薬品メーカ20社〔米国特許版〕 技術開発実態分析調査報告書
2014/7/30 高薬理活性医薬品・封じ込めQ&A集
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書(CD-ROM版)
2014/6/10 コンタクトレンズ用装着点眼剤 技術開発実態分析調査報告書
2013/9/2 原薬・中間体製造プロセスにおける課題と対策
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書
2013/6/1 画像診断機器(放射線) 技術開発実態分析調査報告書 (CD-ROM版)
2013/5/31 在宅でのCDTM(共同薬物治療管理)の実践と薬局・薬剤師の次世代モデル