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気体分離膜の設計と評価

気体分離膜の設計と評価

~透過のメカニズムから、新しいMOF分離膜の設計まで~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、MOF (金属有機構造体) について基礎から解説し、合成の簡便化、形態制御技術、薄膜の形成手法、物性の評価方法など、実用化に向けた動向や、技術課題について詳解いたします。

開催日

  • 2021年6月25日(金) 10時45分 17時00分

受講対象者

  • 金属-有機構造体 (MOF) の応用分野に関連する技術者、開発者、研究室
    • ガス貯蔵
    • 吸着分離
    • 導電性材料
    • 磁性材料
    • 不均一系触媒など

修得知識

  • 気体膜分離技術の基礎と応用
  • 気体の膜透過メカニズム
  • 各種分離膜の特徴

プログラム

第1部 気体の膜分離メカニズムと分離膜の設計、評価

(2021年6月25日 10:45〜14:45) (途中 昼食休憩を含みます)

 膜による気体分離は原理的にエネルギー消費量が少なく、低炭素社会に相応しい気体分離技術である。分離膜の性能は向上し続け、適用可能な範囲は広がりつつある。本講座では、古典的な手法が中心の大学の講義では取り上げられることが少ない気体膜分離技術の基礎、各種分離膜の特徴、気体透過メカニズムなどを解説する。

  1. 気体膜分離技術の概要
    1. 従来の気体分離法:蒸留、吸収、吸着
    2. 気体膜分離法の特徴と応用事例
  2. 気体膜分離技術の基礎
    1. 分離係数、透過速度、パーミアンス、透過係数
    2. 気体分離膜素材の分類
      • 高分子
      • 炭素
      • シリカ
      • ゼオライト
      • 金属
      • 液体
    3. 膜モジュールの分類
      • スパイラル
      • 中空糸
      • チューブ
      • モノリス
    4. 膜分離プロセスの特徴
    5. 圧力比と圧力差の影響の違い
  3. 気体の透過メカニズム
    1. 多孔膜と非多孔膜
    2. 粘性流れ、クヌーゼン流れ、分子ふるい、溶解拡散機構
  4. 気体分離膜の設計
    1. 高分子膜
    2. 無機膜
    3. MMM
  5. 気体分離膜の評価法
    1. 原理と注意点
    • 質疑応答

第2部 MOFの種類、製膜と気体分離膜への応用

(2021年6月25日 15:00〜17:00)

 結晶性多孔質材料の一種である金属有機構造体 (MOF) は、分離、貯蔵、触媒反応をはじめとして広範な研究分野を創出しながら進展している。MOFは高い規則構造と均一な細孔をもつため、結晶間に空隙が存在しない (緻密な) 膜を作製すれば分子ふるい作用による膜分離が期待できる。本講演ではMOFの合成や特徴を述べ、吸着や膜分離としての応用について今後の見通しを含めて解説する。
 MOFの合成と基本物性を把握したい方、これからMOFの研究を始める方から、始めてみたがその合成に困っている方、MOFの用途展開の問題を解決したい方などを主たる対象として議論します。

  1. MOF概要
    1. MOFの特徴
    2. MOFとゼオライトとの比較
    3. MOFのコスト
    4. 開発状況・世界情勢
  2. MOFの合成方法と評価方法
    1. 基本的な設計指針と合成方法の課題
    2. 様々な各種合成方法
    3. MOFの合成・評価サイクル
  3. MOF吸着剤
    1. MOFの構造柔軟性と吸着特性
    2. 吸着・分離性能の予測
    3. MOF吸着剤の応用事例と分離性能
  4. MOF分離膜
    1. 膜分離と無機系分離膜の開発状況
    2. MOF製膜の留意点
    3. 様々な製膜方法
    4. MOF膜の応用事例と分離性能
  5. まとめ (実用化に向けて)
    • 質疑応答

講師

  • 田中 一宏
    山口大学 大学院 創成科学研究科 工学系学域 循環環境工学分野
    教授
  • 田中 俊輔
    関西大学 環境都市工学部 エネルギー環境・化学工学科
    教授

主催

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お問い合わせ

本セミナーに関するお問い合わせは tech-seminar.jpのお問い合わせからお願いいたします。
(主催者への直接のお問い合わせはご遠慮くださいませ。)

受講料

1名様
: 55,000円 (税別) / 60,500円 (税込)
複数名
: 50,000円 (税別) / 55,000円 (税込)

複数名同時受講割引について

  • 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
    • 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
    • 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 100,000円(税別) / 110,000円(税込)
    • 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
  • 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
  • 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  • 他の割引は併用できません。

アカデミック割引

  • 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

  • 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
  • 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
  • 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
  • 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方

ライブ配信セミナーについて

  • 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
  • お申し込み前に、 視聴環境テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
  • 開催日前に、接続先URL、ミーティングID​、パスワードを別途ご連絡いたします。
  • セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
  • セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
  • 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
    ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
    印刷物は後日お手元に届くことになります。
  • ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
  • タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
  • ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
  • 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
  • Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
    万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
本セミナーは終了いたしました。

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