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メタバース・XRの仮想体験・超臨場感技術と産業応用

メタバース・XRの仮想体験・超臨場感技術と産業応用

~VR特有の感覚表現と臨場感を高めるポイント、今後の課題 / 教育訓練、医療、ゲーム、災害訓練… 産業応用の可能性~
オンライン 開催

開催日

  • 2022年12月20日(火) 13時00分 16時30分
  • 2022年12月21日(水) 10時30分 16時30分

プログラム

第1部 メタバースと五感インタフェース技術の 最新動向と産業応用の可能性

(2022年12月20日 13:00~14:30)

 近年国内外で「メタバース (metaverse) 」がバズワードになっています。コロナ禍で注目が集まり、オンラインでのコミュニケーションやゲーム、イベントサービスで大きな成長を見せましたが、ビジネス面でもバーチャル会議やワークスペースとしての活用が注目されています。この背景には近年の高機能なバーチャルリアリティ (VR) 機器の低廉化やプラットフォームの充実だけでなく、それらを支える研究技術の躍進があります。
 そこで本講習では、メタバースやVRの技術や概念を理解し、各自の研究開発業務や商品開発に活用していただけるように基礎的な研究から産業応用の可能性について事例を交えて解説します。

  1. メタバース/VRとは
    1. VRの歴史
    2. VRとAR
    3. メタバースの定義
    4. メタバースの変遷
  2. メタバース/VRを構成する基礎技術
    1. 臨場感と現実感はどこからくるか
    2. 人間の五感と感覚ディスプレイ
    3. アバタと身体
  3. メタバース/VRを使った産業応用
    1. 教育訓練とVR
    2. 医療とVR
    3. 製造業とVR
    4. サービス業とVR
    5. メタバースプラットフォームの活用
  4. メタバース/VRの将来
    1. VR酔い
    2. 錯覚とVR
    3. ソーシャルVRプラットフォームのこれから
    • 質疑応答

第2部 デジタル嗅覚技術の開発と応用

(2022年12月20日 14:45~16:15)

 本講演ではデジタル嗅覚技術の最近の発展について、易しく解説する。デジタル嗅覚の基礎となるのが要素臭による香り再現であり、要素臭の調合比を変えるだけで多様な香りの再現が可能になる。また、香りを提示する装置は嗅覚ディスプレイと呼ばれ、近年要素臭を嗅覚ディスプレイにセットすることにより香り再現ができるようになった。それから、ケモインフォマティクスという領域では、センシングデータから香りの印象を予測することを可能にする。従来はセンシングデータによる香り分類や混合臭濃度定量が行われてきたが、より抽象度の高い情報を予測する。また、逆に香り印象からセンシングデータを予測する技術も新たに開発された。このように活性化されつつあるデジタル嗅覚の現状を説明し、今後の展望を述べる。

  1. はじめに
    1. 嗅覚の仕組み
    2. 香り計測技術
      1. 分析機器
      2. 生体信号
      3. 嗅覚センサ
      4. 官能評価
    3. デジタル嗅覚とはなにか
  2. 香り再現
    1. 香り再現の方法
    2. パターン間の違いを測る尺度
    3. 保留材の影響を取り除く方法
  3. 嗅覚ディスプレイ
    1. 電磁弁高速開閉方式
    2. 弾性表面波霧化方式
    3. ウェラブル嗅覚ディスプレイ
    4. 嗅覚ディスプレイと要素臭を用いた香り再現
  4. ディジタル嗅覚コンテンツ
    1. 香り映画
    2. 匂い源探索ゲーム
    3. 災害シミュレータ
    4. 力覚と嗅覚を用いたコンテンツ
    5. 遠隔匂い再現
  5. 匂い印象予測
    1. 深層学習による匂い印象予測法
    2. 自然言語処理を用いた匂い印象予測
    3. パターン類似性尺度の検討
    4. 匂い印象からセンシングデータの予測
  6. 今後の展望
    • 質疑応答

第3部 XR・メタバースにおける ビジネス動向と知的財産権への対応

(2022年12月21日 10:30~12:00)

