技術セミナー・研修・出版・書籍・通信教育・eラーニング・講師派遣の テックセミナー ジェーピー

抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略

抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略

~抗体の分子設計、中和抗体、DDS製剤、ADC製剤、用法・用量、抗体の製造技術~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略について説明し、今後の課題と対応策について解説いたします。

開催日

  • 2021年6月28日(月) 10時30分 16時30分

プログラム

 現在、コロナ禍において、抗体医薬品や中和抗体が注目されています。抗体医薬品は、これまでに幅広い疾患領域で開発が進められており、医薬品市場全体を拡大させる重要技術です。また、最近では、抗体医薬品の構造改変の研究開発により、体内動態や半減期が改善され、安定性や溶解性が向上し、医薬品としての可能性が拡大しています。
 このような抗体医薬品について研究開発を推進するためには、研究開発戦略とともに特許戦略の構築が必要不可欠です。すなわち、研究開発のそれぞれの段階に対応して、どのような特許を取得し、どのように活用するかが重要な課題です。とくに、研究開発の初期の段階から特許について十分に検討することにより、広くて強い特許を取得することが有効です。その結果、研究成果を事業に最大限に活かすことができます。
 本講演では、このような視点から、抗体医薬品の構造改変による至適化とその特許戦略について説明し、今後の課題と対応策について解説します。

  1. 抗体医薬品に関する特許の動向
    1. 特許出願の最近の傾向 (抗体医薬品を中心に)
    2. 抗体の医薬用途に関する特許出願
      • ウイルス感染症
      • がん領域
      • 自己免疫疾患
      • 神経疾患
      • 消化管疾患
      • 循環器疾患
      • 呼吸器疾患など
    3. 抗体の薬理作用に関する特許出願
      • 中和抗体
      • 免疫チェックポイント阻害薬
      • CD抗原
      • TNF
      • HER2
      • VEGF
      • EGFR
      • IL受容体など
    4. 抗体の製剤化に関する特許出願
      • DDS製剤
      • 抗体薬物複合体 (ADC)
      • 体内動態や半減期の改善
      • 凝集抑制による安定性の向上
      • 溶解性の向上など
    5. 特許マップによる分析
      • 国籍別分析
      • 企業別分析
      • 技術要素の分析など
  2. 抗体の構造改変 (分子設計) に関する特許の動向
    1. 特許出願の最近の傾向 (抗体の構造改変を中心に)
    2. 抗体の構造改変に関する特許出願
      • 可変部改変
      • Fc改変
      • 低分子化
      • アプタマー
      • 抗体酵素
      • 多価抗体
      • 二重特異性抗体
      • 抗体薬物複合体など
    3. 抗体の最適化に関する特許出願
      • 薬理効果の最適化
      • 特異性の最適化
      • 薬物動態・半減期の改善
      • 物性の改善
        • 安定性
        • 溶解性
      • 免疫原性の低減
      • エフェクター機能の最適化など
    4. 抗体の製造技術に関する特許出願
      • 構造改変の方法
      • 抗体の反応方法
      • アミノ酸の改変方法
      • 精製
        • クロマト
        • 担体
        • 膜分離 等
    5. 特許マップによる分析
      • 国籍別分析
      • 企業別分析
      • 技術要素の分析など
  3. 特許を視野に入れた研究開発戦略 (抗体の研究に最適な研究開発戦略)
    1. 特許出願のタイミングと注意点 (研究開発段階における特許出願の判断手法)
      • 新規な抗体分子
      • 新規な医薬用途
      • 製剤化
      • 用法・用量など
    2. 研究開発に必要な特許調査の注意点
      • 抗体の分子設計
      • 新たな医薬用途
      • 中和抗体
      • DDS製剤
      • ADC製剤
      • 用法・用量
      • 抗体の製造技術など
    3. 研究開発戦略と特許戦略の一体化
      • 研究部門と知財部門の協力体制
      • 研究者と知財担当者の連携の在り方など
    4. 今後の研究開発戦略の方向性
    5. 最近の事例
      • 抗体に関する研究開発戦略の成功事例
  4. どのような特許を取得すべきか (抗体の研究に必要な権利化戦略)
    1. 特許を受けるための要件 (抗体の研究成果を事例として)
    2. どの程度の進歩性が要求されるのか (従来技術との比較データなど)
    3. どの程度の開示が要求されるのか
      • 実験データ
      • 薬理データ
    4. 広くて強い特許とは、どのような特許か
      • 新規な抗体分子
      • 新規な医薬用途
      • 中和抗体
      • DDS製剤
      • 用法・用量などのクレームの傾向と対策
    5. 特許審査への対応
      • 拒絶理由への対応方法
      • 面接審査の活用方法
      • 審査官への連絡方法
      • コロナ禍における新たな対応 など
  5. 特許をどのように活用すべきか (抗体の研究の成果の有効活用)
    1. 抗体医薬品に関する特許活用の現状
      • 抗体医薬品のライセンスの最近の傾向、事例など
    2. 抗体医薬品に関する特許の実務上の留意点
      • オープン&クローズ戦略の最近の傾向
      • 抗体特許に特有の課題など
    3. 他社の特許を侵害しない方法
      • 他社特許をどのように調査するべきか
      • どのように侵害を回避するべきか
      • クリアランス調査の方法
    4. 事業戦略と特許戦略の一体化 (実例を中心に)
      • 薬機法に配慮した特許戦略の在り方など
  6. 抗体医薬品のLCM戦略
    1. 特許権の存続期間延長制度の新たな活用方法
    2. 延長された特許権の効力範囲とその対応
    3. 最近の裁判例への対応 (知財高裁2021年3月25日判決「止痒剤事件」など)
    4. 抗体医薬品に最適なLCM戦略の検討 (研究開発段階に対応したLCM戦略)
      • 新規な抗体分子
      • 医薬用途
      • DDS製剤
      • 用法・用量など
    5. バイオシミラー抗体医薬品の今後の方向性
  7. 抗体の研究に関する登録特許の最新事例
    1. 特許請求の範囲の最新事例
      • 抗体の構造改変
      • 中和抗体
      • ワクチン
      • DDS製剤など
    2. 実施例は、どの程度、開示するべきか (最近の事例より)
    3. 進歩性は、どの程度、要求されるのか (最近の事例より)
    4. 諸外国の登録特許の事例との比較
      • 米国
      • 欧州
      • 中国など
    5. 事例を踏まえた最適な明細書・クレームの提案
    • 質疑応答

