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合成条件探索の自動化・ハイスループット化の進め方

合成条件探索の自動化・ハイスループット化の進め方

オンライン 開催

開催日

  • 2023年5月29日(月) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 材料の評価・分析に携わっている研究者・技術者
  • 日々の分析・解析業務の効率化や自動化を行いたい方

修得知識

  • さまざまな材料計測
  • データ解析のデジタル化や自動化

プログラム

第1部 新物質合成条件の効率的探索を可能にする合成条件推薦システムの構築方法入門

(2023年5月29日 10:00〜12:00)

 実験データの活用においては、手元のデータだけではなく、外部データの取得や、能動的にデータを取得するシステムが重要である。近年は、すべての無機物合成の条件最適化は多くの試行錯誤を必要とし、改善が希求されているプロセスの一つです。近年、目的の物性や材料特性を最適化する合成温度、原料の混合比、圧力などの数値パラメータを機械学習手法の適用により効率的に探索したという報告が増えてきました。一方で、合成条件には原料や添加物の種類、または合成手法など合成結果に大きく影響する非数値パラメータも多く存在します。
 本講演では、酸化物の合成データを例に非数値パラメータを含む合成条件を学習し、未知物質でもその合成条件予測が可能な推薦システムを構築する入門的な方法を解説します。

  1. 推薦システムの紹介
    1. 推薦システム適用の目的
    2. 推薦システムを用いているサービス
    3. 推薦システムの種類
    4. モデルベースアルゴリズムの紹介
  2. 行列・テンソル分解を用いた推薦システムの構築
    1. 低ランク性の仮定
    2. 項目同士の類似度
  3. 推薦システムの性能評価方法
    1. 混同行列
    2. 推薦結果の評価方法
    3. ハイパーパラメータの調整
  4. テストデータを用いた推薦システムの挙動紹介
  5. 研究に用いた例:推薦システムを用いた新物質探索
    1. 合成条件推薦システムの問題設定
    2. 並列・自動実験による合成データの収集
    3. Tucker分解法による推薦システムの構築
    4. 推薦システムを用いた新規物質の合成条件予測
    5. 発見した新物質の例
  6. 終わりに:物質探索分野の研究例紹介
    • 質疑応答

第2部 ハイスループット実験による効率的データ収集の実施法

(2023年5月29日 12:45〜14:45)

 新物質合成の新たな方法論として、ハイスループット実験、実験自動化、ラボラトリーオートメーション、自律実験などが注目を浴びている。本講座では主にデータ収集という観点から、物質・材料の計測・分析・評価に主眼を置き、大量の試料についてハイスループット実験の実現へ向けた考え方を紹介する。
 自律実験に不可欠となる効率的な計測・実験とは何かという基礎的な考え方を紹介することから始め、自動・自律実験により物質・材料の大量のデータを効率的に収集する方法、得られた大量のデータを解析し物質・材料の研究開発の生産性を高める方法について述べる。

  • ハイスループット実験の概要
  • 実験自動化、ラボラトリーオートメーション、自律実験の現状
  • 能動学習 (適応型実験計画法) を用いた実験の最適化
  • 能動学習 (適応型実験計画法) の基礎
  • ハイスループット実験への能動学習の適用
  • 実験自動化のための実験終了判定
  • ハイスループット実験のための高精度・高速・高効率なデータ収集
  • 大量の実験データの定性解析
  • 大量の実験データの定量解析
  • 自律実験へ向けた実験データの解釈の自動化
  • 質疑応答

第3部 フロー合成を活用した合成法の自動化・ロボット化技術

(2023年5月29日 15:00〜17:00)

 フロー合成技術の特徴として、自動化が容易である点が挙げられる。化合物ライブラリー合成の自動化、反応条件検索の自動化などフロー合成技術と親和性の高い自動化されている技術をセミナーで紹介する。また、化合物の合成を中心に、創薬全体を自動化していく上で必要な技術要素、例えば、チェリーピッキング、分析、精製、プレート化などを繋いでいくには、ロボットの活用が必要になる。
 それらを含めた創薬研究の自動化に関して紹介する。最後に、今後の展望として、創薬から製造への一気通貫の研究開発のかなめとして、最近注目されているオンデマンド合成に関して言及する。

  • フロー・マイクロ合成技術の概要
  • 化合物の自動合成
  • 創薬研究の自動化へのチェレンジ
  • 合成ルート・反応条件の自動検索へのチャレンジ
  • オンデマンド合成へのチャレンジ
  • 創薬研究から原薬製法研究へシームレスな進め方
  • 質疑応答

講師

  • 林 博之
    京都大学 大学院 工学研究科
    助教
  • 小野 寛太
    大阪大学 大学院 工学研究科 物理学系専攻 応用物理学 先端物性工学領域
    教授
  • 高山 正己
    京都大学医学部附属病院 先端医療研究開発機構
    プロジェクトマネージャー

主催

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お問い合わせ

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受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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