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接着・接合応力の発生メカニズムと強度評価技術

接着・接合応力の発生メカニズムと強度評価技術

オンライン 開催

概要

本セミナーでは、接着接合応力について基礎から解説し、異種材料の接着接合における残留応力、界面強度、力学特性の解析手法、剥がれにくく力学特性や強度を維持するための手法を詳解いたします。

開催日

  • 2022年6月27日(月) 10時30分 16時45分

受講対象者

  • 接着接合応力の解析に関連する技術者
    • 異種材料接合
    • CFRPなどの繊維複合材料
    • 3Dプリンター成形品
    • 自動車の接合 など

修得知識

  • 接着強度の試験方法と試験結果の扱いについての重要なポイント
  • 強度設計、強度試験に関する力学の基礎
  • 接合部の強度評価の考え方
  • 接着接合とねじ締結や溶接との違いなど
  • 異材接合界面端部近傍の力学的パラメータ
  • 接合界面周辺の力学的特性

プログラム

第1部 異種材料接着・接合の応力発生メカニズムと接着強度の評価

(2022年6月27日 10:30〜12:00)

 自動車産業、航空・宇宙産業、エネルギー産業や身近な家電製品など、さまざまな分野で使用される高強度の接着剤 (エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤) や、高耐熱性セラミック系接着剤を用いて金属を接着した場合に生じる応力分布について、解析のみならず、実験結果も含め、強度設計の立場から力学的な諸問題をわかりやすく解説します。

  1. 接着に関わる諸因子
    1. 温度の影響 – 常温から1000°Cまで使える接着は可能か –
    2. 金属の種類による接着性の違い – つけたいものは何でできている? –
  2. 樹脂-金属の接着のメカニズム
    1. どのように剥がれるのか。
    2. どうすれば剥がれにくくなるのか。
  3. 接着にかかわる表面、界面
    1. 接着接合部の破壊形態の種類
    2. 接着接合部の表面と破断面の微視的観察
  4. 接着強度の試験法
    1. 試験法規格
    2. 試験方法による比較と結果の取り扱いに関する注意ポイント
  5. 強度設計のために知っておきたい応力発生メカニズム
    1. 接着継手の力学的評価に欠かせない情報は何か
    2. 応力解析に必要な物性値の測定技術
    3. 応力解析の手法と具体例
    4. 壊れないための強度設計法と応用事例
    • 質疑応答

第2部 異材接合材料の強度と破壊様式およびその解析事例

(2022年6月27日 13:00〜14:30)

 異材接合材料では界面結合力のみならず接合界面周辺の力学的特性を把握することが重要となる。本講演では、異材接合界面端部近傍の力学的パラメータに基づく強度評価について解説する.セラミックを含んだ異材接合体強度の高度化手法や界面の信頼性評価に関する研究事例を紹介する。

  1. はじめに
    1. 異材接合界面端近傍における力学的問題点
    2. 異材接合界面端近傍の力学的特性評価
    3. 異材接合構造の設計への展開
  2. 異材接合界面端部の力学的特性
    1. 異材接合体の力学的モデルと理論熱弾性解析
    2. 接合界面端における特異場パラメータ
  3. 異材接合体の引張強度と破壊様式
    1. セラミックス/金属接合体の破壊様式の解析
    2. セラミックス/金属接合体強度および破壊様式に及ぼす界面端形状の影響
  4. 界面端近傍の残留応力の解析
    1. 解析モデルの妥当性と解析解
  5. 異材接合体強度の高度化手法
    1. 応力特異性指数に基づく異材接合体強度の高度化
  6. まとめと今後の展開
    • 質疑応答

第3部 異種材料の有限要素法を用いた応力解析、シミュレーションと強度評価

(2022年6月27日 14:45〜16:45)

  • 種々の異材接合継手の強度は接着界面の平均応力では表現できない。
  • 接着界面端部に生じる特異応力場の強さISSFとISSFを用いて接着強度を評価できることを示す。
  • ISSFを正確に求めるための考え方や簡単な計算方法を示す。
  • 従来の接着強度評価法では接着剤固有の強度を合理的に評価できない。
  • 重ね合わせ継手試験 (SLJ) と二重重ね合わせ継手試験 (DLJ) を用いて得られる強度は異なる。
  • SLJとDLJを用いて得られる強度は異なることは、ISSFの観点から説明できる。
  • 上述の観点から、同時にSLJの強度をDLJの強度に等しくするための条件を示すことができる。
  • 試験片の3次元的な形状を有することの影響を明らかにし、2次元解析の妥当性を示す。
  1. 接着界面に生じる応力分布
  2. 従来の方法における接着強度評価の問題点
  3. 材料の組み合わせの影響
  4. 接着界面端部に生じる特異応力場
  5. 接着界面端部に生じる特異応力場ISSFの解析方法 (ISSF=Intensity of Singular Stress Field)
  6. 接着強度が特異応力場ISSF=一定で表現できること
  7. 特異応力場による強度評価法について
  8. 試験片の3次元形状の影響
  9. 2次元解析の妥当性
  10. 接着層の厚さとISSFの関係
  11. 単純重ね合わせ接手の接着界面端部に生じる特異応力場
  12. 単純重ね合わせ接手の接着強度が特異応力場ISSF=一定で表現できること
  13. 単純重ね合わせ接手の曲げ効果の評価について
  14. 従来の方法における接着強度評価の問題点
  15. 理想的な接着強度評価試験方法
    • 質疑応答

講師

  • 森 きよみ
    拓殖大学 工学部 機械システム工学科
    准教授
  • 立野 昌義
    工学院大学 工学部 機械工学科
    教授
  • 野田 尚昭
    九州工業大学 大学院 工学研究院 機械知能工学研究系
    教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
  • 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
  • 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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