技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー
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本セミナーでは、カーボンナノチューブの分散制御と各材料への複合化技術を解説いたします。
(2021年11月15日 10:30〜12:00)
近年、高齢化社会に伴い、遠隔での医療の要求が強まっている。その中、医療用ウェアラブルデバイスが注目されており、ゴムとしては、生物学的適合性評価基準をクリアしたシリコーンゴムが用いられることが多い。医療用ウェアラブルデバイスには、電極センサーを用いたタイプがあり、心電図や筋肉の活動、脳の活動等の情報を取得するモニタリングだけでなく、神経に刺激を加える疾患治療にも活用が始まっている。このような生体電位センターには、皮膚との密着性、すなわち、柔軟性に優れ、かつ、高導電率であることが要求される。
今回、純度の高い単層カーボンナノチューブ (CNT) をシリコーンゴムに高分散せることで、従来のカーボンブラックなど他の導電性フィラーに比べて、柔軟性に優れた上で高い導電率を持ち、かつ、耐久性にも優れたCNTシリコーンゴム複合材料を開発した。当社は、このコンパウンドを、身体に一定の電流を流すことでパーキンソン病や本態性振戦の病態の1つである手の震えをこさえる腕時計形態の出ない巣の電極パッドへ適用することに成功した。
本講演では、カーボンナノチューブの特徴と安全性、医療用ウェアラブルデバイスの課題、カーボンナノチューブシリコーンゴム複合材料の性能、応用例について話す。
(2021年11月15日 13:00〜14:30)
CNTの優れた特徴の多くは“細く”“長い”という特殊な形状に起因するが、凝集状態になってしまうとこれらの特徴が失われ、通常の粒状カーボンと何ら変わりない状況になってしまう。CNTの特性を最大限に発揮させるためには、できる限り長さを維持したままで分散させることが必要であるが、一般的に粒状物質と比べて分散させるのが極めて困難で、また凝集状態や表面物性が種々異なることから、最適な分散条件はCNTの種類によって異なる。これらのCNT分散の特徴について理論的な考察も加えて説明し、最適な手法を探索するヒントとなる事例を紹介する。
CNTは単独で用いられることは少なく、ほとんどの場合、他の材料との複合材として使われる。様々な形態の複合材が検討されているが、その中で、CNTの水分散液を各種水系エマルションと混合する手法で作製される複合材について解説する。 特殊な設備や材料を使用せず、高濃度にCNTを配合した高導電性の材料が得られるのが本手法の特徴である。
また、CNTとセルロースナノファイバーを複合化した導電紙や、これに活性炭やグラフェン等を配合して得られる電極材についても紹介する。 セルロースを燃焼除去することでCNTのマトリックスに活物質が保持された特殊な形態の電極材が形成でき、電気二重層キャパシタなどへの展開が期待される。
(2021年11月15日 14:40〜16:10)
単層カーボンナノチューブ (SWNT) の構造や物性の特徴や、SWNTの複合体への応用に関する期待される点、困難な点などを基礎から丁寧に説明します。
また希薄溶液からの結晶化を利用したSWNTの凝集構造制御や、その結果得られるSWNT結晶の結晶化機構、構造の特徴についても紹介します。
さらにSWNTの結晶化を利用して作製した高分散性SWNTナノフィラーの作製と複合体への応用についても紹介し、SWNTナノフィラーが一軸配向した複合体フィルムの構造と物性の関係について紹介します。以上の内容とともに聴講者の質問にも丁寧に答えながら当日は進めていきます。
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