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固体高分子の破壊とタフニング

固体高分子の破壊とタフニング

~高分子は何故壊れるのか? 壊れないようにするにはどうすればよいのか?~
オンライン 開催

本セミナーは、お申し込み日より30日間、動画をご視聴いただけます。
お申し込みは、2025年3月28日まで受け付けいたします。(映像時間: 約12時間)

概要

本セミナーでは、固体高分子の脆性破壊は高分子に存在する欠陥によるひずみの拘束による高い応力集中に起因することを理解し、そのような高分子のタフネスを改善するにはそのひずみの拘束を高分子の複合構造を調整して小さく設定することにより実現できることを解説いたします。

開催日

  • 2025年3月28日(金) 10時30分 16時30分

受講対象者

  • プラスチック製品の設計、成形、品質、評価に関連する技術者
    • 自動車・自動車内装
    • 家電
    • 携帯電話・スマートフォン
    • PC
    • 食品容器
    • 部品トレー
    • 建材
    • 看板 など
  • プラスチックの不良対策で課題を抱えている担当者

修得知識

  • 高分子材料の破壊の機構
  • 破壊を抑制し、信頼出来る強度設計の概念
  • ひずみの拘束の解放の概念による高分子材料のタフネス改善の為の種々の具体的手段
  • 高い剛性とタフネスが両立した高分子複合材料の強度設計

プログラム

 プラスチック、ゴムあるいはその複合材料の固体高分子に高い耐衝撃強度あるいはタフネスを付与することはそれらの製品の信頼性を確保するためには基本的である。繊維の高い強度から推察されるように高分子は分子鎖を構成する共有結合に由来して優れた強度を持ち、その重量は小さい。軽く高い強度をもつ構造体が期待出来る。そのような固体高分子の優れた機能を効率よく実現するにはどのように設計するかについては、十分に理解されているとは言えない。
 本セミナーでは、固体高分子の脆性破壊は高分子に存在する欠陥によるひずみの拘束による高い応力集中に起因することを理解し、そのような高分子のタフネスを改善するにはそのひずみの拘束を高分子の複合構造を調整して小さく設定することにより実現できることを解説いたします。

