技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

動的粘弾性のチャート読み方とその活用ノウハウ

動的粘弾性のチャート読み方とその活用ノウハウ

オンライン 開催

開催日

  • 2024年4月12日(金) 10時00分 17時00分

修得知識

  • レオロジーの基礎
  • レオロジーの測定
  • 粘弾性の考え方
  • 応力緩和測定や周波数分散測定などの各測定の意味と関係
  • マスターカーブの作り方と応用例

プログラム

第1部 動的粘弾性測定と温度時間換算則、WLF式

(2024年4月12日 10:00〜13:50) (途中 昼休みを含みます)

 レオロジーは様々な材料を対象にしており、特に高分子分野でよく研究されています。そのため高分子レオロジーには多くの蓄積がありますが、この膨大さが入門者にとって障壁になることもあります。
 そこで本セミナーでは高分子のレオロジーを理解するうえで重要な「温度時間換算則」に内容を絞って、基本から応用までをお話しします。 土台をしっかり作って、参加者の皆さんそれぞれのテーマを進めていくのに役立つ内容のセミナーにしたいと考えています。水泳でいうと「まず、前へ進んでいくことと息継ぎができるようにする」といったイメージです (レオロジーの海で溺れないために!) 。

  1. レオロジーの基本
    1. 弾性体と粘性体の性質
    2. 粘弾性体の性質
    3. マックスウェルモデルで緩和時間を考える (応力緩和)
    4. ひずみ速度と粘弾性体の応答
  2. 静的測定と動的測定
    1. レオロジー測定の分類
    2. 周波数分散測定と応力緩和測定
    3. マックスウェルモデルを使った周波数分散測定の解析
    4. 「デボラ数」で周波数分散測定と温度分散測定を考える
  3. 温度時間換算則とWLF式
    1. 応力緩和と周波数分散のマスターカーブ
    2. 温度時間換算則とマスターカーブ
    3. WLF式による温度時間換算則の整理
    4. マスターカーブの応用例
    • 質疑応答

第2部 チャートの見方から学ぶ粘弾性測定の活用法

(2024年4月12日 14:00〜17:00)

 動的粘弾性測定は、高分子材料の硬さ柔らかさ、またはガラス転移温度などを定量的に測定できるのみならず、高分子の分子運動や分子構造に関する情報を得ることができることから、ゴムやプラスチックまたは複合材料などの高分子材料の分析・試験・評価に欠かせない測定手法として広く利用されています。
 本講では、高分子材料の動的粘弾性測定について、基本原理を平易に解説するとともに、典型的な測定例を紹介しながら粘弾性チャートの見方のポイントを解説します。

  1. 動的粘弾性の概要
    1. 弾性と粘性
    2. 粘弾性挙動
    3. 変形様式
    4. 緩和の種類
  2. 動的粘弾性データ解析の基本
    1. 温度分散と周波数分散
    2. ガラス転移温度
    3. はずむゴムとはずまないゴム (tanδとは)
    4. 見かけの活性化エネルギー解析
    5. マスターカーブ
  3. 粘弾性特性に及ぼす分子構造の影響
    1. 高分子材料の力学的性質に影響を及ぼす因子
    2. 分子量の影響
    3. 橋かけの影響
    4. 結晶形態と結晶度の影響
    5. 可塑化の影響
    6. 共重合の影響
    7. ポリマーブレンド
    8. 分子配向の影響
    9. 複合材料
    10. 熱硬化性樹脂の硬化挙動、硬化度の影響
    11. 熱履歴の影響
    12. 湿度の影響
    13. 動的粘弾性測定によって得ることのできる知見
    • 質疑応答

講師

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/5 乳化重合・ソープフリー乳化重合によるポリマー微粒子の合成と粒子径・形状制御 オンライン
2024/12/6 プラスチック用添加剤の作用機構と使い方 東京都 会場
2024/12/9 二軸スクリュ押出機を用いたリアクティブプロセシング技術の基礎から応用へ オンライン
2024/12/9 架橋技術によるポリマーの性能向上と物性・特性改良方法 オンライン
2024/12/9 高分子材料の末端基・構造解析テクニック オンライン
2024/12/10 樹脂部品の特性と材料費/加工費/型費の概算法から検図法まで学ぶ超実務設計 オンライン
2024/12/10 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン
2024/12/10 高分子材料の劣化・変色技術の基礎と防止処方技術 オンライン
2024/12/11 粘着剤・粘着テープの剥離メカニズム・動的挙動と応力・変形・レオロジーコントロール オンライン
2024/12/11 ダイコーティングの基礎とトラブル対策 オンライン
2024/12/11 低誘電特性樹脂の技術開発動向と設計手法 オンライン
2024/12/11 粒子と適用系に応じた分散剤の選び方と配合設計技術 オンライン
2024/12/11 チクソ性の基礎、制御、測定・評価と実用系への活用方法 オンライン
2024/12/11 ポリマー・高分子材料のモノマー化・解重合技術の基礎とケミカルリサイクルの技術動向 オンライン
2024/12/13 高分子絶縁材料の劣化・絶縁破壊メカニズムと計測・データ解釈法 オンライン
2024/12/13 界面活性剤の選定・分析・評価方法と活用ノウハウ オンライン
2024/12/13 プラスチック加飾技術の最新動向と今後の展望 オンライン
2024/12/13 エポキシ樹脂の基礎、硬化剤との反応および副資材による機能化 オンライン
2024/12/16 架橋剤を使うための総合知識 オンライン
2024/12/16 フィラー最密充填構造設計とポリマー系複合材料の高熱伝導化 オンライン

関連する出版物

発行年月
2024/7/29 サステナブルなプラスチックの技術と展望
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026 (書籍版 + CD版)
2024/7/22 世界のレトルトフィルム・レトルトパウチの実態と将来展望 2024-2026
2024/7/17 世界のリサイクルPET 最新業界レポート
2024/6/28 ハイドロゲルの特性と作製および医療材料への応用
2024/5/30 PETボトルの最新リサイクル技術動向
2024/2/29 プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
2023/10/31 エポキシ樹脂の配合設計と高機能化
2023/7/31 熱可塑性エラストマーの特性と選定技術
2023/7/14 リサイクル材・バイオマス複合プラスチックの技術と仕組
2023/3/31 バイオマス材料の開発と応用
2023/1/31 液晶ポリマー (LCP) の物性と成形技術および高性能化
2023/1/6 バイオプラスチックの高機能化
2022/10/5 世界のプラスチックリサイクル 最新業界レポート
2022/8/31 ポリイミドの高機能設計と応用技術
2022/5/31 樹脂/フィラー複合材料の界面制御と評価
2022/5/31 自動車マルチマテリアルに向けた樹脂複合材料の開発
2022/5/30 世界のバイオプラスチック・微生物ポリマー 最新業界レポート
2021/12/24 動的粘弾性測定とそのデータ解釈事例
2021/7/30 水と機能性ポリマーに関する材料設計、最新応用