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フィルム製膜における延伸・配向制御、その評価と応用

フィルム製膜における延伸・配向制御、その評価と応用

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、フィルム製膜について取り上げ、応力、変形挙動、厚み精度、表面構造とフィルム物性との相関性、テンション制御、延伸温度と速度、溶融粘度の条件最適化、 衝撃性低下、透明性低下、破断現象、肌荒れ、偏肉、ボーイング、ネッキング、ドローレゾナンス等、各種トラブルと対策について詳解いたします。

開催日

  • 2024年6月27日(木) 10時20分 16時40分

プログラム

第1部 フィルム延伸技術と延伸過程における 構造発現・評価技術

(2024年6月27日 10:20〜11:50)

 高分子フィルムの延伸について、材料特性、加工技術、構造の評価などを平易に解説する。非晶性、結晶性フィルムとしての要求特性や延伸性、構造と物性評価手法などを紹介するとともに 、海外の研究動向についても紹介する。

  1. フィルム延伸過程における現象
    1. 高分子材料とフィルム成形加工技術
    2. 延伸過程と光学異方性発現の関係
    3. 一軸および二軸延伸と配向挙動
  2. 結晶性フィルム延伸過程における構造発現および評価技術
    1. 延伸フィルムの構造・物性評価
    2. 国内外のフィルム延伸の研究開発動向
    3. フィルム成形・延伸過程におけるオンライン光学異方性計測
  3. 非晶性光学フィルム延伸過程における構造発現および評価技術
    1. 一軸延伸と分子配向特性
    2. 光学延伸フィルムの構造・物性評価
    3. フィルム延伸・緩和過程におけるオンライン構造計測 (研究開発動向含)
    • 質疑応答

第2部 フィルムシート成形における品質安定化技術

(2024年6月27日 12:50〜14:20)

 光学フィルムをはじめとするフィルムシート成形において、厳しくなる要求品質を満たすためには、各装置の特性を理解し最適な操作が必要とされる。本講演では、各成形装置による高品質化への技術と対策を紹介する。

  1. フィルムシート成形技術の最近の動向
  2. フィルムシート成形装置の概要
    1. 押出機
    2. ダイ
    3. キャスティング装置
    4. 延伸機
    5. 巻取機
  3. 押出機の未溶融や熱劣化防止
  4. ダイの不良・不安定現象の対策
  5. キャスティングのネックイン、シート厚み解析
  6. 延伸工程のフィルム安定化技術
    • 質疑応答

第3部 光学フィルムの延伸プロセスシミュレーションによる光学特性解析

(2024年6月27日 14:30〜15:30)

  1. 光学フィルムの延伸プロセスと用途
    1. ディスプレイにおける位相差フィルム
    2. ロールフィルム製造における延伸プロセス
    3. 光学フィルムの特性
  2. 延伸フィルムの配向状態
    1. 高分子の高次構造と配向状態の定量化
    2. 応力-光学則による力学特性と分子鎖配向
    3. 弾塑性材料の光学特性モデル
  3. フィルム延伸シミュレーションによる光学特性解析
    1. フィルム延伸過程の弾塑性シミュレーション
    2. 応力・ひずみ状態による屈折率楕円体モデル
    3. 入力エネルギーと緩和過程のモデル化
    • 質疑応答

第4部 赤外・ラマン分光法によるフィルム延伸・配向結晶性の解析と応用

(2024年6月27日 15:40〜16:40)

 赤外分光・ラマン分光はいずれも分子振動を測定し、化学構造を明らか にする手法である。本講座ではまず、赤外分光法・ラマン分光法の基本的な原理お よ び 一般的な測定事例を紹介する。さらに、フィルムの評価に必要不可欠な分子配向の 評 価手法について、複数の測定法の特徴と具体的なサンプル評価例を中心に解説す る。

  1. 赤外 (IR) 分光法とラマン分光法の原理
    1. 赤外分光法の原理
    2. ラマン分光法の原理
    3. 赤外分光法とラマン分光法の比較
  2. FTIRを用いた主な測定手法・配向測定事例
    1. 偏光子による透過測定でのフィルムの配向評価
    2. 偏光ATR付属品によるフィルムの3次元的配向評価
    3. 各種アプリケーション事例
    4. 赤外顕微鏡による微小領域のフィルムの配向評価
  3. ラマン分光光度計を用いた主な測定手法・配向測定事例
    1. フィルムの深さ方向・ポリマーの結晶化度測定
    2. ラマン測定と偏光
    3. フィルムなどの偏光測定
    4. フィルムの配向測定
    • 質疑応答

講師

  • 伊藤 浩志
    山形大学 大学院 理工学研究科 機能高分子工学専攻
    教授
  • 富山 秀樹
    株式会社 日本製鋼所 広島製作所 技術開発部
    部長
  • 佐藤 隆 (日本ゼオン)
    日本ゼオン株式会社 総合開発センター 生産技術研究所
    主席研究員
  • 田村 耕平
    日本分光 株式会社 光分析ソリューション部 ソリューション技術課
    係長

主催

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: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
複数名
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 110,000円(税別) / 121,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 165,000円(税別) / 181,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

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