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酸化ガリウムの実用化と新しいパワーデバイス材料「二酸化ゲルマニウム」の可能性

酸化ガリウムの実用化と新しいパワーデバイス材料「二酸化ゲルマニウム」の可能性

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、酸化ガリウムの特徴やデバイス化における難点とそれを克服するための試みから、大きな可能性を秘めた新材料「二酸化ゲルマニウム」について解説いたします。

開催日

  • 2022年11月14日(月) 13時00分 16時00分

受講対象者

  • 酸化ガリウムに関連する技術者、開発者、研究者
  • 材料系の研究開発に従事されている方

修得知識

  • ワイドギャップ半導体に関する基礎知識
  • 基礎的な半導体や結晶成長

プログラム

 酸化ガリウムは5つの結晶多形をもつ新しい材料ですが、市販化にあたり多くの難点がありました。主に以下の3点です。

  • (1) 熱伝導率がきわめて小さい (サファイア基板と同等)
  • (2) 市販化のためのコストがかかる
  • (3) p型が作製出来ない

 最初の (1) はパワーデバイス材料として致命的な難点でした。そして (3) については、酸化ガリウムの自己束縛励起子が室温において安定である事がβ – Ga2O3およびα – Ga2O3で報告されており、ドーピングによるp型伝導の実現は困難でした。これらの難点とそれを克服するための試み等を前半にお話します。
 後半は、大きな可能性を秘めた新材料である二酸化ゲルマニウム (GeO2) の開発状況のお話をします。GeO2は古くて新しい材料で、Ge金属表面の酸化物層として知られますが、一方でバンドギャップが4.6 eVの超ワイドギャップ半導体です。2019年頃よりパワーデバイスとして優れた性能をもつことが米国を中心に盛んに理論予測され始めました。具体的には、ドーピングによるp型とn型の導電性制御が可能である事、電子、正孔ともに高い移動度を有している事です。2020年にMBEによる極薄膜 (4時間成長で40 nm) の作製が報告されましたが、非常に製膜が困難な材料です。当研究室では、2021年に1μm/h以上の成長速度をもつ厚膜の作製を行いました。それらの製膜手法と今後の展開についてお話をします。
 コランダム構造酸化ガリウム (α-Ga2O3) の特徴や、デバイス化におけるそれらの難点を学べます。さらに、酸化ガリウムと同等以上のパワーデバイス材料特性が期待できる次世代のパワーデバイス材料 (二酸化ゲルマニウム) についての知識が得られます。

  1. 酸化ガリウムの欠点と、その克服
    1. 株式会社FLOSFIAによるデバイス市販化 (評価用ボード)
    2. 低熱伝導率、高コストの克服
    3. 酸化ガリウム (Ga2O3) のp型が実験的理論的に不可能な理由
    4. p型酸化イリジウムを用いたpn接合デバイスの作製
  2. 新しいパワーデバイス材料、二酸化ゲルマニウム (GeO2) の可能性
    1. 二酸化ゲルマニウム (GeO2) の可能性
      • バンドギャップ4.6 eV
      • p型とn型が作製可能 (理論予測)
      • 高い移動度
      • 安価に基板作製可能
      • 酸化ガリウムの2倍の熱伝導率
    2. なぜ、二酸化ゲルマニウム (GeO2) の薄膜合成はきわめて困難なのか?
    3. 世界初の二酸化ゲルマニウム (GeO2) 厚膜の合成と高速成長
    4. 二酸化ゲルマニウム (GeO2) のバンドギャップ変調

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 22,500円 (税別) / 24,750円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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  • R&D支援センターからの案内を希望する方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,000円(税別) / 46,200円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
  • R&D支援センターからの案内を希望しない方
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
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  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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