 XR・メタバースは近時急速に注目を集め、技術の開発・実用化も急ピッチで進んでいる分野であるため、知財・法務の現場からは、これまで想像もしなかった新しい知的財産法上の問題があるのではないかという懸念の声が寄せられる。
 そこで、従来のゲームに代表されるデジタルコンテンツの法的枠組みを応用できるケースが多いことを明らかにした上で、その中で生じるブランド保護、デザイン保護、アバター保護その他の実務的な課題と、視覚・聴覚に限られない五感 (触覚・味覚・嗅覚) に訴求するデジタルコンテンツや、精密な人の動作・技能のデジタルコンテンツ化といった今後益々発展を遂げるであろう分野における知的財産法上の課題についても、理論的・実務的な整理を行う。

  1. XR・メタバースと法律~基本的な考え方~
  2. XR・メタバースにおけるブランド保護
    1. 商標法
    2. 周知・著名表示の保護 (不正競争防止法2条1項1号・2号)
    3. 海外の動向を踏まえた対応
  3. XR・メタバースにおけるオブジェクトのデザイン保護
    1. 著作権法
    2. 意匠法
    3. 商品形態模倣規制 (不正競争防止法2条1項3号)
  4. 動作・技能のデジタルコンテンツ化と知的財産権
    1. 各種知的財産法による保護の概要
    2. 将来の展望
  5. 触感・味・香りのデジタルコンテンツ化と知的財産権
    1. 各種知的財産法による保護の概要
    2. 海外の動向
  6. 各活用場面における課題
    1. アバター
    2. V-Commerce
    3. 文化財
    4. 地方創生
    5. 教育
    • 質疑応答

第4部 リアルハプティクス技術の開発動向とXRへの応用

(2022年12月21日 13:00~14:30)

 リアルハプティクスは物の感触や人間の動きをデータ化する技術です。データ化することで視覚情報や聴覚情報のようにコンピュータ上で扱うことができるようになり、データ解析や機械学習等に利用できるようになります。また、データ化した物の感触や人の動きは実空間に取り出して再利用することで、現実に直接的に作用する価値を生み出すことができます。
 本講演では技術の概説と幾つかの事例を通しリアルハプティクスを用いた感触や動作の抽出、編集、再実行をご紹介致します。

  1. リアルハプティクス技術概要
    1. 技術概要
    2. AbcCore
    3. 物の感触の抽出再現
    4. 人間の動作の抽出再現
  2. 技術利用事例
    1. 可視化・分析
    2. 遠隔操作
    3. 自動化・再現
    4. VR/シミュレーション
    • 質疑応答

第5部 ヘッドマウントディスプレイ (HMD) の 超臨場感技術と今後の展望

(2022年12月21日 14:45~16:15)

  1. ヘッドマウントディスプレイの基礎
  2. ヘッドマウントディスプレイの要件
    1. クローズドHMDの要件
    2. ビデオシースルーHMDの要件
    3. 光学シースルーHMDの要件
  3. 広視野・高精細HMD
    1. 曲面光学系
    2. 空間分割方式
    3. その他の方式
  4. 調節 (焦点距離) に対応するHMD
    1. 時分割方式
    2. 多層化方式
    3. ライトフィールド方式
    4. 網膜走査方式
    5. その他の方式
  5. 遮蔽に対応するHMD
    1. 透過方式
    2. 反射方式
    3. その他の方式
  6. HMDの校正
    1. 光学歪みの校正
    2. 色調の校正
    3. 眼球位置の校正
    4. その他の校正
  7. これからのHMD
    1. VR技術ロードマップ
    2. センシング
    3. マルチモダリティ
    4. 視覚拡張
    5. パーソナライズドリアリティ
    • 質疑応答

講師

  • 雨宮 智浩
    東京大学
    准教授
  • 中本 高道
    東京工業大学 科学技術創成研究院
    教授
  • 関 真也
    関真也法律事務所
    代表
  • 溝口 貴弘
    モーションリブ株式会社
    代表取締役CEO
  • 清川 清
    奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科
    教授

主催

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: 60,000円 (税別) / 66,000円 (税込)
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  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
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  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
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  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

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