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自動車産業における高分子材料の "これから" を考える

自動車産業における高分子材料の "これから" を考える

~次世代の自動車で使われるプラスチックとは / 電動化、軽量化、マルチマテリアル化、LCA対応 etc.~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、軽量化、高級化、低環境負荷化等など、自動車を取り巻くトレンドを踏まえて樹脂材料への要求特性を解説いたします。

開催日

  • 2023年1月31日(火) 12時20分 16時30分

受講対象者

  • 地球温暖化に対して関心のある方
  • エネルギー問題に関心のある方
  • 次世代車のエネルギーと効率について関心のある方
  • 次世代車におけるプラスチックの使い方について関心のある技術者
  • プラスチック使用による軽量化効果について関心のある技術者
  • 今後の自動車の動向に関心のある方
  • 将来の自動車に関心のある方
  • 将来の材料に関心のある方
  • 将来の経済、社会発展に貢献を考えられている方

修得知識

  • 自動車に使用されるプラスチック材料の変遷
  • 温暖化防止に対しての自動車の方策
  • 次世代自動車に対してのプラスチックの役割
  • 軽量化に対してのプラスチックの役割
  • CFRPとの軽量化効果と課題
  • 今後の内装用プラスチック材料の課題
  • サーキュラーエコノミーから見たプラスチック
  • 次世代車のエネルギー効率
  • 将来の自動車の考え方
  • スマートシティとスマートモビリティ
  • カーボンニュートラルやLCAの考え方
  • カーボンニュートラルのバイオマスプラスチック複合材料 (BFRP)
  • BFRP改善と普及の考え方
  • LCA改善CFとセルロースナノファイバーによるBFRPの強化 (HP-BFRP)
  • マルチマテリアル化による信頼性、コスト改善の考え方
  • ムリ・ムダ・むらの無いHP-BFRPのリサイクル技術
  • 経済、社会発展とHP-BFRP

プログラム

第1部 今後の自動車と求められるプラスチック材料の動向

(2023年1月31日 12:20〜14:20)

 2015年のパリ協定以降、世界は共通認識として温暖化の懸念、そのためには2050年に温暖化ガス排出を実質的にゼロにしていく目標に向かって急激に動き出している。自動車産業にとっても化石燃料に頼っていた時代からの変革も求められている。欧州はじめ中国でもこのところの電気自動車の伸びはものすごいものがある。
 この新しい局面の中で自動車はどう変化していくのか、そのために求められるプラスチックの姿はどう変化していくのか、さらにはごみ問題から始まったサーキュラーエコノミーの考えも含めてプラスチックへの期待に触れてみたい。

  1. 大転換期における自動車はどうなる
    1. 世界は温暖化防止ガス排出実質ゼロへ
    2. 温暖化防止のためのクルマの取り組み
  2. 自動車に使われるプラスチックの変化
  3. 電動化に対してのプラスチックの適用
    1. リチウムイオン電池へのプラスチック
    2. 熱制御にための高熱伝導絶縁材料
  4. 軽量化に対してのプラスチックの役割
    1. モジュール化へのプラスチック適用に対しての効果
    2. CFRPによる軽量化効果
    3. マルチマテリアルへの期待と接着剤の貢献
  5. 内装用プラスチックは高級化への期待
    1. 五感に訴えるプラスチックの追求
    2. 成形方法の工夫で特性を活かす
  6. サーキュラーエコノミーへの取り組み
    1. 改めてみるリサイクルの必要性
    2. 方策としてみるバイオプラスチック
  7. まとめ (2050年における自動車の姿)
    1. エネルギー効率から見た次世代車
    2. プラスチックに対しての期待
  8. 質疑応答

第2部 将来のモビリティにおける高分子複合材料

- 期待と普及のためには –

(2023年1月31日 14:30〜16:30)

 2050年カーボンニュートラルのためには、まず、自動車を取り巻く環境の変化を理解し、将来の自動車の姿を予想し、構成材料のあるべき姿と現状の位置づけを把握し、課題を整理したうえで材料開発の戦略を立てることが重要となる。緊急の走行時のCO2排出量低減のためには、軽量化が重要であり、CFRPなどの軽量高強度の高分子複合材料が期待されることになる。更には、素材、部品、車両製造時と廃棄時のCO2排出量低減の課題が残されており、軽量化だけではなく、本格的なLCA対応が急務となるはずである。その対応として、カーボンニュートラルのバイオマスプラスチックへの期待が高まっている。
 そのバイオマスプラスチックの歴史は古いが、総じて強度が低く、普及には多くの課題解決が必要である。同じバイオマスのセルロースナノファイバー等の強化や金属を含めたマルチマテリアル化による信頼性やコストの改善などが有効になると考えている。更に様々な観点から見つめることにより、高分子複合材料が将来モビリティの主流になるためにはどうすれば良いかを議論してみたい。

  1. 自動車を取り巻く環境の大変化
    • カーボンニュートラル宣言
    • 多目的モビリティへの要求拡大 (CASE、地域スマートシティ対応)
  2. モビリティ材料への要求
    • LCA観点 (軽量、省エネ、脱化石、長寿命化等) とコストの追求
      • 既存車両の性能向上 ⇒ 金属、CFRPの高寿命化と適材適所配置
      • 新規多目的モビリティ ⇒ 超軽量バイオマス複合材料 (BFRP) の挑戦
  3. BFRPの現状と課題
    • 超軽量バイオマス複合材料 (BFRP) の現状、期待と課題
      • 現状;BFRP ⇒ 歴史は古い。 モータースポーツ車両等で最近注目
      • 期待;カーボンニュートラル (CN) ⇒ 廃棄時のCO2排出がほぼゼロ
      • 課題;強度が低い ⇒ 完全BFRPが普及しない (完全CNでない)
  4. HP-BFRPの期待と普及
    • 世界をリードする高性能バイオマス複合材料 (HP-BFRP) の開発
      • 超軽量高強度グリーン強化繊維とのコラボ
        • CF
        • CNF など
      • 機能成分とのコラボ
        • 難燃
        • 抗菌
        • 磁性
        • におい
        • 触感
        • CNF機能など
      • 他材とのコラボ
        • CFRP
        • CNF
        • 金属 など
      • 自然とのコラボ
        • CNリサイクル・廃棄
      • 地域とのコラボ
        • 地域循環型社会
        • ビジネスモデル戦略
        • 省エネ生産方式など
  5. 質疑応答

講師

  • 大庭 敏之
    大庭塾
    代表
  • 影山 裕史
    金沢工業大学 大学院 工学研究科 高信頼ものづくり専攻
    教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 34,200円 (税別) / 37,620円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込)

複数名受講割引

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 30,400円(税別) / 33,440円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
    申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
  • 他の割引は併用できません。
  • サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

  • 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
  • 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
  • お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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