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測定・評価技術から取り組む薄膜の剥離・密着性の改善と制御

測定・評価技術から取り組む薄膜の剥離・密着性の改善と制御

~薄膜の密着力・物性・構造の測定・評価技術の基礎知識~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、薄膜の剥離や密着性の問題解決につなげる手法について紹介いたします。
まず、この問題に対処する際に最低限知っておくべき基本的な内容について解説し、その後に、密着力や機械的物性、膜質の測定/評価手法のポイントを詳説いたします。

開催日

  • 2025年3月14日(金) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 薄膜に関する新製品開発やトラブルシューティングで密着性に関する技術課題を解決したい方
  • 品質管理等で薄膜の密着性評価技術の本質を理解したい方
  • 薄膜の密着性に関して基本知識から習得したい初学者、中堅技術者

修得知識

  • 薄膜の剥離・破壊に関わる基礎知識、評価方法、解析方法
  • 薄膜の剥離・破壊の改善・制御を行うために必須の基礎知識
  • 薄膜やコーティング材料の設計開発や剥離トラブルにおける具体的な対処手順
  • 薄膜の密着力や機械的特性の具体的な測定・評価技術の知識と実際上の注意点
  • 薄膜の密着力測定や、物性や構造の評価分析に基づいた、密着性を向上させる材料設計への活用ノウハウ

プログラム

 本セミナーでは、実際の測定や評価における技術的な観点を通して、薄膜の剥離や密着性の問題解決につなげる手法について紹介します。まず、この問題に対処する際に最低限知っておくべき基本的な内容について解説し、その後に、密着力や機械的物性、膜質の測定/評価手法のポイントを詳しく述べます。各項目では、具体的な問題点とその解決のキーポイントの例示→その技術内容に関わる最低限知っておきたい基礎事項の提示→具体例などを使ったより詳しい説明、という順で理解を深めるようにします。特に、薄膜の膜厚や表面状態、測定条件など測定/評価結果に大きな影響を与える様々な要因や、測定や評価で得られた情報を材料や製造プロセスの設計で、どのように密着性向上へ活かしていくのかについて、わかりやく、かつ、かなり詳しく紹介します。具体例としては、主に金属や無機のスパッタリング薄膜を取り上げますが、樹脂コーティング膜へ適用した場合も含めて解説します。
 初学者、中堅技術者で薄膜の密着性や機械的な耐久性に関して基本知識から習得したい方、新製品開発やトラブルシューティングでの技術課題を解決したい方、さらには、品質管理等で密着力や機械的特性の測定や、薄膜の表面や構造の分析に携わり、その技術の本質や注意点を理解したい方に適した内容です。本セミナーを通じて、薄膜の密着力・物性・構造の測定・評価技術の概要を把握し、個々の技術課題に対応される第一歩となれば幸いです。

  1. 薄膜の剥離/密着性を改善/制御するためにこれだけは知っておきたい基礎知識
    1. 剥離/密着性を理解するための3つのポイント
      • 薄膜のどこで剥離/破壊は発生するのか?
      • 薄膜がくっついているとか、剥離するとはどういうことなのか?
      • Griffithの破壊の考え方による膜剥離の条件とは?
    2. 密着性に関わる測定/評価をする前にチェックするポイント
      • 薄膜への負荷のかかり方が剥離/破壊の現象モードへどのような影響をあたえるのか?
      • 剥離要因を絞り込む時に考えるべき4つの観点とは?
    3. 密着性の問題解決のために測定/評価プロセスを進める上での注意点
  2. 密着力の測定/評価技術の詳解と材料/プロセス設計への活かし方
    1. さまざまな密着力測定手法の概要と測定上の注意点
      • テープテスト
      • 曲げテスト
    2. スクラッチテストでみる測定/評価のポイント
      • 膜質の影響:膜厚や表面状態
      • 測定条件の影響:温度/湿度や基材硬度
      • 半定量評価技術として注意すべきこと
      • スクラッチマップ (樹脂コーティングの例を含む) とは
      • 設計への活用のしかた
  3. 剥離/破壊に影響を与える薄膜物性/構造の分析/評価手法
    1. 機械的物性の評価
      • 弾性率/伸び
      • 硬さ
      • 破壊靭性
      • 膜応力
    2. 表面/界面近傍および微視的な内部構造や結合性の評価手法
      • 表面状態分析
      • 深さ方向の組成/構造分析
      • SEMやTEMを利用した断面や微視的な構造/結合性解析
  4. まとめ
    • 質疑応答

講師

  • 岩村 栄治
    ペルノックス 株式会社 開発センター
    センター長

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 38,200円 (税別) / 42,020円 (税込)
複数名
: 25,000円 (税別) / 27,500円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 請求書は、代表者にご送付いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。

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