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ポリ乳酸の基礎から技術・市場開発最前線まで

ポリ乳酸の基礎から技術・市場開発最前線まで

~生分解性プラスチックの中からポリ乳酸が選択される理由~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、生分解性プラスチックの中でポリ乳酸を取り上げ、その学術的・技術的基礎から解説し、ポリ乳酸の高性能・高機能化技術と製品・市場開発の最前線について詳解いたします。

開催日

  • 2022年3月2日(水) 10時00分 17時00分

受講対象者

  • 生分解性プラスチック・バイオプラスチック・ポリ乳酸に関連する技術者
    • 自動車分野
    • 電気・電子分野
    • スポーツ分野 など
  • 生分解性プラスチックの基礎から最先端技術の取得を目指す初級~中級技術者
  • 最新の法規制動向や用途・製品・市場開発動向を知りたい開発営業者

修得知識

  • 21世紀の地球環境保全と持続可能な資源循環型社会に向けての国内外動向
  • ポリ乳酸の基礎と生分解特性、抗菌・防カビ性、高性能・高機能化技術
  • ポリ乳酸の成形加工、製品設計と最新用途・製品・市場開発動向

プログラム

 近年の地球温暖化や海洋プラスチック汚染問題に代表される地球環境・資源・廃棄物問題を背景に、植物由来生分解性プラスチックであるポリ乳酸が一躍脚光を浴び、世界的に生産設備の新設・増産計画が相次いでいる (2024年には約50万トン/年) 。
 生分解性プラスチック製品事業への進出における素材選択の過ちは、その事業存亡の致命傷となる。では、数ある生分解性プラスチックの中で、なぜポリ乳酸が選択されるのか?本講ではその学術的・技術的基礎を明らかにすると共に、ポリ乳酸の高性能・高機能化材料設計や成形加工技術、製品・市場開発の最前線を踏査する。1980年代の後半より今日までの約35年間、産学両分野においてポリ乳酸の基礎・応用研究から技術・事業開発までを世界に先駆け成し遂げた世界的第一人者による渾身のセミナーである。

