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樹脂/天然繊維の複合化と機械特性向上

樹脂/天然繊維の複合化と機械特性向上

~バイオマス由来繊維の処理、樹脂との混練・成形プロセス~
オンライン 開催

開催日

  • 2023年2月8日(水) 10時30分 16時15分

修得知識

  • 天然繊維の基礎知識
  • 高強度グリーンコンポジットの成形
  • 特性評価の考え方
  • 天然の竹繊維の力学的特徴
  • スタンパブルシートの構造、用途
  • 比剛性の概念
  • 竹繊維と廉価な工業繊維とのハイブリッド化の手法
  • スタンパブルシートのマクロな曲げ特性の評価方法
  • 竹繊維自体の力学特性の評価方法
  • スタンパブルシートの曲げ剛性を改善するための実用手法
  • バイオマス繊維の解繊と界面接着性の改善を同時に行う処理方法

プログラム

第1部 天然繊維で強化した高強度グリーンコンポジットの作製と強度評価

(2023年2月8日 10:30〜12:00)

 各種天然繊維の特徴やその特性、天然繊維を用いたグリーンコンポジットの基礎から今後の可能性について紹介する。

  1. 独特な天然繊維
    1. 概要
    2. 用途
    3. 種類
    4. 構造と形態
    5. 評価方法
    6. 特性
  2. グリーンコンポジット概要
    1. 種類
    2. 母材には?
    3. 強化材には?
    4. 成形
    5. 評価方法
    6. 特性はどう?
    • 質疑応答

第2部 天然の竹繊維とPP樹脂を使うスタンパブルシートの剛性改善事例

(2023年2月8日 13:00〜14:30)

 まず天然の竹より取り出される竹繊維の特徴や、竹繊維を利用する事の社会的価値、必要性、注目度などを紹介したうえで、竹からの竹繊維の取り出し方法や、竹繊維の機械的特性を変更できる処理方法の例を紹介する。次に竹繊維を応用できると考えられる自動車等の内装用のスタンパブルシートを例に挙げ、そのスタンパブルシートに求められる機械的特性や、比曲げ剛性の指標を説明する。加えて、竹繊維をスタンパブルシートに応用する際の、竹繊維と廉価な工業繊維とのハイブリッド化の考え方を紹介し、そのハイブリッド化の基本技術や、ハイブリッド化したスタンパブルシートの比曲げ剛性の改善手法を紹介する。
 さらに、スタンパブルシートの比曲げ剛性の評価方法を説明したうえで、比曲げ剛性の改善率の変化とその要因や、スタンパブルシートの内部での力学特性の評価方法、および比曲げ剛性の改善原理の考え方を紹介する。最後に、今回説明の汎用手法だけではなく、ニードルパンチング法やスプリングバック法を使ったさらなる改善手法も紹介する。

  1. 竹繊維とは
    1. 竹繊維を利用する事の社会的価値、必要性、注目度など。
    2. 竹からの竹繊維の汎用的な取り出し方法
    3. 竹繊維の機械的特性を変更できる処理方法の例
      1. アルカリ処理法
      2. 爆砕処理法
  2. 自動車等の内装用のスタンパブルシートとは
    1. スタンパブルシートに求められる機械的特性とは
    2. 比曲げ剛性とは
  3. 竹繊維のスタンパブルシートへの応用の考え方
    1. 竹繊維と廉価な工業繊維とのハイブリッド化の考え方
    2. そのハイブリッド化の基本技術
      1. ブレンダーマシン、カーディングマシンの利用
      2. PVA材のバインダとしての併用手法
      3. ハイブリッド化したスタンパブルシートの比曲げ剛性の改善手法
  4. スタンパブルシートの比曲げ剛性の改善事例
    1. スタンパブルシートの比曲げ剛性の評価方法
    2. スタンパブルシートの比曲げ剛性の改善率の変化とその要因
    3. スタンパブルシートの内部において竹繊維が寄与する力学特性の評価方法
    4. スタンパブルシートの比曲げ剛性の改善原理の考え方
    5. その他の改善手法の事例紹介
      1. ニードルパンチング法の応用
      2. スプリングバック法の応用
    • 質疑応答

第3部 バイオマス由来繊維の解繊、樹脂との混練プロセスと複合材料の特性

(2023年2月8日 14:45〜16:15)

 日本の膨大な賦存量を有するバイオマス素材の有効利用を図るため、過熱水蒸気によるヘミセルロースの優先分解を制御し、さらに精密な粉砕/分級を経て、アスペクト比の異なる様々なバイオマス素材を作製した。
 また、二軸スクリュ押出成形機 (リアクティブプロセッシング) によって解繊処理し得られた、リグノセルロースファイバーの界面接着性、成形性、機械的強度、帯電防止性に優れたバイオマスコンポジット成形体について紹介する。

  1. バイオマス繊維の解す方法
    1. 過熱水蒸気 (Super-Heated Steam : SHS)
      • バイオマスの種類
    2. 粉末X線回折装置
    3. TG/DTA測定
  2. なぜ、ナノファイバーにするのか?
  3. リグノセルロースの解繊技術
    1. 二軸押出機を用いた反応押出方法 (リアクティブプロセッシング)
      • スクリュ構成
      • ベント構成
    2. 相溶化剤の効果
      • 相溶化剤の種類と添加量の効果
  4. バイオマスリグノセルロースファイバー/プラスチックコンポジット
    1. 竹繊維の複合材料
    2. パームヤシ繊維の複合材料
    3. バイオマス繊維ポリマーコンポジットの力学物性と界面接着性
    4. バイオマス繊維ポリマーコンポジットの透明性と分散性
    5. バイオマス繊維ポリマーコンポジットの熱的特性と結晶性
    • 質疑応答

講師

  • 加藤木 秀章
    実践女子大学 生活科学部 生活環境学科
    准教授
  • 大窪 和也
    同志社大学 理工学部 機械理工学科
    教授
  • 附木 貴行
    金沢工業大学 バイオ・化学部 応用化学科
    講師

主催

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