主催

お支払い方法、キャンセルの可否は、必ずお申し込み前にご確認をお願いいたします。

お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)
複数名
: 45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

これから開催される関連セミナー

開始日時 会場 開催方法
2024/12/13 デスクトップで行う医薬品市場予測のスキルアップと精度向上 オンライン
2024/12/13 特許情報調査の基本と競合他社調査および技術テーマ調査、技術動向分析の進め方 オンライン
2024/12/13 現場の視点で考える効果的な洗浄バリデーションのポイントと継続的な検証 オンライン
2024/12/13 承認申請プロセスに関わるPMDA提出資料 (CTD/照会事項回答) 作成のポイント オンライン
2024/12/13 機械学習/AIによる特許調査の高度化で実践するスマート特許戦略 オンライン
2024/12/13 分析法バリデーションのための統計解析入門と分析能パラメータ計算法入門 東京都 オンライン
2024/12/13 医薬品モダリティ (抗体/核酸/中分子/再生医療) の実用化とDDS技術の特許戦略 オンライン
2024/12/13 特許出願・ノウハウ保護の選択基準と留意点 オンライン
2024/12/13 バイオ医薬品の薬物動態学 オンライン
2024/12/13 造粒・打錠工程の基礎知識およびスケールアップ方法・トラブル対応 オンライン
2024/12/16 生成AIの支援による特許調査・明細書作成・中間処理の効率化 オンライン
2024/12/16 製薬用水の製造法・品質管理・バリデーション方法の基礎、査察事例を踏まえた考察 オンライン
2024/12/16 医薬品承認申請書のコンプライアンスとグレー部分への対応 オンライン
2024/12/16 ペプチド医薬品の疾患別事例からみる市場性およびペプチドの合成・分析のポイント オンライン
2024/12/17 省力化・効率化で実践するCSVへのヒント オンライン
2024/12/17 デスクトップで行う医薬品市場予測のスキルアップと精度向上 オンライン
2024/12/17 LNP (脂質ナノ粒子) 製剤における品質評価/製剤設計・品質管理・製造プロセスとDDS技術・動向 オンライン
2024/12/17 医薬品製造現場におけるコスト削減と少人数体制のQC/QA業務効率化 オンライン
2024/12/17 動物細胞におけるバイオリアクターの装置・操作設計/スケールアップと大量培養における注意点 オンライン
2024/12/17 無菌製剤・再生医療等製品の工場における査察対応とGMP改善業務 オンライン

関連する出版物

発行年月
2012/2/25 フォトレジスト 技術開発実態分析調査報告書
2012/2/16 システムの適格性確認および回顧的バリデーションの具体的実施方法
2012/2/14 LIMS導入に関する導入の留意点セミナー
2012/2/9 厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応のための「回顧的バリデーション」および「リスクアセスメント」実施方法
2012/1/30 省エネ住宅 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/25 炭素繊維大手3社 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/25 火災警報器 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/20 燃料電池【2012年版】 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/20 LED照明 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/20 24年度診療報酬改定におけるDPC評価の全貌
2012/1/15 光学フィルム 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/15 免震・制震・耐震技術 技術開発実態分析調査報告書
2012/1/10 放電加工機 技術開発実態分析調査報告書
2011/12/22 光学活性医薬品開発とキラルプロセス化学技術
2011/12/14 QCラボにおける厚生労働省「コンピュータ化システム適正管理GL」対応セミナー
2011/12/10 製薬大手5社 技術開発実態分析調査報告書
2011/12/10 計測機器関連18社 技術開発実態分析調査報告書
2011/12/5 住友電気工業 技術開発実態分析調査報告書
2011/12/1 建設大手9社 技術開発実態分析調査報告書
2011/11/30 NTTグループ8社 (NTTを除く) 技術開発実態分析調査報告書