  1. 地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
    1. 地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
      1. 海洋プラスチック汚染問題の正しい理解と生分解性プラスチックの役割
        • 海洋プラ濃度の経年変化 (累積増加) 曲線
        • 海洋汚染問題に対する短期的視点と長期的 (グローバルな) 視点
        • 海洋に流入する流木・草本類、マイクロチップは太古の昔より存在した!?
        • マクドさんやスタバさん、紙製ストローもマイクロチップのかたまりです!?
        • 海洋自然生態系が許容し得る海水中の生分解速度 … ポジティブコントロールは
      2. 地球上に生命が誕生して38億年、地球はなぜ廃棄物で埋もれなかったのか?
      3. 自然界が有する真のリサイクルシステムである炭素循環へのリンク
    2. ライフサイクルアセスメント (LCA) による環境負荷の客観的・定量的評価
    3. 持続的な資源循環型社会の建設のために
      1. 欧米グリーンガイド指針
        • 欧米の環境先進諸国ではポイ捨てを助長する生分解性 (biodegradable) 表示は禁止、生ごみと共に堆肥化可能 (compostable) 表示を!
      2. 生分解性プラスチックのCompostable認証基準
      3. 食品残渣や食品容器・包装材の再資源化 (バイオリサイクル)
    4. 世界の法規制と業界動向
      1. 世界の法規制動向 … 欧州ではごみ袋やレジ袋は生分解性が主流!
      2. 業界動向 … 世界ラーメンサミット「大阪宣言」でラーメン容器を生分解性に!
  2. 生分解性プラスチックの分類、基本特性と最新動向
    1. 学術・技術用語の正しい理解
      1. バイオプラスチックとバイオマスプラスチックの違いとは?
      2. 日本バイオプラスチック協会 (JBPA) 識別表示制度 (2021年9月改定)
        1. 生分解性プラ
        2. 生分解性バイオマスプラ
        3. バイオマスプラ
      3. 生分解性とは … 微生物が資化・代謝して無機化 (CO2ガス発生) すること
    2. 生分解性認証試験
      • ISO 14855
      • JIS K6395
      • その他
    3. 代表的な生分解性プラスチックの分類と特徴
      1. 硬質タイプ … ポリ乳酸 (PLA) :Tg/Tm=57°C/175°C
      2. 軟質タイプ
        1. ポリブチレンアジペート・テレフタレート (PBAT) Tg/Tm=-35°C/115°C
        2. ポリブチレンサクシネート系 (PBS, PBSA) Tg/Tm=-47~ – 35°C/84~115°C
      3. その他
        • 微生物産生ポリエステル系
          • PHBV
          • PHBH
        • デンプン系など
    4. 生分解機構の分類と特徴
      1. 酵素分解型
        • 微生物が分解酵素を分泌し材料表面から分解 (surface erosion)
      2. 非酵素分解型
        • 加水分解により全体的に崩壊・分解 (bulk degradation)
    5. 最新技術開発動向
      1. 食料の穀物 (デンプン) ではなく非食料の木材 (セルロース) からポリ乳酸を!
      2. プラスチック原料を石油系ナフサから廃植物油由来バイオマスナフサへ転換
  3. ポリ乳酸の基本特性と高性能・高機能化技術
    1. 基本特性
      • 熱可塑性脂肪族ポリエステル樹脂 (Tg/Tm=58°C/175°C)
    2. 生分解機構: 非酵素分解型 (加水分解型) 2段階2様式の特異的な生分解機構
      1. 分解開始制御機構 … 分解開始の自動スイッチオン機能内蔵
      2. 分解速度制御技術 … 使い捨てから長期使用耐久性用途まで
        • 生分解性機能が求められるバイオリサイクル材と長期耐久性構造材料としての両面展開が可能な唯一のバイオプラスチック (生分解性バイオマスプラ)
      3. 様々な環境下における生分解挙動
        1. 自然環境 (土壌中、海水中)
          • いずれも約3年半で形状崩壊、5年で分解消滅
        2. バイオリサイクル工程
          • 堆肥化 (好気性下) またはバイオガス化 (嫌気性下)
    3. 安全衛生性
      1. 食品衛生性
        • 食品衛生法370号
        • ポリ衛恊
        • FCN
        • EU
      2. 抗菌・防カビ性
        • ポリ乳酸は生分解性であるにもかかわらず、なぜ抗菌・防カビ性を有するのか?
    4. 第二世代ポリ乳酸 … 高L組成PLA (high%L PLA) , D<0.5,
    5. 高性能・高機能化材料設計技術 … 既に性能は汎用プラスチックと同等以上
      1. 耐衝撃性
        • 耐衝撃性改良剤
        • PLA+PBAT又はPBSブレンド体
      2. 耐熱性、透明耐熱性
        • 分散型核剤 (溶解型核剤)
        • 結晶化促進剤
      3. 耐久性 (耐湿熱性)
        • 加水分解抑制剤
  4. ポリ乳酸の成形加工と製品・市場開発最前線
    1. 成形加工性
      • 押出成形
      • 射出成形
      • 真空・圧空成形
      • 発泡成形
      • ブロー成形
    2. 結晶性高分子の結晶化挙動
      1. Melt Crystallization
        • 押出成形
        • 射出成形
        • ダイレクトブロー成形
        • Cold Crystallization
        • 真空成形
        • 発泡成形
        • インジェクションブロー成形
    3. ポリ乳酸メーカー
      1. ニートレジン
        • Natureworks
        • Total-Corbion
        • 豊原集団
        • その他
      2. コンパウンドレジン (高性能化ポリ乳酸)
        • テラマック (Terramac) ®/ユニチカ
    4. ポリ乳酸の製品・市場開発動向
      1. 食品容器・包装材
        • 青果物容器
        • 使い捨て食器具
        • 紙コップ
        • ティバッグ
        • 生ゴミ袋・水切りネット
      2. 農林・土木・水産資材
        • 農業用マルチフィルム
        • 防草・植栽シート
        • バーチカルドレインシート
        • 植樹ポット
        • シェールガス採掘用目止材
        • 養殖筏浮き
      3. 生活雑貨
        • レジ袋
        • エコバッグ
        • タオル
        • ワイパー
        • シュリンク包装
        • ラベル
        • 封筒窓貼り
        • ブリスターパック
      4. 長期耐久性構造材料
        • 電子機器筐体・部品
        • 自動車内装材
        • リターナブル食器
        • 3D プリンター
  5. 質疑応答

講師

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
複数名
: 20,000円 (税別) / 22,000円 (税込) (案内をご希望の場合に限ります)

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    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)

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  • 1名様あたり 24,000円(税別) / 26,400円(税込)

学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院の教員、学生に限ります。

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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