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高分子複合材料のレオロジーの基礎と応用

高分子複合材料のレオロジーの基礎と応用

~複合化に関わるメカニズムとレオロジー物性との関係~
オンライン 開催

概要

本セミナーでは、レオロジーの基礎から解説し、高分子の粘弾性的現象論と分子論的メカニズムとの関係、、材料設計に反映できる複合化による粘弾性的性質の改善、レオロジーを技術として高分子複合材料の設計・制御への活用について詳解いたします。

開催日

  • 2021年5月28日(金) 13時00分 16時30分

受講対象者

  • 固体・液体を問わず高分子に関連する技術者

修得知識

  • 高分子の粘弾性的現象論と分子論的メカニズムとの関係
  • 材料設計に反映できる複合化による粘弾性的性質の改善
  • レオロジーを技術として高分子複合材料の設計・制御への活用

プログラム

 レオロジーが主に扱うのは粘弾性という力学挙動であり、典型的な対象物質は高分子です。高分子は、単純化するとひものように長い分子であり、この分子運動と粘弾性との関係解明を基盤としてレオロジーは発展してきました。
 本セミナーのテーマは高分子複合材料ですが、まずは無定形単一高分子の粘弾性につき概説します。工業材料として多くの高分子が多様な形態で使用されていますが、単一高分子に対して付加的な分子間相互作用の導入あるいは他の材料との混合などにより性能向上が図られております。
 これらの効果を本セミナーでは複合という言葉に含め、後半では技術的応用という観点から複合化に関わるメカニズムとレオロジー物性との関係について説明します。

  1. レオロジーの基礎
    1. 連続体力学の基礎
      1. ひずみ
      2. ひずみ速度
      3. 応力
    2. 粘度と非ニュートン流動
      1. せん断粘度の定義
      2. 擬塑性流動
      3. ダイラタント流動
      4. 降伏挙動
    3. 粘弾性モデル
      1. 粘性と弾性の熱力学的意味
      2. マックスウェルモデルと応力緩和
      3. フォークトモデルと遅延弾性
    4. 動的粘弾性
      1. 振動ひずみと振動応力
      2. 貯蔵弾性率と損失弾性率
      3. 動的粘弾性関数の周波数依存性
      4. 動的粘弾性曲線からの流体と固体の判別
  2. 無定形単一高分子の粘弾性
    1. 高分子溶液の粘度挙動
      1. 高分子鎖の統計的性質
      2. 低濃度高分子溶液のニュートン流動
      3. 粘度と高分子コイルの体積効果
      4. 分子量と固有粘度との関係
      5. 濃厚高分子溶液の擬塑性流動
      6. 粘度曲線の普遍性
      7. 高分子の分子量と粘度挙動との関係
    2. 高分子固体および溶融体の粘弾性挙動
      1. 高分子のガラス状態とガラス転移
      2. 高分子のガラス状態における粘弾性挙動
      3. 高分子鎖のミクロブラウン運動
      4. 時間 – 温度換算則
      5. シフトファクターの温度依存性
      6. からみあいと緩和時間
      7. 高分子の分子量とマスターカーブとの関係
  3. 高分子複合材料における高次構造および不均一構造と粘弾性
    1. 会合性高分子溶液の粘度挙動
      1. 会合による過渡的分子間結合
      2. 会合性高分子水溶液のダイラタント流動
    2. 結晶性高分子の粘弾性挙動
      1. 高分子鎖の結晶形態
      2. 結晶性高分子の粘弾性挙動と温度
    3. ゴムの粘弾性挙動
      1. ゴムの架橋構造と粘弾性
      2. 重合硬化反応とゲル化
      3. 弾むゴムの粘弾性
    4. 高分子ブレンドの粘弾性挙動
      1. 非相溶性高分子ブレンドの粘弾性挙動
      2. 高分子の相分離構造と粘弾性挙動
    5. 微粒子 – 高分子複合系固体材料の粘弾性挙動
      1. 粘弾性挙動に及ぼす微粒子の充填効果
      2. ナノ粒子分散高分子の粘弾性挙動
    6. 微粒子 – 高分子溶液系サスペンションの粘弾性挙動
      1. 不均一構造に起因する粘弾性緩和の発現
      2. 微粒子の凝集とサスペンションの擬塑性流動
    • 質疑応答

講師

主催

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複数名
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本セミナーは終了いたしました。

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