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大気中CO2の直接回収技術

大気中CO2の直接回収技術

~材料、プロセスの開発・評価と事業化動向~
オンライン 開催

開催日

  • 2025年4月25日(金) 10時30分 16時15分

受講対象者

  • CO2回収技術に関心のある方
  • CO2回収・利用 (CCU) および関連分野の技術者・研究者

修得知識

  • CDR/NETsの開発・実用化動向
  • CDR事業サプライチェーンの持続可能性
  • DACプロセスや固体吸収材に関する基礎知識
  • 実用的な吸収材の性能評価手法
  • プロセス開発の進め方やプロセス設計・経済性評価の考え方

プログラム

第1部 NETs/DACの技術開発・事業化の最新動向

(2025年4月25日 10:30〜12:00)

 DACCSに代表されるネガティッブエミッション技術 (NETs) は、排出が避けられないGHG (ハードツーアベード) 分を相殺するCDR (CO2除去) として2050年カーボンニュートラル達成には必須である。現在、世界では多くのNETs技術開発プロジェクトが立ち上がり、その中で欧米では100万t/年規模のDACがCDRクレジット等を背景に実装されつつある。
 本講演では、NETs (とりわけDAC/BEC) の脱炭素におけるポジションを確認し、その要素技術および事業サプライチェーンの最新動向を俯瞰する。また安定供給、経済性、環境性を確保するための持続可能性 (Sustainability) のポテンシャルと課題についても詳しく述べる。

  1. 脱炭素社会に向けたCDRの潮流
    1. DAC/BECなどのNETsが要求される背景
    2. NETsによる脱炭素シナリオとポテンシャル
    3. 政策・制度・規格
  2. CDR/NETsの開発・実用化動向
    1. CDR/NETs技術の内容
    2. DAC技術の詳細と動向
    3. BEC他NETs技術の概要
  3. CDR事業サプライチェーンの持続可能性
    1. 炭素強度と持続可能性
    2. NETsによるCDR事業の経済性
  4. 国内外のDACCS/BECCS等プロジェクト
  5. 今後の展開
    • 質疑応答

第2部 大気中CO2回収技術の動向とその吸収液、プロセス開発

(2025年4月25日 13:00〜14:30)

 大気中からの二酸化炭素直接回収 (Direct Air Capture, DAC) は、大気中400ppmの二酸化炭素を分離回収する技術であり、極めて困難である。化学吸収、物理吸着、膜分離など、いくつかの分離技術があるが、その中でも化学吸収法は、二酸化炭素分離回収技術として最も古くから利用されている。
 本講座では、DACの背景および研究室で開発を進めているムーンショット型研究開発事業「冷熱を利用した大気中二酸化炭素直接回収の研究開発Cryo-DAC ® 」の概要、吸収液開発、ベンチ試験装置、大阪・関西万博出展に関して報告する。また、昨年度訪問したクライムワークス社のDAC実証機の設備見学についても報告する。

  1. DACに関して
    1. 背景
    2. DACのエネルギーコストに関して
    3. DACの研究例
  2. Cryo-DAC ® に関して
    1. Cryo-DAC ® とは
    2. Cryo-DAC ® 用吸収液の開発
    3. Cryo-DAC ® のベンチ試験機
    4. 大阪・関西万博での出展
  3. クライムワークス社の実証機見学に関して
    1. 概要
    2. 施設見学
    3. 所感
  4. まとめ
    • 質疑応答

第3部 大気中の直接CO2回収 (DAC) に用いる固体吸収材の評価とプロセス開発

(2025年4月25日 14:45〜16:15)

 カーボンニュートラル社会の実現に不可欠とされる大気中からのCO2直接回収 (DAC) プロセスにおいてキーマテリアルとなるのが固体吸収材です。DACプロセスの社会実装のために高性能な固体吸収材の開発と経済的なプロセスの構築が待望されています。
 本講座では、プロセス設計を目的とした固体吸収材の性能評価手法と、得られたデータから経済的なプロセスを開発するための手法や事例をご紹介します。

  1. DACプロセスと固体吸収材について
    1. ネガティブエミッション技術の役割
    2. DACプロセスの概要
    3. 各種CO2回収技術の比較と固体吸収材の特長
    4. 固体吸収材の開発トレンドと技術課題
  2. 固体吸収材の評価手法
    1. 熱天秤を用いた性能評価
    2. ガス吸着装置を用いた性能評価
    3. 破過試験による性能評価
    4. KRIにて開発したCO2吸着サイクル評価装置
  3. 性能評価データを用いたプロセス開発
    1. プロセス開発の進め方
    2. 吸着プロセス設計の基礎
    3. DACプロセスの特性
    4. DACプロセスの経済性評価
    • 質疑応答

講師

  • 細野 恭生
    千代田化工建設株式会社 フロンティアビジネス本部
    テクニカルアドバイザー
  • 町田 洋
    名古屋大学 未来社会創造機構 脱炭素社会創造センター
    准教授
  • 白石 浩憲
    株式会社KRI 環境化学プロセス研究部 CNプロセス研究室
    室長

主催

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お問い合わせ

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(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
  • 5名様以降は、1名あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
    • 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 200,000円(税別) / 220,000円(税込)
    • 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 230,000円(税別) / 253,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
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  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
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