  1. はじめに
  2. 材料強度の基礎
    1. 固体の変形と強度
    2. 固体の変形と応力集中
      1. 剪断変形が支配的な変形
      2. 体積変形が支配的な変形
      3. ひずみの拘束による応力集中の機構
    3. 応力集中の緩和とタフニング
  3. 高分子材料の変形と破壊
    1. 剪断変形支配の高分子材料の変形と破壊
      1. 高分子固体の塑性変形
        1. 結晶性高分子材料の塑性変形
        2. 非晶性ガラス状高分子材料の塑性変形
      2. 高分子材料のソフトニングとネッキング
      3. 配向硬化
      4. 剪断変形支配の下での破壊
        1. 熱可塑性高分子の破壊
        2. 熱硬化性高分子の破壊
      5. 変形速度が一軸伸張の塑性変形に及ぼす影響
      6. クリープ負荷での塑性変形
    2. 体積変形支配の高分子材料の変形と破壊
      1. 球殻におけるボイドの拡張とその安定性
        1. ボイドの塑性変形による拡張とその安定性
        2. ボイドの非線形弾性変形による拡張
      2. ひずみの拘束の下でのボイドの拡張と安定性
      3. ひずみの拘束の下でのボイドからの破壊挙動
        1. 純粋伸張試験におけるゴムの破壊
        2. 切り欠きによるひずみの拘束の下での熱可塑性高分子の破壊
      4. 切り欠き用いたひずみの拘束の下での非晶性ガラス状高分子の脆性破壊の開始条件の評価
      5. 結晶性高分子の不安定変形とその温度依存性
      6. 変形速度が破壊挙動に及ぼす影響
      7. 切り欠きを持つ結晶性高分子のクリープによる脆性破壊
      8. アルミニュウム合金の破壊との比較
  4. 高分子構造体の強度設計とその評価
    1. 高分子構造体の強度設計とタフニング
    2. 非線形解析による高分子の強度設計
      1. 非晶性ガラス状高分子 (PC) ) の強度設計
        1. PCの真応力 – ひずみ曲線の推定
        2. PC構造体の破壊条件の推定
        3. 種々の境界条件でのPC構造体のタフネスの予測
          1. 切り欠き先端半径の効果
          2. リガメントの厚さの効果
          3. 試験片の幅の効果
      2. 結晶性高分子 (POM) ) の強度設計
        1. POMの真応力 – ひずみ曲線とボイドの形成と拡張状態の推定
        2. POMの破壊条件の推定
        3. 種々の境界条件でのPOM構造体のタフネスの予測
          1. 切り欠きの先端半径の効果
          2. リガメントの厚さの効果
          3. 試験片の幅の効果
    3. プラスチックのタフネスの評価方法と境界条件
    4. 高分子材料の破壊条件と破壊力学
  5. 微細構造の調整によるタフニング
    1. 数平均分子量がクレイズ強度と降伏応力に及ぼす影響
    2. 分子量分布の幅がクレイズ強度と粘度に及ぼす影響
    3. i-PPの立体規則性がクレイズ強度に及ぼす影響
    4. 共重合がクレイズ強度と降伏応力に及ぼす影響
  6. ひずみの拘束の解放によるタフニング
    1. 体積弾性率の低減によるひずみの拘束の解放と応力集中の緩和
      1. ボイドによる体積弾性率の低減機構
      2. ひずみの拘束の解放による応力集中の緩和
      3. Gurson モデルを用いた非線形解析 (関連流動則) によるポリマーアロイのタフネスの予測
      4. 修正Gurson (非関連流動則) モデルよるポリマーアロイのタフネスの予測
    2. エラストマーのブレンドによるタフニングの効率に影響する因子
      1. 分散相の強度がタフネスに及ぼす影響
      2. ボイドの分散状態が塑性不安定に及ぼす影響
      3. マトリックス樹脂の配向硬化とタフネス
        1. 部分架橋による配向硬化の調整
        2. 結晶化条件による配向硬化の調整
      4. 複合構造のエラストマーをブレンドした樹脂のタフネス
      5. 熱可塑性エラストマーと樹脂の相溶性がタフネスに及ぼす影響
      6. 流動による分散相のエラストマーの配向がタフネスに及ぼす影響
      7. 表面劣化による脆性化のエラストマーブレンドによる抑制
    3. 他の体積弾性率の緩和につての試み
  7. 高い剛性とタフネスが両立したプラスチック複合材料の強度設計
    1. 無機微粒子のブレンドによるタフニング
    2. 繊維の充填によるタフニング
      1. 繊維と樹脂が強い界面強度を持つ場合
      2. 繊維と樹脂の界面が適切な強度で剥離
      3. 界面強度の調整によるタフネスの改善の例
        1. 酸変性低分子量PE改質材によるガラス繊維充填PCのタフニング
        2. アラミド繊維によるPLAの弾性とタフネスの改善

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 36,200円 (税別) / 39,820円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
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  • 他の割引は併用できません。
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アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

オンデマンドセミナーの留意点

本セミナーは、講師が2023年2月〜8月にかけて作成した音声とポインターの動きが記録されているパワーポイントを再生し、その模様を録画・編集した動画となります。

  • 申込み後、すぐに視聴可能なため、本セミナーのキャンセルは承りかねます。 予めご了承ください。
  • 録画セミナーの動画をお手元のPCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
  • お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
  • 3営業日後までに、メールをお送りいたします。
  • 視聴期間は申込日より30日間です。
    ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
  • セミナー資料は、印刷・送付いたしますので、視聴開始後に届きます。
  • セミナー資料は、申込み日から3営業日以内に発送いたします。
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